私の映画玉手箱(番外編)なんということは無い日常日記

なんということは無い日常の備忘録とあわせ、好きな映画、韓国ドラマ、そして
ソン・スンホンの事等を暢気に書いていく予定。

改正労基法をメディアが報道しない不思議

2010-04-27 22:10:28 | 日の目を見ない会社員のブログ
河合薫の新・リーダー術 上司と部下の力学 これって、本当に“命を守る”改正? 改正労基法をメディアが報道しない不思議(日経ビジネスオンライン) - goo ニュース

記事の中では改正ポイントは次の3つと挙げられている。

(1)月60時間を超える残業に対する賃金の割増率の引き上げ
(2)残業時間に応じた代替休暇の取得
(3)年次有給休暇の時間単位の取得

(1)のケースは資本金が3億円以下又は常時使用する労働者が300人以下の企業は導入は猶予される。
勿論、これを機に導入しても問題ないのだが、猶予企業に該当する企業は導入しないところも多いだろう。
いつかは猶予期間が終了するのだろうが、これについてはっきり明示されていないのも、猶予企業が導入を見送っている理由の一つのような気がする。

(2)の残業時間に応じた代替休暇の取得は、導入は義務でなく制度の可否は労使の判断だ。
もし導入するなら、労使協定の必要があるのだろうけれど、管理の負担が増すことから導入する企業は少ないはずだ。
代替休暇は半日、一日単位で付与せねばならず、1時間分に対しても、半日の付与が必要だ。
付与の時期は60時間を超えた労働をした日の翌日1日から2ヶ月。
もし期間内に取得出来ない場合は、精算の必要も発生する。
自社でプログラムを組める余力があるところはいいだろうけれど、少人数でやっているところは、この管理を考えただけでも頭が痛いはずだ。


(3)年次有給休暇の時間単位の取得も(2)に比べたら導入負担は少し軽いのかもしれないが、それでも導入すれば管理の負担は重いと思う。
取得時間は整数のみ、1日から時間へ、時間から1日への時期変更件は不可との制約があるはずだし・・・・

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この裏には「残業を沢山させると管理が大変ですよ。だから残業をさせないように頑張って」というメッセージがあるのは間違いないはずだ。
そのメッセージを企業がどんな風に感じるのかは、これからはっきりすると思うけれど。。。

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会社は管理が大変というだけで、制度導入を見送るのか!という声もあると思う。
それも分かるが、もし導入を促進したいなら、もっと実務に則した制度設計の道も絶対にあったと思う。
パーフェクトな制度はないのは当然だが、それにしても煩雑な制度で、運用し管理する側ことを考えているとは思えないのが正直なところだ。