風が吹けば桶屋が儲かる。なぜなのか、読者はご存知だろうか。ネットで調べると、こういうことのようだ。
(1)大風が吹けば土埃が立ち、盲人などの眼病疾患者が増加する。
(2)盲人などが三味線を生業とし、演奏方法を指導したり、門付で三味線を演奏するので、三味線の需要が増える。
(3)三味線製造に猫の皮が欠かせないため、猫が多数減り、鼠が増加する。
これら鼠は箱の類(桶など)をかじることから、桶の需要も増加して桶屋が儲かる。
(Wikipedia より)
ふむふむ。出来事同士の結びつきが意外すぎて、つい笑ってしまうが、その結びつき自体はあり得ないことではない。一応、理解できる話ではある。
どうしても分からないのは、「中国で政権批判の抗議デモが起きると、中国の原油価格が下がる」ということ、また、それがなぜか、ということである。次のようなニュースがあった。
「アジア時間の原油先物は、中国の厳格な新型コロナウイルス規制に対する抗議活動を受けて需要懸念が高まり、1ドル超下落した。ロシア産石油の価格上限を巡る西側の合意や主要産油国の会合を前に、投資家は慎重な姿勢を崩していない。」
(ロイター11月28日配信)
抗議デモが起きると、「(原油の)需要懸念が高まる」とあるが、これはどういうことなのだろうか。抗議デモが起きると(中国人民は原油をあまり消費しなくなるから?)原油の需要が減ると懸念される」ということなのだろうか。
原油の需要が減れば、原油の価格は下落するから、たしかに私が投資家なら、私は中国の原油先物相場への投資を手控えるだろう。
だが、抗議デモが起きると、どうして中国の原油需要は減るのだろうか。なぜ中国の人民は原油を消費しなくなるのだろうか。
まずは抗議デモが起きると、どういう事態が次に生じるかを見てみることにしよう。充分あり得るのは、一連の抗議活動に対する政権側の厳しい対応である。
「中国では週末、首都・北京や上海などで『ゼロコロナ』政策に対する大規模な抗議活動が行われ、集まった人たちが『自由がほしい』などと訴えましたが、警察は一部を拘束するなどして批判を抑え込む姿勢を鮮明にしています。
北京や上海の現場では、28日も多くの警察官や警察の車両が配備されたり、バリケードを設置したりしてものものしい雰囲気となっていました。」
(NHK NEWS WEB 11月29日配信)
容易に想像できることだが、警察官が市街のあちこちに多数配備される物々しい警備体制を前にすれば、人々の心からは「ひとつディズニーランドにでも行って羽を伸ばしてくるか」といった遊び心は消え失せ、ディズニーランドのような娯楽施設は軒並み閑古鳥が鳴くことになる。
商売は上がったり、「ゼロコロナ」政策の追い打ちを受ける恰好で、娯楽施設は閉鎖の危機に見舞われるが、施設側は政権におもねり、ホンネとは裏腹に「コロナ感染予防のため、当分、施設を閉鎖します」と(当てつけがましく)発表することになるだろう。
「中国 上海にあるディズニーランドは、新型コロナウイルスの感染対策のためとして、10月31日から一時、閉鎖すると発表しました。」
(NHK NEWS WEB 10月31日配信)
原油先物相場の話はさておき、娯楽施設が軒並み閉鎖され、遊び心がはけ口を失った閉塞的空間で、中国の社会は今後どうなって行くのだろうか。
(1)大風が吹けば土埃が立ち、盲人などの眼病疾患者が増加する。
(2)盲人などが三味線を生業とし、演奏方法を指導したり、門付で三味線を演奏するので、三味線の需要が増える。
(3)三味線製造に猫の皮が欠かせないため、猫が多数減り、鼠が増加する。
これら鼠は箱の類(桶など)をかじることから、桶の需要も増加して桶屋が儲かる。
(Wikipedia より)
ふむふむ。出来事同士の結びつきが意外すぎて、つい笑ってしまうが、その結びつき自体はあり得ないことではない。一応、理解できる話ではある。
どうしても分からないのは、「中国で政権批判の抗議デモが起きると、中国の原油価格が下がる」ということ、また、それがなぜか、ということである。次のようなニュースがあった。
「アジア時間の原油先物は、中国の厳格な新型コロナウイルス規制に対する抗議活動を受けて需要懸念が高まり、1ドル超下落した。ロシア産石油の価格上限を巡る西側の合意や主要産油国の会合を前に、投資家は慎重な姿勢を崩していない。」
(ロイター11月28日配信)
抗議デモが起きると、「(原油の)需要懸念が高まる」とあるが、これはどういうことなのだろうか。抗議デモが起きると(中国人民は原油をあまり消費しなくなるから?)原油の需要が減ると懸念される」ということなのだろうか。
原油の需要が減れば、原油の価格は下落するから、たしかに私が投資家なら、私は中国の原油先物相場への投資を手控えるだろう。
だが、抗議デモが起きると、どうして中国の原油需要は減るのだろうか。なぜ中国の人民は原油を消費しなくなるのだろうか。
まずは抗議デモが起きると、どういう事態が次に生じるかを見てみることにしよう。充分あり得るのは、一連の抗議活動に対する政権側の厳しい対応である。
「中国では週末、首都・北京や上海などで『ゼロコロナ』政策に対する大規模な抗議活動が行われ、集まった人たちが『自由がほしい』などと訴えましたが、警察は一部を拘束するなどして批判を抑え込む姿勢を鮮明にしています。
北京や上海の現場では、28日も多くの警察官や警察の車両が配備されたり、バリケードを設置したりしてものものしい雰囲気となっていました。」
(NHK NEWS WEB 11月29日配信)
容易に想像できることだが、警察官が市街のあちこちに多数配備される物々しい警備体制を前にすれば、人々の心からは「ひとつディズニーランドにでも行って羽を伸ばしてくるか」といった遊び心は消え失せ、ディズニーランドのような娯楽施設は軒並み閑古鳥が鳴くことになる。
商売は上がったり、「ゼロコロナ」政策の追い打ちを受ける恰好で、娯楽施設は閉鎖の危機に見舞われるが、施設側は政権におもねり、ホンネとは裏腹に「コロナ感染予防のため、当分、施設を閉鎖します」と(当てつけがましく)発表することになるだろう。
「中国 上海にあるディズニーランドは、新型コロナウイルスの感染対策のためとして、10月31日から一時、閉鎖すると発表しました。」
(NHK NEWS WEB 10月31日配信)
原油先物相場の話はさておき、娯楽施設が軒並み閉鎖され、遊び心がはけ口を失った閉塞的空間で、中国の社会は今後どうなって行くのだろうか。