チドリノキの冬芽と葉痕
冬芽は、赤みを帯びてつやがあり、芽鱗は10枚前後、葉痕はU字形で3個の維管束痕があります。
チドリノキ(カエデ科)
チドリノキは、果実の形をチドリが飛ぶ姿に見立てたところから名がついたそうです。
枯葉を丸めながらも落葉せずに、冬越し、葉をつけているために冬は目立つ存在です。
チドリノキの樹皮
灰色の木肌で縦筋が入っています。樹形はあまり大きくならず、春の新緑、秋の黄葉がひときわ鮮やかです。
オオシマザクラの冬芽と葉痕
冬芽は、赤くて艶があり、真ん中が膨らんだ独特の形をしています。葉痕は半円形で、維管束痕が並んで愛嬌のある顔に見えますね。
オオシマザクラ(バラ科)
オオシマザクラのオオシマは、伊豆大島のことで伊豆諸島に特産することによります。桜には珍しく芳香があり、若葉を塩漬けにして、桜餅に使われます。
オオシマザクラのの樹皮
樹皮は、灰紫色で、横長の皮目が目立つ。
アカシデの冬芽と葉痕
冬芽は、たくさんの芽鱗に包まれ、先のとがった形で、枝の太さに比べて冬芽が大きい。葉痕は、半円形で小さく観察は難しい。
アカシデ(カバノキ科)
アカシデは、花穂の形を祭事に使う四手に見立てた名に由来。
アカシデの樹皮
アカシデの木肌は灰色で縦筋が入り、成木になるにつれ縦方向のうねりがでる。この木は山の斜面の立木で、付加も加わり縦のうねりがよく目立っています。
立春も過ぎ、先日、しぐれ雨が降りました。アカシデの冬芽にしずくが付き、やがて芽吹く木立に「春遠からず」と感じました。