ニトベハラボソツリアブ(ツリアブ科)
今、つむぎの家の里山には、秋を彩る草花があちこちで咲き誇っています。中でも、薄紫色のヤマハッカが土手を埋め尽くし、朝日に輝く風景に見入っていると、花から花へと優雅に飛び回る不思議な姿の生き物が目に入りました。
べっこう色の細長いお腹、ガガンボ? アメバチ?と同定するのに迷走しましたが、交尾をしたニトベハラボソツリアブである事がわかりました。
蜜を吸っているのはメスで、オスはその間ホバリングしてメスを支えています。
花から花へと移動するときの様子。
吸蜜が終わると、オス、メス共、後ろ足をだらんと垂らしてメスの意のまま(オスに主体性はありません)に、次の蜜源へと移動します。
メスが吸蜜している間、オスは前足と中足を折りたたんでいて、一見二本足のように見えます。
垂直の姿勢でも、オスはメスが蜜を吸っている間、休むことなく羽ばたき続けています。オスは、とても献身的ですね。
長い脚をだらんと下げ、ふわりふわりと花から花へと飛び回るニトベハラボソツリアブ、傍から見ると優雅な舞いに見えますが、交尾したままの飛行は互いに負担がかかり、外敵に襲われるリスクも高いのではと心配になりますが、何ゆえに、こんな行動をとるのでしょうか。不思議ですね。
ツリアブといったらビロードツリアブしか知らなかったので、あまりの姿かたちの違いに驚きました。
そして、ネットで検索したところ、「雄は雌の吸蜜の際、バランスをとる役割。」と書いてあるものがありました。それ以来、私の中でニトベハラボソツリアブのオス=情けないヤツ ということで、気に入っています。
いただいたコンニャク、そろそろ葉っぱが黄色くなってきました。
もう少し待ってから掘り上げて、発泡スチロールにおが屑と一緒に詰め、保存する予定です。
関東地方では、土の中で保存できましたが寒い地方のこんにゃく芋の保存方法は難しいですね。掘って乾燥させたこんにゃく芋を新聞紙に包んで発泡に入れて保存したものがカビになっていましたし、ビニールハウスのなかの土に埋めたものはだいぶ腐れていました。寒さと湿気に弱いようですので、ある程度暖かくて通気性のある環境での保存がいいようです。