貧しさとは何か

ここ数日。
珍しく忙しく、更新を二日もさぼってしまいましたが.....。
心の中では絶えず、次のお題を考えたり、ぶ～すか言い続けていた私。
で、やっと時間が出来たので、ぶ～すか言ってみます。

ええと。
まずは村上ファンドの村上さん。
あなた、とっても貧しい人ね。

「皆さんがボクを嫌いなのは、メチャメチャ儲けたからですよ！」
って.....。
すべて金が根本の発想。
金を中心にしか物事を考えられない＝金がなくなれば無価値な人間。

なんて貧しい心持ち。
なんて貧しい人生。

あのね。
あなたが嫌われるのは、稼いだからではなく、人の心がないからではないですか？
その心が卑しいからではないですか？
会見で、「天罰が下る」と言った星野仙一氏のことで
「青少年に野球を教え、導く人がそんなこと言っちゃイカン！子供にも影響が出る！」
と激昂されていましたが、では聞きます。
あなたの言われていることは、正しいことですか？
子供に悪影響ではないのですか？
ふざけんな。

天罰は悪い事をした者に下るもの。
悪い事さえしなきゃ、天罰も下らないわけで。
「悪い事したら天罰が下るよ～」
っちゅーのは、子供に対しての立派な教育だと思いますがね。
現にあなた、身を持って証明したじゃないですか。

金を稼いだから嫌われるという発想発言は、彼の人生が何を中心に回ってきたかということを如実に表わしている。
そして、悲しいかな、彼は今の日本を象徴する申し子のような存在でもあると思う。
金儲けは悪い事ではない。
しかし、何のために金儲けをするのか。
人よりいい暮らしがしたい？
権力が欲しい？

そういえば私には、いつも目にしていて恥ずかしくてたまらない言葉があるが、
「ワンランク上の暮らし」
「勝ち組」
なんて下賤な発想だろう。
なんて恥ずかしい言葉なんだろう。
ランク上ってなんだ？
勝ち組って何に勝ったんだ？

CMでは
「世界が嫉妬する髪へ」
「お友達は○○だったのに、私は○○！」
雑誌では
「○○でお友達と差をつけよう！」

他者と比較し、競争心を煽り、差別化を推進。
嫉妬や羨望や他者を見下す心は本来忌むべき感情なのに、それを美化するなんて。
本当に貧しすぎる国！

豊かさとは。
決して経済状況をいうのではないと思う。
そりゃ確かに、ご飯が食べていけて、雨露をしのぐ屋根くらいは必要だけど。
家族が健康で暮らしていけるなら、それでいいじゃんか。
家族でぶーぶー言いながら分け合って食べるひとつのケーキのほうが、うなるほどの金に埋もれて、味気なく一人つつく豪華な食事より、ずっとずっと美味しいと思うんだけどね。

例えばA氏のお話。
A氏はいつも取り巻きに囲まれているけれど、それは彼が金持ちだから。
周囲にいるのは芸能人、モデル、スポーツ選手、その他、A氏にあやかりたいと思っている自称事業家。
A氏は毎日華やかに暮らしているけど、実は自分が金持ちだから人々が寄ってくるのだということを、誰よりもよくわかっている。
自分には人間的魅力も仕事以外の教養もないことを知っているから、金を使わなきゃ、人々が離れて行ってしまうのを知っている。
周囲も当然のようにA氏に見返りを求め、内心A氏をバカにしている。
つまり、いつも尊大に振舞いながら、同時にいつも何かに追われているように怯え、実はコンプレックスの塊であるA氏は、すでに金を使っているのではなく、金に人生を回されている。
これが果たして幸せな人生だろうか？
私にはとても、彼が寂しそうに不幸に見えたが。

金に踊らされるということは、すなわち、自分の価値観でものを考えられないということだ。
自分の人生が自分のものではなくなり、金でモノに換えられてしまう。
せっかく生まれてきたのにねぇ。

経済中心の社会が生み出した、本当の意味での貧しい人間達に国が回されているという現実に、ものすご～く寂しい気持ちになる今日この頃。

また、先日あったエレベーター事故についても言いたい。

住民側が説明会で管理者側に食ってかかったセリフ。
「我々は殺人エレベーターに乗せられているんですかっ!?」

『殺人エレベーター？』

未来ある少年一人の命が失われたというのに、そんな安っぽい言葉で騒ぎ、穢すなんて。
この住民に悪気はないのだろうが、国民皆がワイドショー脳になってしまったのだなと、暗澹たる気持ちになった。

自分の言葉で語れない人間。
自分の頭で考えることの出来ない人間。

この国の病の根は深い。