ユーチの気まぐれ日記

感じたこと、考えたこと、記憶に残った出来事を気まぐれに更新しています。

報道の危うさ~双葉病院は患者を見捨てたりしていなかった~

2011-03-26 00:11:48 | 日々あれこれ
東北関東大震災に関連した報道の中で、福島県の「双葉病院」で、医師や看護師が患者を見捨てて逃げていた、という報道がセンセーショナルに行われていた。
だが、実際の現場での状況は大きく異なっており、後に福島県側の誤報だったことが分かっています。
福島県側も誤報を認め、内容を修正しているが、修正された内容がどこまで報道されているのだろうか?

3月20日、松永英明氏はBLOGOSの中でこう記載しています。
http://news.livedoor.com/article/detail/5424517/

また、3月23日のデジタルマガジンの中にはこんな記事がありました。
ここには、双葉病院の医師による一部始終の書き込みが転載されています。
http://digimaga.net/2011/03/truth-of-fukushima-futaba-hospital/

これらの記事によれば、双葉病院の医師や看護師は患者を置き去りにはしていません。
それどころか、最後まで患者を救おうと努力をしています。
結果的には、最後は患者を残す形になってしまってはいますが、
警察官に強制的に非難させられたというのが事実であれば、それは不可抗力です。
それでも院長先生を含む数名のスタッフは病院に戻ろうとして、
だけどそれも叶わなかったとありました。

私は特別養護老人ホームで働いています。
医療と福祉という意味では違う現場ですが、同じく人間相手の職場です。
原発の恐怖・・・それは計り知れないものですので、自分がその立場になったときにはどんな行動にでるのか、実際のところは分かりません。
茨城県南という、原発からは遠いような近いような、微妙な距離感で働いています。

もしも万が一があったときを想像して、今自分が考えること、
やっぱり怖い、怖いけどでも、利用者様を置き去りにして逃げることはできないと思います。
たぶん、利用者様を最優先に考えて動くしかないのでは、と思います。
ご家族様からお預かりしている皆様に対して、私たちには責任があります。

原発事故と比べたらかなり小さな出来事だと思いますが、
震災の後、利用者様の食料の確保について、停電への対応について、
みんな利用者様を第一にして、どうするのが良いのか考えて動きました。
震災のとき、大きな余震のとき、まずは利用者様の安全を考えました。

そう、人を預かる仕事、それに対して責任をもって仕事をしている人たちは、
医療者も、福祉従事者も、学校の先生たちも、幼稚園や保育園の先生たちもきっと、
自分よりもまず患者や利用者、生徒や児童を助けることを考える本能があると思います。
ある種の職業病とも言えるのかもしれませんが・・・

双葉病院の報道について、実際に起こっていた内容は、当事者にしか分かりません。
でも、医療者であるのなら、患者を見捨てて逃げるようなことはできない、と思います。
目の前に入院患者がいたら、気にも留めずに逃げることなんてできないと。
そう思うから私は、この2つの記事の報道を信じたいと思います。

そしてそれが本当であるのなら、
双葉病院の医師や看護師の方たちの名誉はもっときちんと回復されるべきだと思います。
センセーショナルな最初の報道の印象だけが残る形では、いけないと思います。
マスメディアはもっと、修正の報道についても大きく流すべきではないのでしょうか?

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