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大小迫 つむぎの家

よみがえれ!大小迫の里山。 人と人、人と自然をつなぎ、つむぐ「つむぎの家」

シマヘビの攻撃

2013年11月08日 | 生き物

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裏山を歩いていると、120センチほどの大きなシマヘビが行く手を阻むように横たわっていました。のんびり日向ぼっこというよりも体がクネクネして少々固まっている様子です。

それでも、枯葉を踏みしめる足音にも動じず、近づいてもこの体勢を崩さなかったので、顔の表情を撮る為に更に接近しました。


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シマヘビの特徴である、4本の縦縞模様と赤い目、ウロコの一つ一つまで浮き上がって見えるほど近づきシャッターを切りました。それでもジッとしていたので特徴的な赤い目を撮影しょうとカメラを近づけた瞬間、カメラに向かって突然一撃してきました。

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カメラにシマヘビの顔がぶつかりましたが、それ以上の攻撃はなく森の中に消えていきました。

これまで、ヤマカガシ、マムシ、アオダイショウ、ヒバカリなどのヘビに会いましたが、いずれも比較的おとなしく、攻撃された経験はありませんでした。シマヘビの攻撃は初めてですが、一撃でたち去ってしまうとは、結構臆病な性格なのかもしれませんね。

シマヘビは里山で、最もよく見かける身近なヘビですが、物音に反応しすぐに逃げていくことが多く、こんなに近くで写真を撮ることはできませんでした。目つきは悪いですが、黒い縦縞模様の美しいヘビですね。


賑やかだったカエルたちは、今

2013年10月13日 | 生き物

里山は実りの秋を迎え、ニホンリスは冬に備えて、裏庭のクルミをせっせこ運び出しています。クリの木のてっぺんでは、カケスが、口を開けたイガから実をついばんでいます。

山では、ガマズミやウメモドキが赤く色付き、秋空に映えています。

早春、オタマジャクシからカエルへと、里山を賑わせ、綾里っ子たちの遊び相手だった生き物たちは、今、すっかり影を潜めてしまいました。

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裏山のマタタビのツルに、シュレーゲルアオガエル(アオガエル科)の姿がありました。

日向ぼっこでしょうか、それとも虫たちを待ち伏せしていたのでしょうか。

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ツルを手元に引き、マタタビの実を収穫すると、枝が揺れバランスを崩した、シュレーゲルアオガエルは慌てツルにぶら下がりました。

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安定したY型の枝に体を乗せ、固まっています。

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吸盤が発達していて、木登り上手なシュレーゲルアオガエルですが、動く枝に振り落とされる不安があるのでしょう。しっかりと枝を抱きかかえている様子がなんとも滑稽です。

(「猫にマタタビ」と言われますが、実は犬のヤマトも熟したマタタビが大好きです。ヤマトのお土産にと黄色く熟したマタタビを収穫しました。)

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森の林床では、アカガエル(アカガエル科)たちが「ピョンピョン」逃げ惑う姿をよく見かけますが、中には、人に怯えることなく足元でどっしりと構えているアカガエルもいます。


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このアカガエルは、数センチの至近距離にカメラを向けても逃げることなく、森の王者とも言える精悍な顔を見せてくれました。

カエルは、繁殖期を水田や湿地などの水辺で過ごし、非繁殖期は、水田周辺の草地や林に移り、生活の舞台を変えてから冬眠するまでは草原や森の林床で暮らしています。


道具を使って網を張るオニグモ

2013年10月07日 | 生き物

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一週間ほど前のこと、裏庭に敷いてある砂利の一つが地上から30センチくらいの高さで宙に浮いていることに気づきました。その時は「クモの糸が小石に絡まってしまったのだろう。」と、さらり見過ごしていました。

ところが昨日、小石が私の背丈近くまで持ち上がり、目の前で宙ぶらりんになっているではありませんか。


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宙に浮いた小石をよく見ると、安定感のある三点法を駆使して、バランスよくクモ糸で支えられていました。


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クモ糸をたどると、軒下に不規則な網が張られていました。

ここには外灯があり、夜には小さな虫たちが集まってくることや軒下は雨に当たりにくいという好条件の場所を選んだものの、垂直に網を張るには縦糸を固定するものがないために、地上の小石を道具として使ったのでしょう。

軒下から地上までは2m30cm程あり、かなりの高さまで小石を釣り上げ、Y字型の縦糸を基本に、三点法の安定した網を張ったと思われます。道具を使うオニグモの知恵に驚きました。


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夜、網を見上げると昼間隠れていたオニグモの姿がありました。

クモは、縦糸、横糸、足場糸、危険が迫った時に使うしおり糸、その他、獲物を包む糸や卵のうを包む糸などお腹に糸を作る分泌腺を複数持っていて、用途によって使い分けているそうです。

クモの世界は、驚きがいっぱいです。


マムシの休眠

2013年09月20日 | 生き物

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今朝、裏山に犬のヤマトと早朝散歩に行きました。すると、カエデの木が3本に株立ちした中にマムシが心地よさそうに休んでいるのが目に入りました。


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熱感知器を持っているマムシですがカメラを近づけても動こうとしません。三角頭に銭形の美しい斑紋を持つ黒マムシです。


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至近距離まで接近し、真上からシャッターを切ってみましたが、やはり身じろぎ一つせずに休眠中です。マムシは本来おとなしい性格のようで危険を感じなければ襲うことはないようです。マムシの寝姿の写真を撮ってそっと山を降りました。


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山を降りてから1時間半後に、マムシが気になり休眠中のマムシを再度見に行きました。するととぐろを巻いた状態から「あーよく寝た」と背伸びするかのように少し体を伸ばしていました。


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マムシの目は眼線がはっきりしていて瞳は縦に長く、少々怖い顔つきに見えますが、根は優しい性格の持ち主のようです。

毒を持つから怖い、毒があるから害獣と人間の身勝手な価値判断で殺傷されないことを祈っています。


軒先の「オニグモ」

2013年07月29日 | 生き物

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オニグモ(コガネグモ科)

昆虫の通り道に大きな円網をはり、獲物をジッと待っていて、夜になると活動するクモ。

写真は、糸にかかった蛾をクモ糸に絡めて体液を吸っているオニグモです。

ホタルを見に、薄暗い夜道を歩いていると裏庭の軒先に、いくつかの円網があり、頭上でもそもそと餌を食べていました。


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顔や足のトゲ、胴体の質感までくっきりと写っている姿は、どう見ても怖いですね。

つむぎの家に遊びに来る生きもの大好きな綾里っ子の中にも、「クモが好き」と言う子は一人もいません。

田んぼの中をスイスイ歩き回っているコモリグモやハシリグモが怖くて、足を田んぼに踏み入れられない子どもたちもいて、「クモは田んぼの益虫よ! かみついたり毒針で刺したりしないから大丈夫。」とその都度、説明していますが、なかなかクモを好きになれないようです。

このオニグモの表情を見ると嫌われるのも無理はないですね。


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朝には、オニグモの姿はなく、残された獲物の食べかすだけが網に付着して黒く見えています。

毎日のように降り続く雨のしずくが円網の形を浮き彫りにしてくれました。

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梅雨空を背景に、真珠を数珠つなぎにしたようなオニグモの芸術作品です。


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糸を自在に操って、規則正しく美しい形に網を張るオニグモ、どこでこの素晴らしい技を身に付けたのでしょうか? ”命をつなぐための生まれながらに備わった技”とはいえ、神秘を感じますね。

各地で、かつて経験したことのないどしゃ降りや長雨に悩まされているこの頃ですが、ここ三陸もホタルが飛びはじめたころから、からりと晴れた日はなく、これまで雨と低温に悩まされ続けていました。

でも、昨夜は久しぶりに星空を見ることが出来、ホタルもざっと300匹ほど数えられました。飛び交うホタルよりも草の茂みの中でオスとメスが交信しているホタルがほとんどですが、今年も無事にたくさんのヘイケボタルが里山に生息していることを確認できました。草地の中ではヘイケボタルの幼虫が淡い光を放っています(ホタルの光が観られるのは、夜の7:30~9:00ごろです)。まだしばらくの間、ホタルの舞を楽しむことができるでしょう。

夜行性のオニグモの活動、雨ならではの美しい円網。これは、ホタルの数調べに行く途中(自然保護協会の里山モニ1000でホタルをカウント)での道すがらの出会いです。