ミョウガの実
夏から秋にかけて香味野菜として食卓を潤してくれたミョウガの花が実を結びました。
真っ赤な果肉の中に白い皮に包まれた黒い種、全容は一見ゆでダコのようです。
ミョウガの種を抱く赤い果肉の裏側は、白っぽく1~2ミリほどの厚さの船形、朽ちかけたミョウガの中心から顔を出しています。
ミョウガの実の白い皮をはぐと中から小さな黒い種が一つ出てきました。これがミョウガの種です。
薬味として重宝したミョウガの畑には霜が降り、一面が赤茶けた冬の装い、そんな中に一つだけ赤い果肉に守られた5個の白い実。ミョウガが実を結ぶ条件は、適度の湿度が保たれ、受粉してから50日でやっと実ができるという厳しい条件下で、めったに目にすることができないようです。
地下茎で増えるミョウガにとっては実を付ける必要はないのでしょうが、白い実を鳥たちに与え、糞として排泄された種を、鳥を介して新天地での繁殖を広げる戦略のようです。
昨日の夕暮れ時、犬のヤマトの散歩中に出会ったミョウガの実ですが、ふと西の空を見上げるとオレンジ色の夕焼雲が空を染めていました。一昨日は雪がちらつき寒い一日でした。本格的な冬もすぐそこまで来ているようです。