ささやんの天邪鬼 座右の迷言

世にはばかる名言をまな板にのせて、迷言を吐くエッセイ風のブログです。

記憶のオートファジー

2016-10-06 15:58:34 | 日記
ネットの森を散策していたら、「オートファジー」に関して、興
味深い記事を見つけた。私がインパクトを与えられた部分を、抜
き書き風にコピペすると、以下のようになる。

「生きている以上、細胞の中では、熱を発したり酸化を進めるよ
うな“危険”な化学反応が、ひっきりなしに行われている。つまり
細胞内のタンパク質は、どんどん劣化していく運命にあるので
す。これを放っておくと、傷んだタンパク質分子が溜まり、細胞
は機能不全に陥りかねません。
オートファジーは、劣化したタンパク質を取り除くことで、こう
いった病気(パーキンソン病のような病気)を防いでいると考え
られます。
(それだけではありません。)オートファジーはゴミ掃除である
と同時に、また、体内の「リサイクルシステム」でもあります。
つまり、オートファジーは、それ(食事摂取量)よりはるかに多
い量を供給している。ある意味、食事以上に重要な“栄養供給
源”なのです。」
(JBPRESS)

つまりオートファジーは、自己を食することにより、ゴミと化し
た自己の劣化部分をクリーンにするとともに、これをリサイクル
して蘇らせることで、自己に栄養分を供給する細胞の働きだとい
うのである。

この記事を読みながら、私は「そうか!たしかに、自分の脳ミソ
も、そうなっているのかも知れないなあ」と考えた。

脳出血で倒れてからというもの、私はほとんどの時間を自室で過
ごし、友人と語らうこともなく、ネットだけを心の縁(よすが)
としている。幸か不幸か、退職して年金暮らしの身なので、暇を
持て余す「毎日がサンデー」の状態である。暇つぶしの意味
で、こんなでたらめなブログを書いている。

リアルな新しい刺激という食餌が遮断された状態にある私は、過
去の記憶を反芻しながら、ひたすら「自食」の日々を送ってい
る。

だが、それだけではなかったのだ!と私はきょう思ったのであ
る。劣化した自己の部分のゴミ掃除。それは私の場合、嫌な記憶
を忘却の闇に沈めたり、(忘れかけていた)好ましい記憶を、白
日の下に浮かび上がらせたりといった、記憶のクリーニング作業
を意味している。そういうクリーニングの作業を通して蘇った記
憶が、リサイクルされて新たな栄養分になり、私に生きる意味と
力を与えているのかも知れない。

いわば記憶のオートファジー。これは素晴らしいことだ。
コメント
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