大小迫 つむぎの家

よみがえれ!大小迫の里山。 人と人、人と自然をつなぎ、つむぐ「つむぎの家」

冬越しの木々 ~冬芽と葉痕~ その11

2012年02月13日 | 樹木

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アワブキの冬芽

冬芽は、裸芽で褐色の毛におおわれ、頂芽は手袋のような形をしています。

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アワブキの葉痕

葉痕は、半円形で維管束痕はU字形、全体では個性的な表情ですね。

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アワブキ(アワブキ科)

この木を燃やすと、切り口から盛んに泡を出すことから名づけられた。秋は黄葉が美しい。

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アワブキの樹皮

樹皮は紫色を帯びた灰色で、小さな皮目が点々とある。

裏山に多い樹木の一つで、アオバセセリ蝶の食樹でもあり、昨年は成虫のアオバセセリをたくさん見かけたが今年は幼虫との出会いを期待したい。

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タカノツメの冬芽と葉痕

冬芽は、名前の由来でもある鷹の爪に似、葉痕は枝をほぼ半周し、7個の維管束痕が一列に並ぶ。

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タカノツメ(ウコギ科)

樹皮は、白っぽく滑らかで、地衣類がつきやすい。

裏山に多い木の代表で、秋は透けるような黄葉でひと際目立つ。

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ウリカエデの冬芽と葉痕

冬芽は水滴形で柄があり、側芽を伴っている。

葉痕は、U字形、全体では明かりをともしているろうそくのようですね。

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フジの冬芽と葉痕

冬芽は暗紫色で、つやがあり、葉痕は楕円形で全体ではかわいい坊やのような表情ですね。

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ウリカエデ(カエデ科)に巻きついたフジ(マメ科)蔓。

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フジ(左)とウリカエデ (右)の樹皮

フジは、蔓性で他の木に絡みついて覆いかぶさり、蔓でしめ付け、太陽の光を独占して木を枯らしてしまうことさえある絞殺しの木として、林業では嫌われていますが、花は、色を表す言葉にもなり、美しい花として愛でられています。冬芽もかわいいですが、ウリカエデと戦う姿には、厳しい自然の摂理を感じます。