ショックを受けてもすぐに話せないんだ

昨日、ゆうやは作業所から帰ってきて元気がありませんでした。

「今日は電車に乗るのを止めます。」

ええっ！？
いったいどうしたというのでしょうか。

「どうしたの？」
「ぼく、頭が痛いんだ。」
ゆうやは後頭部を触って言いました。

アンメルツを塗りながら、私はおやつを勧めようと思いました。
「ゆうや、何かおやつを食べる？」

冷凍のホットケーキを温めて、ゆうやに出しました。
トマトジュースを飲んで落ち着くと、以前大きな声に驚いたと話をしました。
「ああ、そんなこともあったね。」と、ゆうやの話を聞きました。

ひととおり、話が終わった頃、ゆうやの顔はとても明るくなっていました。
「電車に行ってくる？」
「行く行く～♪」

ゆうやはすっかり元気になりました。
抱えているストレスを吐露して、甘いものを食べると頭痛もなくなったようです。

夕食時、ゆうやは少しずつ作業所での話をし始めました。
昨日は、１人の利用者の方が発作を起こして大声で叫び続けていたそうです。

ご家族の方が迎えに来られるという緊急事態が発生し、ゆうやも驚いたとのことでした。
本当はこのことを言いたかったのですね。

ゆうやはショックを受けても、すぐにそれを話すことができません。
ゆっくり時間をかけて話す機会を作っていかなければ、いつまでも心の奥に閉じ込めたままになってしまいます。

昨日は、ゆうやの抱えているものを放つことができて良かったです。
ストレスが溜まらないように、少しずつでも発散させることは大切だなあと思いました。


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