ささやんの天邪鬼 座右の迷言

世にはばかる名言をまな板にのせて、迷言を吐くエッセイ風のブログです。

原発というカネ食い虫

2022-11-08 10:32:33 | 日記
原発はカネがかかる。半端なくカネがかかる。要するに、そういうことである。
けさの朝日新聞は、第一面に大きくこんな記事を打っていた。

東京電力福島第一原発事故後の11年間で、賠償や廃炉作業などの事故対応にかかった費用が約12・1兆円に上ることが、会計検査院への取材でわかった。政府は事故の対応費用を総額21・5兆円と見込むが、廃炉作業は難航し、賠償額も拡大する懸念がある。
(朝日新聞DIGITAL 11月8日配信)

会計検査院といえば、政治(内閣)から独立した公正を旨とする検査機関だが、その会計検査院が「原発は政府が見込む以上にカネがかかる」とお墨付きを与えたというのである。

フクシマの原発事故があったため、賠償費用や廃炉作業などに想定外の思わぬ費用がかかった。今後もいったん事故があれば、原発は想定外のカネ食い虫になることを、会計検査院は客観的な立場から明らかにした。この教訓を、我々は肝に銘じる必要がある。

キシダ君はどうなのか。この迷宰相が大幅な原発再稼働策を打ち出したことは、まだ我々の記憶に新しい。

たしかに、世の動向に目を配れば、原発推進策は事理にかなっているようにみえる。悪逆非道なロシアの横暴。そのロシアに対する国際社会の経済制裁。それによって生じた石油やLNGなどエネルギー資源の供給不足。加えて、地球温暖化防止のためのCO2排出削減義務もある・・・・・・。

世の動向は、キシダ君の原発再稼働策が正しいことを示している、ようにみえる。ただ一つ、原発がトンデモなカネ食い虫であることを除いては。

経済合理性の観点から考えれば、原発再稼働策があり得ない選択肢であることは、一目瞭然である。このことをキシダ君は知らないのだろうか。

けさの朝日新聞の一面トップ記事は、この新聞のアンチ岸田、アンチ原発の立場をよく表している。会計検査院という「黄門様のご印籠」を持ち出すとは、うまいことを考えたものだ。
コメント
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