くっつきたいよ

ゆうやは、最近ますます甘えん坊になっています。

夜、寝る前にベッドでいつもリハビリをしています。
ゆうやの頭の方に私が立ち、ゆうやの腕を頭の方に上げる練習をしています。

肘が曲がっていて、なかなか腕が伸びません。
少しずつゆっくり腕を上げていきます。

腕を上げる練習が終わると、ゆうやは私の右手首をそっと握ります。
そして、私の腕を自分の顔の方に持っていきます。

「お母さん、くっついていい？」
ぎゅっ～、ぎゅ～っと私の腕を握って頬に擦り寄せます。

ゆうやは親指と人差し指がなかなか開きません。
そこで、私は、ゆうやがくっつきたいと言ったときには、ゆうやの親指を私の手首の下側に回すようにしてます。

くっつきながらもリハビリです。
ゆうやはひとしきり、ぎゅっ～、ぎゅ～っと私の腕を握ってから、そっと手を放します。

「くっつけたね♪」
いつもとても嬉しそうな顔をします。

ゆうやは作業所でいろいろあって、ストレスを抱える日もあります。
最近は、ストレスを爆発させて暴れることがなくなってきました。

「ゆうや、どうしてくっつきたいの？」と尋ねてみました。
ゆうやは少し考えて答えました。
「くっつきたくて、くっつきたくてしようがないんだ♪」

愛情を確かめて、充電しているのかもしれません。
こうしてストレスが昇華できるのなら、私も嬉しく思います。


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