ささやんの週刊X曜日

世にはばかる名言をまな板にのせて、迷言を吐くエッセイ風のブログです。

北朝鮮の弾道ミサイルに

2023-02-20 14:04:50 | 日記
けさもまた北朝鮮がぶっ放した。弾道ミサイルを2発、ぶっ放した。きのうとは違い、今回のミサイルは日本のEEZ(排他的経済水域)の外側に落下したらしい。

相次ぐ弾道ミサイルの発射だが、日本政府が積極的に動く気配はない。これが日本を標的にしたものではないと判っているからだ。今回の一連のミサイル発射は、米韓合同軍事演習を牽制する目的でぶっ放されたものであり、矛先は米国と韓国に向けられている。それも本気で噛みつこうとするものではなく、犬の遠吠えのようなものに過ぎない、と。

しかし、だからといってこれをのほほんとやり過ごすとしたら、それはちょっとまずいのでないか。北朝鮮の矛先は、いつ日本に向けられないとも限らない。そうであれば、日本は常々、北のミサイル攻撃に警戒を怠ってはならないのである。

実際、日本はきのう米軍と共同訓練を行い、アメリカ空軍のB1爆撃機2機と並んで、航空自衛隊のF15戦闘機3機を日本海上空に飛ばした。米韓合同演習に目くじらを立てる北朝鮮であれば、この日米共同訓練にも食ってかからないはずがない。今度はこれを牽制する目的で、北朝鮮が日本に矛先を向けることも充分あり得るのだ。

もし北朝鮮が日本を牽制する目的で、日本の本土ギリギリを狙ってミサイルをぶっ放したとしたら、これに日本政府はどう対処するつもりなのか。

「まずはこのミサイルを迎撃する。そのためのイージス・システムなのだ」と半可通の国防マニアは答えるかもしれない。しかしイージス・アショアの建造計画は、前防衛相・コーノ君の発案で中止になったのではなかったか。

「いやいや、だからこそ政府は最近、大枚をはたいて米国からパトリオットを買ったのだよ。迎撃体制はこれで万全だ」
わが政府の防衛相、あるいは自衛隊の統合幕僚長クラスなら、そう言うに違いない。

「それにだ、北朝鮮のミサイル発射基地をたたく手もある。敵基地を攻撃できるように、わが内閣は最近、法整備を済ませたばかりだ」
首相のキシダ君はそう言って胸を張ることだろう。「この攻撃には、『今度やったら、容赦しないぞ』というメッセージの意味があるのです」

だが、日本が北朝鮮のミサイル発射基地を攻撃したら、どうなるかは火を見るよりも明らかである。日本と北朝鮮の間で、本格的な戦闘の火蓋が切って落とされるのは間違いない。そうなれば、北朝鮮のミサイルが日本の本土に雨霰(あられ)と降り注ぐことになるだろう。日本の国民は、しかしそんな事態を望んでいるだろうか。
キシダ君、主権はあくまでも国民にあるのですぜ。
コメント
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