YUKI

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なでしこジャパン・ロンドン五輪総括…すべては決勝戦のために

2012-08-30 00:46:16 | Weblog
自称スピルバーグ則夫こと、世界最高監督、なでしこジャパンの
佐々木則夫さんは、極めて有能なmanagerらしく
五輪決勝で、仮想敵チーム・アメリカと戦い勝つというシナリオを
「逆算」という手法で書き上げていった。

『Number Plus Hero's Moment LONDON 2012』のインタビューで
佐々木監督自身が後日談を語っております。

それを読むと、いわゆるスポーツライターたちの文章が
いかに思い込みに満ちたものであるかが分かるw

思い出されるのは…敗退さえ予想されたロンドン五輪予選。

W杯チャンピオンとなって、女子サッカー普及という大義名分のもと
コンディション調整もままならぬ過密スケジュールの日々を過ごし
そのまま過酷な敵地・中国での最終予選に突入したのだ。

佐々木則夫は、とにかく、単純な、しかし最も本質的な
「予選突破」だけを考えていた。

そしてロンドン五輪では、
決勝の地に立つことを最優先していたのである。

実は、ロンドン五輪当地での予選リーグ、チーム状態はベストにほど遠く、
澤と宮間が、「これで戦えるのか」と監督に直訴していたのだという。

特に、不慣れなサイドに回された宮間はnervousになっていたが、
佐々木は、宮間の負担を考慮してなお、
それがベストの戦力バランスだと判断していた…

W杯とは違い、五輪は過密スケジュールであるから
18人の選手をローテーションさせるという発想は、
当然、考慮されるべきことであるが
佐々木は、ベストのチームは1つしかないと考え、
先発11人をほぼ固定するという一見無謀な戦略を貫いた。

テレパシーでもあるのかと錯覚するほどの「組織力」と
戦況への「対応力」は、一朝一夕に作れるものではない。

そして、佐々木のシナリオ通り?
なでしこジャパンは、美しい「組織力」よりも
泥臭い「対応力」で、決勝まで這い上がっていくのである。

決勝は、なでしこの美しい「組織力」も遺憾なく発揮され
「敗者なき名勝負」と賞賛されたが、
銀メダルでは「スピルバーグ則夫」は自称できまいwww

しかし、彼は、最後に
「ハンド」の判定に関する決定的誤審に関して
いかにも世界最高監督らしい対応をしてくれたのである。

「(審判が何を見ていたのかは分からないがw)審判の判断をリスペクトする」


Sports Graphic Number PLUS Hero's Moment LONDON 2012 ロンドン五輪永久保存版
クリエーター情報なし
文藝春秋

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