これまで本ブログでは、自民総裁選に出馬した総裁候補者のうち、コーノ君だけを槍玉にあげてきた。コーノ君のダメさ加減が際立っており、いちゃもんをつけ易かったからだが、他の候補者についても、批判すべき点は多々あると感じている。ただ、コーノ君以外は、どういう角度から攻めたら良いか判らず、持て余していたというのが、正直なところである。
特にキシダ君に関しては、突っ込みたい気持ちが募るばかりなのだが、この人の見解はのらりくらりと鵺(ぬえ)か海鼠(なまこ)のようで、まるでそつのないお役人の答弁を思わせ、政治に疎い私・天邪鬼爺の手には余るように思われた。
ところが、けさのことである。サイト「日刊ゲンダイDIGITAL」に掲載された記事《総裁選4候補の政策を検証する 舌先三寸か打ち上げ花火か》(9月18日配信)を読んで、私は思わず快哉を叫んだ。この記事はキシダ君について、実に胸のすく批判を展開しており、これはどんぴしゃり正鵠を射ているように、私には思われたからである。
この記事は、キシダ君の経済政策を俎上にのせ、次のように書いている。
「典型的な新自由主義であるアベノミクスは、富める者をさらに豊かにし、貧しい者をドン底に落とした。貧富の格差を拡大させただけだった。
それに対して岸田は『効率や利益を優先して民間や市場に任せればいいという考え方は考え直すべきだ』『成長の果実を分配しないと社会の分断・格差が広がってしまう』と訴えている。
『適正な配分』『格差是正』という発言は、穏健な『保守本流』を掲げる宏池会を率いる岸田の本音なのだろう。至極まっとうではあるが、これまで安倍前首相に忖度してきた弱腰男に、アベノミクスを否定するような政策を実現できるのか。」
「弱腰男」キシダ君の大言壮語は、口先だけの打ち上げ花火で、額面通りに受けとることはできない、とこの記事は言い、その理由について次のように書いている。
「そもそも岸田は、1年前まで党の政策立案を仕切る政調会長を3年以上も務めていたはずである。新自由主義からの決別を打ち出すタイミングは、いくらでもあったはずだ。」
続いてこの記事が紹介する五野井郁夫氏(高千穂大教授・国際政治学)の以下の言葉は、痛快というほかない。
「当選9回のベテランで派閥領袖の岸田氏は、政調会長時代、自分の信じる経済政策の実現に動けたはずです。動かなかったのは、親の地盤を引き継いだだけのお坊ちゃんで、実行力に欠けるからでしょう。加えて、安倍前首相の顔色をうかがうあまり、アベノミクスを否定するような政策を打ち出せなかった。岸田氏は今回の総裁選で『聞く力』を強調していますが、安倍前首相の声を聞きすぎているように見えます。仮に新首相に就いても、多くの声を聞きすぎて、いま打ち出しているビジョンを自ら骨抜きにしてしまうのではないか。実行できるかは甚だ疑問です。」
いや〜。けさのネットの森の散策では、思わぬ拾い物をした気分である。窓外を見れば、台風一過の日本晴。その爽やかな空気を吸ったような。
特にキシダ君に関しては、突っ込みたい気持ちが募るばかりなのだが、この人の見解はのらりくらりと鵺(ぬえ)か海鼠(なまこ)のようで、まるでそつのないお役人の答弁を思わせ、政治に疎い私・天邪鬼爺の手には余るように思われた。
ところが、けさのことである。サイト「日刊ゲンダイDIGITAL」に掲載された記事《総裁選4候補の政策を検証する 舌先三寸か打ち上げ花火か》(9月18日配信)を読んで、私は思わず快哉を叫んだ。この記事はキシダ君について、実に胸のすく批判を展開しており、これはどんぴしゃり正鵠を射ているように、私には思われたからである。
この記事は、キシダ君の経済政策を俎上にのせ、次のように書いている。
「典型的な新自由主義であるアベノミクスは、富める者をさらに豊かにし、貧しい者をドン底に落とした。貧富の格差を拡大させただけだった。
それに対して岸田は『効率や利益を優先して民間や市場に任せればいいという考え方は考え直すべきだ』『成長の果実を分配しないと社会の分断・格差が広がってしまう』と訴えている。
『適正な配分』『格差是正』という発言は、穏健な『保守本流』を掲げる宏池会を率いる岸田の本音なのだろう。至極まっとうではあるが、これまで安倍前首相に忖度してきた弱腰男に、アベノミクスを否定するような政策を実現できるのか。」
「弱腰男」キシダ君の大言壮語は、口先だけの打ち上げ花火で、額面通りに受けとることはできない、とこの記事は言い、その理由について次のように書いている。
「そもそも岸田は、1年前まで党の政策立案を仕切る政調会長を3年以上も務めていたはずである。新自由主義からの決別を打ち出すタイミングは、いくらでもあったはずだ。」
続いてこの記事が紹介する五野井郁夫氏(高千穂大教授・国際政治学)の以下の言葉は、痛快というほかない。
「当選9回のベテランで派閥領袖の岸田氏は、政調会長時代、自分の信じる経済政策の実現に動けたはずです。動かなかったのは、親の地盤を引き継いだだけのお坊ちゃんで、実行力に欠けるからでしょう。加えて、安倍前首相の顔色をうかがうあまり、アベノミクスを否定するような政策を打ち出せなかった。岸田氏は今回の総裁選で『聞く力』を強調していますが、安倍前首相の声を聞きすぎているように見えます。仮に新首相に就いても、多くの声を聞きすぎて、いま打ち出しているビジョンを自ら骨抜きにしてしまうのではないか。実行できるかは甚だ疑問です。」
いや〜。けさのネットの森の散策では、思わぬ拾い物をした気分である。窓外を見れば、台風一過の日本晴。その爽やかな空気を吸ったような。