裏山のケヤキの根ぎわに、アリのコロニーがあり、年々大きくなってきていました。
夏の活動期に、ケヤキの樹皮の上ではたくさんのアリが、アブラムシを四方から囲み、お世話をしている様子が見られました。
一方こちらでは、アブラムシが出した甘露という甘い蜜を、アブラムシのお尻に口元をつけ、アリがもらっていました。
また、アリは土を盛り、唾液で固めた住居を作り、天敵や風雨からアブラムシを守っていました。
季節は冬に入り、アリとアブラムシはどうなっているのか、観察のために、裏山に行ってみました。
アリの作った住居は、出入り口は見えていますが、中は空っぽでした。
ケヤキの樹皮が盛り上がった所の皮を剥ぐと、中からアブラムシの成虫と卵、アリが、姿を現し、冬ごもり。冬眠状態で身動きせずにじっと春を待っている様子でした。
こちらのアリは、いつでもアブラムシの面倒を見れる体制で春を待っているようでした。
アブラムシは、体の2倍以上の長い口吻を持つ、ヤノクチナガオオアブラムシでした。口吻をたたんだ姿を表から見るとまるで産卵管に見えました。
アリは、クロクサアリでしょうか?
アブラムシが、植物の汁を吸ったあとに出す甘露には栄養がたっぷりあり、アリはその甘い蜜をもらう代わりにアブラムシの面倒を見ているという持ちつ持たれつの関係でアリとアブラムシは共生しています。
ヤノクチナガオオアブラムシの長い口吻は、樹液を吸っている間に天敵に襲われやすく、アリは外敵を追い払ったり、アブラムシの餌がなくなると別の場所に引越しさせたりするそうです。
無農薬栽培に、アブラムシは嫌われ者の害虫ですが、全く種類の違うアリとアブラムシがともに支え合い助け合って共同生活を行っている姿はなんとも微笑ましい限りです。
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