猫猿日記    + ちゃあこの隣人 +

美味しいもの、きれいなもの、面白いものが大好きなバカ夫婦と、
猿みたいな猫・ちゃあこの日常を綴った日記です

たとえばこの日にこの花を。

2010年03月07日 03時41分13秒 | つぶやき

 

「そろそろかな?」とつくしを探しに行ってみたら、
まだちょっと気が早かったみたい。
仕方がないので、写真だけ撮って帰ってきたけど.....
色んな花がいっぱい咲き始めていて、きれいだった♪

 

日本には「この日にこの花を」という日がたくさんあるが。

これはやはり他の国にもある文化なのだろうか?

たとえばお正月なら、千両、万両、門松を。

桃の節句には桃の花を.....。

 

そういば和菓子の世界にも花がたくさんですね。
こちらは京都・大極殿の洛趣菓『乙女草』から、梅(だよね)

 

端午の節句なら菖蒲、
七夕には笹を。

中秋の名月にはススキを愛で、
異教徒の祭・クリスマスにはポインセチアやツリーを.....

それらは経済活動に密接に結びついているとはいえ。

これだけ異文化の流入があってもそれが消えることなく、
むしろ増えているような気がするのが面白い。

 

きれいな青空と花でテンションあがる!
もはやこれは習性ですな。

 

なんでもこの植物熱.....
と、いうより、生活に植物が溶け込んでいる様子は、
幕末に日本を訪れた外国人たちの記録からも、
当時も同じだったことが伺えるのだが。

椿や桜や梅の品種改良は盛んになされ、
ヒマを持て余した武士たちによってつつじは洗練され、
(この、『武士はヒマだった話』には、他にも、
 それゆえ「育児日記をつけてた武士がいる」
 「グルメ日誌を書いてた武士がいる」等の話を聞いたことがある)
大名や旗本の屋敷に付随する庭が、さらに庭師や植木屋を競わせ.....

特筆すべきは、どんなに貧しい地域でも、
小さな敷地の隅で、ささやかな草花を育てていた、と。

 

左は熊笹で、右が菜の花でOK?
で、真ん中は春霞の山かな!?

 

だから.....

他の国にもこういった、花を飾って『節目』や『行事』を楽しむ習慣があるのなら、
それはいったいどんな植物を飾り、どんな風に楽しむのかな、と。

それが知りたいのだ。

幾日か前の昼下がり。

ふと、電車で見かけた着物の女性が、桃の花を抱えているのを見て。

 

特に『この日』と指定しなければ、他にも我々には、
季節ごとに、たくさん楽しみにしている花がありますね。
桜はもちろん、水仙、菜の花、沈丁花、藤に睡蓮。
朝顔には市がたち、ほおずきもしかり。
秋には燃え立つ彼岸花、晩秋には紅葉狩り。
冬には枯れた枝にかかる雪さえ愛でる雪見を.....。
こういう感覚、失いたくないな。

 

そういえば、ここしばらくは、
「ミモザの花が咲いた」という知らせをあちらこちらで目にしたが。

もし、たとえばあの、『ミモザサラダ』という食べ物が、
花の名前を冠した、『ミモザサラダ』という名前でなかったら。
(『茹で卵サラダ』とか・笑)

これほど日本人の食に、その存在が、浸透したのだろうか?

とても興味深い。

暦と花が、密接に結ばれる世に暮らす者として。

 

花暦自体は中国から伝わったというから、あちらでもやはり、
花を愛でつつされる行事が今もたくさんあるのだろうか?
ちなみにこのお菓子、季節ごとに詰めあわされる内容が変わるようで、
その季節ごとに買ってみたい気持ちでいっぱい!
色形によって、全部味と香りが違うんだよー♪

 

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2 コメント

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日本の繊細さだと思います (ばく)
2010-03-07 07:20:32
考えて思い出してみたのですが、イギリスではこの日にこの花って、クリスマスにヒイラギ(花じゃない)と、ヤドリギ、ポインセチア位しか思い浮かびません。ウエールズの国花が水仙とネギ(笑)なので、St. David Dayに、水仙を思い浮かべますが、当然イングランドでは皆が飾るというものでもないし・・・後11月11日の戦争記念日に、みな、赤いポピーの造花を赤い羽根のように、洋服に戦没者のためにつけます。

それ以外・・・思い浮かばないなあ。

花でなくて、その日にちなんだ、食べ物であったり、色であったり、ものであったりするのですが、花・・・ではないなあ。

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享楽的なのかも(笑) (erima)
2010-03-08 04:25:40
ばく様

イギリスの国花は水仙なのですねぇ♪
とても良い香りで美しい花...
イメージとしてはスノードロップとかかな、と勝手に思ったりしてましたが、ネギの花含め、イギリスの方々も、控えめな美しさを持つお花を好まれるのですね。

ヤドリギやヒイラギなどは、やはり神話に基づいたりして、邪気を払うというような意味合いも持つのでしょうか。
日本の行事と結びついた花たちも、それぞれやはり、邪気を払うというような意味を持っているようで、その辺も同じなのかもしれないですね。

最近よくこのblogで取り上げる、『逝きし世の面影』という本には、英国のプラントハンター、フォーチュンさんが熱心に江戸へやってきて、数多くの品種を持ち帰ったという話が出てきますが、そういう次元での文化交流もあったのだと思うと興味深いですね。
(そういえばむかーし、キューガーデンを特集した番組でフォーチュンさんの話を見た記憶が)

で、どうもこの本を読めば読むほど、日本人は繊細というよりも、享楽的に過ぎる部分も見えてきて...(笑)
150年前も「実は内心無信心、寺と酒盛り、祭り、花、屋台、遊びは密接に結びついていた」様子が、外国の方々の証言から伺え、笑えるやら呆れるやら(笑)
そういえばその中に、シッドモアさんという方が、誰もいない梅林の中で、一人の老人が茶をすすりながら一句ものするという光景を見るというくだりがあったのですが、それを読んで私が思いだしたのは、以前ばく様が書いておられた、「詩らしきものをしたためながら歩いていた男性」のお話でした。
ちょっと似ている部分がある...!?

話はそれますが、この本を読んで、なぜ現代日本人が、信者の方々にはとても大切である聖なるクリスマスを、このようなお祭り騒ぎにしてしまったのかがよくわかりました。

貴重なイギリスのお花の話を伺えてうれしいです♪
ありがとうございます。
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