猫猿日記    + ちゃあこの隣人 +

美味しいもの、きれいなもの、面白いものが大好きなバカ夫婦と、
猿みたいな猫・ちゃあこの日常を綴った日記です

夏の名残

2006年10月05日 23時55分50秒 | 
関東地方はここのところ、ずっと雨。
日曜に買ったばかりの私の自転車も出番がなく、哀しそうに雨ざらしになっているが.....

今朝。
少しだけ雨の中休みがあったので、ゴンザと二人、電車に乗って畑へ行ってみた。

この夏。
たくさんの収穫をもたらしてくれたゴーヤ、茄子、トマトももうすぐ終わる。
我々も徐々に、彼らの枯れた部分や、疲れ果てて役目を終えた枝を整理し、また次の作物に備え、準備をしなければならない.....

気温は低く、空は曇り。
もうすぐラッシュアワーとあって、駅から畑へ向かう我々とすれ違う人々は、皆一様にわき目もふらず歩き、周囲には足音だけが響く。

そして.....
彼らが通り過ぎる、駅前の駐車場の柵には、夏の名残に揺れる花々。
仕事へ向かう人々が目を留めようと留めまいと、ひっそりと健気に、しかし凛として強く咲いている。


          マルバルコウソウ&西洋アサガオ?

                 
                これは...なんだろう?


畑の脇を流れる川沿いには、すでに秋の草々。


カヤツリグサにエノコログサ、アレチウリにイヌホオズキ.....

それらを眺めながら、私は考える。

子供の頃。
嫌というほどそこらにあった、これらの植物たちは、ごく限られたこういった地帯の他に、いったいどこにいったのだろう?
友達や兄弟同士、投げ合って服にくっつけて遊んだオナモミも、センダングサも、ここ最近はとんと見かけないなぁ、と。

              
               キンエノコロ&チカラシバ


畑では、夏の間に生い茂ったシソがたくさんの実をつけていた。


そうだ.....。
この実で、夏の名残を楽しもう。

私は出来るだけ多くのシソを根元から切り取り、袋に詰める。
しかし、それでも旺盛に繁った枝は、まだまだ天に向かってまっすぐに踏ん張って立ち.....。
寒さが本格的にやってくるまで、もう少し、葉も頑張るかもしれない。

持てるだけのシソを抱えた二人は、再び駅へと向かい、雨がポツポツと振り出した頃、家へとたどり着いた。

          


すっかり冷え込んだ夜。
洗って綺麗にこそぎ落としたシソ実の、塩漬けを作る。

指先を真っ黒にしながら、TVをボーっと眺めつつ、夏の香りに包まれる。



そうだ。

この瓶に詰め込んだ香りを、これから少しずつ楽しみながら.....
また次の季節を楽しもう。