ささやんの週刊X曜日

世にはばかる名言をまな板にのせて、迷言を吐くエッセイ風のブログです。

GO TO をめぐる小池都知事 その変節の謎を解く

2020-12-14 12:02:30 | 日記
ブログに向きあう姿勢を変えようと思っている。ネタが降りてこないときは、無理にネタをひねりだそうとせず、成り行きにまかせる。つまり、更新しない。書きたい気持ちが湧き上がったときだけブログ記事を書き、更新すればよい。今後はこの姿勢で臨もうと思っている。

そんなわけで、きょうのブログ書きはお休み。と思っていたが、さにあらず。けさは珍しくネタのほうがドドドっと降りてきた。

謎が解けたのだ。きのうは「スガ首相はなぜGO TO にこだわるのか」の謎に挑んだが、この謎が解けたことで、もう一つの謎が解けたのである。

この謎とは、他でもない、GO TO をめぐる小池都知事の発言がなぜ変化したかである。去る7月、小池都知事は政府のGO TO 政策を激しく批判していた。次のような記事を覚えておられる読者も多いだろう。

「東京都の小池百合子知事は13日、菅義偉官房長官が感染確認の急増を『東京問題』と表現したことに対して『国の問題』と、反発した。感染者が全国で再び増加している中、政府が旅行を促進する『Go To キャンペーン』の前倒しを発表したことにかみつき『冷房と暖房の両方をかけるようなこと』と、批判した。2人はもともと折り合いが悪いとされてきたが、コロナ禍で連携するべき政府と東京の足並みの乱れが、思わぬ形で表面化した。」
(日刊スポーツ7月14日配信)

ところがこの小池都知事の舌鋒は、半年も経たないうちに、まるで腰砕けの体である。こんな具合だ。

「そもそも全世代に対して不要不急の外出を控えてくださいと申し上げておりますので、『GoToトラベル』を使う、使わないは別にしましても、ぜひとも皆さんに改めてご理解いただきたい。政府の分科会ですから、政府の方でしっかりと対応をお願いしたい」
(TBS NEWS 12月11日配信)

何のことはない。「GO TO トラブル」(「GO TO トラベル」問題)には今後、東京都は関与しないということである。これは政府が対処すべき問題だから、東京都はノーコメントに徹する。ーーこの小池都知事の言い草は、「GO TO トラベル」問題にコメントすることを避けているような印象を与える。「触らぬ神に祟りなし」の構えとも言えなくはない。

小池都知事は、まるで都民・国民のいのちと健康のことなど忘れてしまったかのようだ。彼女のこうした変節は、一体何に起因するのか。喧嘩相手のスガ氏が総理大臣になったことが原因だと考えられなくもないが、私はその考えをとらない。原因はスガ氏ではなく、二階幹事長にあると私は考える。彼女は気づいたのではないか。「GO TO 事業推進の黒幕は、二階幹事長だ」ということに。あるいは二階幹事長から直接「口を出すのはよせ」と横槍が入ったのかもしれない。

考えてみれば、二階幹事長は今年の都知事選で小池氏の再選に大きな貢献を果たした。小池支援を明確に打ち出し、自民党を自主投票に持ち込んだ二階幹事長の言動に、小池氏は少なからず恩義を感じていたのだろう。

喧嘩には強いが、恩義にはめっぽう弱い。まるで任侠映画のヒロインのようだが、どっこい小池氏は目下、都知事の任にある。都民のいのちを尻目に仁義を切るのは、都政のトップとしてはちょっとなあ・・・。
コメント
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