私の映画玉手箱(番外編)なんということは無い日常日記

なんということは無い日常の備忘録とあわせ、好きな映画、韓国ドラマ、そして
ソン・スンホンの事等を暢気に書いていく予定。

まわし蹴り

2006-03-11 18:43:22 | 映画鑑賞
2004年の夏、僅か一週間しか上映されなかった神話メンバーキム・ドンワン主演の@まわし蹴り。

テコンドー部再建のために借り出されることになったヨンゲク(演 キム・ドンワン)チョンデ(演 キム・テヒョン)らの不良学生と、生真面目な主将ミンギュ(演 ヒョンビン)、万年補欠のソンワンらが力をあわせてテコンドー大会優勝を目指すことになる。
馬鹿馬鹿しいバスの中での喧嘩のせいで、停学と引き換えに仕方なしにテコンドーをやることになったヨンゲク。勿論生真面目な主将ミンギュと気が合うはずもなく、またテコンドー部のマドンナスビン(演 チョアン)を取り合うことになるという、スポーツでも恋でもライバルという、本当に普通の青春映画なのだ。

ヒョンビン演じるミンギュは、生真面目かと思いきや恋人(?)のスビンに「ヨンゲクの方がいいのか?」などと簡単に聞いてしまう、単純な高校生なのだが、他校のキャプテンに対して持つライバル心は分かりやすい。テコンドー部員と並んでも一人目立つのはやはりさすがだ。(又監督も彼のベストショットを非常に良く分かっており、正面からでなく横からのショットが多い。)
対するドンワンはすっとした感じはあるものの、初めて登場するバスの乱闘シーンなどは、他の学生に埋もれてしまい目立たないのだ。また彼が感じる「変わりたいんだ」という若者らしい気持ちも、このストーリーではなかなか伝わってこない。
妊娠した恋人とまるで神田川を絵に描いたような生活をするチョンデや、特技を活かしテコンドー部の救世主として颯爽と羽ばたく長身のソクポン(演 イ・ギウ)などの方が印象的で画面で目立つのは何故か。
勿論ドンワンが主演だから、最後の一番の見せ場は彼に託されるのだが、ドンワンのことも、ヒョンビンの事も知らずに映画を見た人は「なぜミンギュでなく、ヨンゲクが最後の試合に臨むのか?」と不思議に思うに違いない。
さらにミンギュとヨンゲク、二人の喧嘩のシーンではその差が歴然だ。
ヒョンビンの方が背が高いなど見かけだけの問題ではないと思う。スクリーンに映った二人の姿を見た時、どちらの方に自然と目がいってしまうだろうか?

韓国ではオーラを感じる俳優に対して「カリスマがある」という言い方をするが、その言い方を借りるなら、この映画でカリスマがあるのはヒョンビンだ。
この映画は、ドンワン主演の映画だが、カリスマがある俳優ヒョンビンの主演作@まわり蹴りも形容しても間違いではないだろう。

本当に普通の青春映画で、かなり楽しい作品と言って良いと思う。少なくとも1週間の上映では勿体ないだろう。


「ヒョンビンウォッチャーだから、ヒョンビンよりの感想なのか?」といわれそうだが、そこは冷静に判断したつもりだ。

SPL/狼よ静かに死ね

2006-03-11 18:07:40 | 映画鑑賞
暗黒街のボスポー(演 サモ・ハン)を逮捕するために証拠捏造もいとわない4人の刑事。ポーに両親を殺された女の子を養子に迎え、チームのリーダーとして常人には計り知れない熱意を持ってポー逮捕に臨むチャン(演 サイモン・ヤム)。だが彼は脳腫瘍に侵され余命僅か。そんなリーダーチャンを慕い、彼のために娘を育てていこうとする三人の刑事。本当の犯人を追い詰め、深夜のビルの屋上で武器を手に持ち四人が並ぶ様子は、刑事ではなくやくざのようにさえ見えるが、漂う覇気から彼ら四人が一緒に経験してきたであろう仕事の厳しさや信頼の深さまで感じさせる格好いいシーンだ。
新しくリーダーとしてやってきたマー(演 ドニー・イェン)が彼らの信頼の深さを理解し、一人ポーの元に乗り込んで行くアクションシーンは、スピード感があり、流血があり、そして哀愁を感じる大人のアクションシーンだった。
夜の香港を舞台に10年否20年前の香港ノワール全盛期の香りがする(古いスタイルともいえるが・・)男の映画だ。
ドニー・イェンの登場シーンに使われていたBGMを筆頭に、要所要所で流れる音楽が非常に大袈裟だが、それも古い時代の男の映画の流れを受け継いでいる証拠か。

男泣き"全国順次ロードショー!と銘打っての公開だが、女の私も懐かしくて泣けてきた。