私の映画玉手箱(番外編)なんということは無い日常日記

なんということは無い日常の備忘録とあわせ、好きな映画、韓国ドラマ、そして
ソン・スンホンの事等を暢気に書いていく予定。

同じ月を見ている

2005-11-24 21:26:23 | 映画鑑賞
「エミという一人の女性を守りたい」思いは同じはずなのに、全く別の方法でその思いを貫こうとする鉄矢とドン。

物語の主人公は窪塚洋介演じる鉄矢であるが、物語をひっぱっていくのは、エディソン・チャン演じるドンの心に秘めた思いだ。
物質的に恵まれなかったドンは、悲しみや怒りを抑えつつ、いつも一歩引いて行動しているようだが、結局は自分が出来ることをやり抜こうとする。その思いがこの物語の総てだ。

人は生まれながらにして平等だというのは嘘だと思う。背の低い人間もいれば運動神経の悪い人間もいる。お金に恵まれた家庭に育つものもいれば、貧しい家に育ち満足な教育も受けられないものもいる。お金があっても幸せを感じられない者もいるだろうし、お金が無くても毎日楽しく過ごせる者もいる。皆それぞれ環境も違えば考え方も違う。人は平等などではない。
それを分かった上で、平等でありたいと思う気持ちを持つことが大事なのだと思う。自分に出来ることを、自分のやり方でやり抜こうとするその気持ちや行動は誰にも邪魔されてはいけないはずだ。

香港人のエディソン・チャンにとって、ドンを演じることは、台詞も少なく(それゆえに言葉の問題に気をとられることも少ない)短く刈り込んだ頭髪、くたびれたTシャツ姿とかなり挑戦的な役柄だったと思う。
今まで見た香港映画の中の彼は、なんとなくふわふわした感じで好感が持てなったのだが、先日見たベルベット・レイン、そしてこの@同じ月を見ているとチャレンジ精神が旺盛なのは良くわかった。
彼についてなんの予備知識もなく、この映画を見たなら、もっと絶賛したかもしれない。残念ながら今までの映画の印象からマイナス地点からの出発で非常に彼には分が悪い。それでもかなり頑張ったという気持ちを感じたことは確かだ。

あと忘れてはいけないのは、山本太郎の存在だろう。唐突に出てきたように思ったのだが、いい役だった。窪塚洋介より印象的だったかもしれない。


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