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大小迫 つむぎの家

よみがえれ!大小迫の里山。 人と人、人と自然をつなぎ、つむぐ「つむぎの家」

シマヘビの交尾

2012年05月25日 | 生き物

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昨日、稲の補植をしていると、左右からヘビが互いに近づいてきました。出会いがしらに、シマヘビがややマダラ模様のヘビの体にかみつき、2匹が絡み合い、動かなくなりました。一瞬、ヘビ同志の喧嘩かと思いましたが、そのままじっとしています。まだら模様のヘビもよく見るとシマヘビでした。不思議に思い、シャッターを切りました。

後で分かったのですがシマヘビの交尾です。絡み合ったまま、春の陽射しのもとでで心地よいのかそのままの姿勢でいました。

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初めて目にする光景に、カメラを向けて観察していると、人の気配に気づいたのでしょうか。突然ほぐれ始めました。

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なんと!その後、雄のシマヘビは、鎌首を大きくもたげて、私に向かって攻撃体勢のポーズを取りました。これだけ鎌首を持ち上げた状態のヘビの姿を見たのは久しぶりです。

まだ成就してなかったのでしょうか?・・・「ごめんなさい。写真だけ撮らせてほしかったのです」と念じながらシャッターを押しました。

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雄ヘビと雌ヘビは互いに背を向けてたち去っていき、草陰に隠れてしまいました。人目や鳥目につかないところで再会できるように祈っています。

それにしてもここは田んぼのど真ん中、猛禽類にとってもは見通しの良い場所で、天敵のことを考えなかったのでしょうか。比較的小さなシマヘビでしたので、大人になったばかりの、初めての恋だったのでしょうか?

つむぎの家の里山は今、いろんな生き物で賑わってきています。


里山の生き物

2012年05月16日 | 生き物

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トウホクサンショウウオの卵のう(12/5/13)・・透明なひも状の卵で縦じわがあるのが特徴。

大小迫川の中流部に産み付けられていたトウホクサンショウウオの卵のうのすべてが、大雨により流されてしまいましたが、上流部の水たまりに比較的多くのサンショウウオの卵のうが残されていました。

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手に取って見ると卵から孵った幼生がうごめいていました。感動の瞬間です。

<トウホクサンショウウオ>

日本の固有種、東北地方が主な生息域、幼生の生息地(産卵場所)は湧水のある水たまりや沢など水温の変化が少なく、水の汚れの少ないところであるなど、環境選択性が強い。

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トウホクサンショウウオの成体(11/4/17)

昨年の4月に、沢水を取水していたホースを伝って、ハウスに現れたトウホクサンショウウオ。

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大小迫川上流部の杉林の小枝には、オオルリ(12/5/13)が止まっていました。近くには茶色で目だたない雌のオオルリが小枝を飛び交っていました。姿もさえずりも美しい夏鳥です。

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オツネントンボ(12/5/14)

田植えの準備をしていると目の前に現れたオツネントンボのダブル交尾と産卵。これも感動の瞬間でした。水が張られ、代掻き後の田んぼに浮いた草船の上で、美しい産卵の様子を見せてくれました。

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オツネントンボ

オツネントンボ(越年)の名は、成虫で冬を越すことに由来し、発生地に飛来して交尾・産卵するという特徴を持っています。体長は4㎝ほどで単独で飛び交っているオツネントンボの姿は、4月初旬からたびたび目にしました。

<オツネントンボの一生>

成虫で越冬し、未熟なトンボが徐々に成熟し、早春に交尾・産卵するところからスタート、産卵後には成虫は死んでしまいますが、卵から生まれたヤゴは約3か月で成虫となり、水辺から離れて暑い夏を過ごし、寒い冬を越して産卵するという一生を繰り返す。

冬の間、樹木の窪みや草の茂みに潜み厳しい寒さを生き延びるオツネントンボ、この小さな体のどこに越冬出来るエネルギーがあるのでしょうか?長くて寒い冬を生き延び、春を迎えて命をつなぎ、一生を終える、オツネントンボの感動のドラマです。


ハウスの中の生き物たち

2012年05月10日 | 生き物

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ヤマアカガエル

我が家のハウスの中には、いろんな生き物が生息しています。ハウスの片隅に置いたネットを取り除くとヤマアカガエルが2匹、まだ冬眠中です。(5/7日)寝ぼけ眼でじっとしていました。

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シュレーゲルアオガエル

土を耕していると、土の中からもそもそとあらわれました。やはり冬眠中だったようです。(5/5日)

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ヤマアカガエルとアマガエル

今、土の中から這い出してきたばかりのように、体に泥をつけたカエルたちです。人の気配に気づきおもむろに薄暗い穴に身を隠しました。(5/8日)

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ヒメツチハンミョウ

大きなアリに似た姿の2㎝ほどの大きさのツチハンミョウで、翅は退化して飛ぶことはできません。耕していた土の中から這い出してきました。一瞬ドキッとするほどの青い光沢の美しい昆虫です。毎年見かけていたのですがカンタリジンという有毒な体液を出し皮膚につくと炎症を起こすということでさらりと見過ごしていましたが、その生態を知り興味を持ちました。

<ツチハンミョウの生態>

*越冬した雌のツチハンミョウは春先に土中に産卵、産まれた幼虫はアザミなどの花によじ登り、蜜を吸いにきたハナバチの体から生えている毛にしがみつきハナバチの巣に運ばれる。巣に入った幼虫は、ハナバチの巣に貯蔵してある花粉や蜜を食べて育ち、変態を繰り返しながら、秋に成虫になりそのまま冬を越すという寄生昆虫のようです。成虫は4千個ほどの卵を産むそうですが幼体が生き残れるのは運の良いものだけのようです。

ハウスの中で1年を通して最も多く見られる生き物はクモでしょうか。ヤマカガシも入ってきます。食う食われる食物連鎖がハウスの中でも繰り広げられ、ますます生き物たちが賑わいを見せてくれるでしょう。


里山の生き物

2012年05月04日 | 生き物

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シータテハ

成虫で越冬し、日中の暖かい日差しに誘われて冬眠からめざめたようで、沢筋で翅を広げ、枯葉の上で日向ぼっこをしていました。

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ルリタテハ

同じく成虫で越冬し、倒木の上で翅をいっぱいに広げ陽の光を浴びています。肌寒さが残る早春から飛翔する姿が見られました。この日はぽかぽか陽気の一日でした。

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ルリタテハ

翅を閉じると、左右対称のるり色文様が深い谷間をつくり、翅を広げた姿とは対照的な表情ですね。

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スジグロシロチョウ

水仙の花に見まごう姿のスジグロシロチョウ、羽化したばかりのようでじっとしていました。

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モンシロチョウ

ハウスの中で羽化したようで、モンシロチョウの黒い紋がうっすらと見えています。

アブラナ科の野菜の害虫であり、ハウス内では歓迎したくないですね。

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サンショウウオの卵のう

川、中流域の砂防ダムの杉枝に産み付けられていました。トウホクサンショウウオでしょうか?昨年はハウスの中にサンショウウオがいてびっくりしました。取水している沢水のホースを伝って旅をしてきたのでしょう。

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ヤマアカガエルの包接

ヤマアカガエルの卵のうや卵から孵ったオタマジャクシ、そしてカエルの合唱と里山の生き物が活動を始めました。

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一昨日、2年生に連れられて初めてつむぎの家に来た1年生のコウスケ君。

つむぎの家に遊びに来た綾里っ子たちは田んぼに入りひとしきり遊んだあと、木登り場所に移動したがコウスケ君は田んぼから離れず一人田んぼの中で遊んでいました。私が側のハウスで作業をしていると「おばちゃーん!おばちゃ~ん!」と呼ぶ声が聞こえ、だれに向かって呼んでいるのだろう?(かつて、綾里っ子たちにおばちゃんと呼ばれたことはありません)連休で帰省していた娘だろうか?もう娘もおばちゃんと呼ばれる齢になってしまったかなどと思いを巡らしていると一層甲高い声で「おばちゃん!きてー」との声に田んぼに出てみるとコウスケ君が興奮した様子で「緑のカエルがおんぶしているー」と、草むらを見るとシュレーゲルアオガエルが包接していました。

包接している目の前のカエルを捕まえたいが、勇気がわかず「こうやって捕まえればいいの?」と真剣な顔で私を見上げています。

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シュレーゲルアオガエルの包接

包接中のシュレーゲルアオガエルはほとんど動かないのですが、コウスケ君はなかなか手が出せません。「おんぶしているときはジッとしているから両手でそっと捕まえれば大丈夫よ!」と言ったのですが、しどろもどろでしばらく思案、3分近くたったでしょうか。やっとの思いで包接カエルを捕まえたコウスケ君は「できたー!」と目を輝かせていました。

2年生に誘われて初めてつむぎの家に来たコウスケ君、初対面の第一声は「爺やに、いぐな!って言われたけど来た」と話していました。コウスケ君が自分で捕まえたカエルを持って帰って、家庭ではどんな話題が飛び交っているのでしょうか?

里山の生き物たちはそれぞれの活動を始めました。


さつまいも畑の小さな生き物

2011年11月02日 | 生き物

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昨年は、サツマイモ畑が鹿に荒らされたので、場所を変え、日当たりのよい斜面から平地で栽培しました。

さつまいもを掘り起こすと同時にいろんな生き物が顔を出しました。

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アカハライモリ

冬眠に入ろうとしていたのでしょうか?掘り起こされてあわてて逃げ出そうとしています。

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フトスジミミズ

土づくりに貢献してくれたミミズたちです。

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クロイロコウガイビル

顔を出したときにはギョッとしましたが、つややかな体です。土の中で過ごしながら汚れていませんね?

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ハシリグモ

他に2種類のクモがいました。農業を始めてから、糸を張らないクモの多さに驚いています。たくさんのクモが土中から現れるということは、それだけ獲物があるということでしょう。私の目ではとらえきれない土壌生物を食べているのでしょうか?

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コガネムシの幼虫

畑を耕していると、たびたびこの幼虫を目にします。これまではヨトウムシ(根切り虫)は野菜作りの害虫として退治してきたのですが、コガネムシの幼虫は、また土に戻していました。このところ、元気がなくなってしおれていく野菜の根元を掘り起こすと、この白い幼虫が出てきます。根切り虫の一つであることを知りました。

この他にも、ヤスデやハサミムシ、ダンゴムシ、などが見られ、土の中での生き物たちの生活の一端をのぞくことができました。穴があいたり、生き物の食痕が残るサツマイモ等、我が家の芋は見栄えの悪いお芋ですが、生き物たちのドラマを見ることができます。