【随時更新】ロシア ウクライナに軍事侵攻(8月11日の動き) NHK 2024年8月11日 19時05分
ゼレンスキー大統領“越境攻撃 ウクライナ軍によるもの”
ウクライナのゼレンスキー大統領は10日、ビデオ演説で「シルスキー総司令官から戦争を侵略者の領土に押し出すためのわれわれの行動について報告を受けた」と述べ、今月6日から行われているロシア西部への越境攻撃がウクライナ軍によるものだと認めました。
ロシア国防省は11日、予備役の部隊や航空戦力などを投入して、越境攻撃を撃退する作戦を行っていると発表し「ロシア領土の奥深くへの侵入の試みを阻止した」としています。また、ウクライナ軍が越境攻撃を行っている西部クルスク州で、ウクライナ軍の無人機14機や4発の弾道ミサイルを迎撃したとも発表しました。クルスク州のスミルノフ知事代行は11日、SNSで、ウクライナ軍のミサイルの破片がビルに落下し、13人がけがをしたと明らかにし、ウクライナ軍を「テロリスト」と呼んで非難しました。
ロシア非常事態省は10日、クルスク州のウクライナとの国境地帯から、これまでに7万6000人以上がモスクワ州やトゥーラ州といった近隣の地域に避難したと発表するなど混乱が続いています。
一方、ウクライナ国内へのロシア軍の攻撃も続いていて、ウクライナ非常事態庁は11日、キーウ州でミサイルの破片が落下し、35歳の男性とその4歳の子どもが死亡したほか、13歳の子どもを含む3人が大けがをしたと発表しました。
ロシア側の不意を突く形で攻撃か
ロシア国防省や、各国の軍事専門家の分析によりますと、ウクライナ軍は、越境攻撃を行うにあたって精鋭部隊として知られる、戦車などが配備された機械化旅団のほか、空てい部隊を投入したとみられ、ロシア側の不意を突く形で攻撃に及んだとみられます。
ゼレンスキー大統領は10日、ビデオ演説で「ウクライナは、どのように正義を取り戻し、侵略者に圧力をかけられるかを証明している」と述べ、占領された領土の奪還に向けてロシアに圧力をかけるねらいがあると明らかにしました。
このほかウクライナ側のねらいとしてはロシア軍の戦力の一部を分散させて東部の戦線で続く緊張を緩和させる軍事的な目的や他国の軍の侵入を許したとしてプーチン政権の威信を大きく傷つける政治的なねらいも指摘されています。
ゼレンスキー大統領は、先月行われたNHKの単独インタビューに対して「戦争を完全に止めるためには弱い立場ではなく、できる限りのことをする必要がある」と述べていて、将来的な停戦交渉などを見据え立場を強めておくねらいもあるとみられます。
ウクライナ国内では、ことし5月に行われた世論調査で和平達成のためにはロシアに占領された領土の一部を放棄してもいいと考える人が3割に上り、徐々に増えていることが分かっています。今回の攻撃は、ウクライナ軍には、戦況を有利に転換しうる作戦や兵力はあると国民に向けて強調し、ロシアに決して屈しないという世論を再び高めたい国内向けの思惑もあるとみられます。
ロシア ウクライナ侵攻開始から900日 激しい攻防続く
ロシアがウクライナに軍事侵攻を開始してから11日で900日となります。ロシア軍は、東部ドネツク州で攻勢を強める一方、ウクライナのゼレンスキー大統領が、国境を接するロシア西部でウクライナ軍が越境攻撃を行っていることを認めるなど、双方の間で激しい攻防が続いています。
ロシアによる軍事侵攻が続くウクライナの中でロシア軍の攻勢が最も激しいとみられるのが、東部ドネツク州で、ロシア軍は、いずれも要衝のポクロウシクやチャシウヤルの掌握を目指し、多数の犠牲をいとわず攻撃を続けているとみられます。
一方、ウクライナ側は、ロシア軍に比べて砲弾などが不足し、国際社会に繰り返し軍事支援を求めてきました。
このうちアメリカ製のF16戦闘機についてゼレンスキー大統領は、今月4日、ウクライナに到着したことを明らかにし、戦況を好転させたいと期待を示しました。
さらにゼレンスキー大統領は10日のビデオ演説で「シルスキー総司令官から戦争を侵略者の領土に押し出すためのわれわれの行動について報告を受けた」と述べ、今月6日から国境を接するロシア西部で行われている越境攻撃がウクライナ軍によるものだと認めました。今回の越境攻撃は、ロシアによる軍事侵攻以降、最大規模で、ウクライナ軍は、ロシア側の集落などを次々と掌握しているとみられます。
これに対し、ロシア国防省は10日、「ロシア領内に侵攻するウクライナ軍の試みを撃退し続けている」と発表し、激しい攻防が続いているとみられます。
こうした中、ロシアの同盟国ベラルーシのルカシェンコ大統領は10日、ウクライナのものとみられる複数の無人機をベラルーシ上空で9日夜に撃墜したと明らかにしたほか、ベラルーシ国防省もロシアとウクライナの激しい攻防を受けて、ウクライナ国境の部隊の増強を命じたと発表するなど、警戒を強めています。
ゼレンスキー大統領“越境攻撃 ウクライナ軍によるもの”
ウクライナのゼレンスキー大統領は10日、ビデオ演説で「シルスキー総司令官から戦争を侵略者の領土に押し出すためのわれわれの行動について報告を受けた」と述べ、今月6日から行われているロシア西部への越境攻撃がウクライナ軍によるものだと認めました。
ロシア国防省は11日、予備役の部隊や航空戦力などを投入して、越境攻撃を撃退する作戦を行っていると発表し「ロシア領土の奥深くへの侵入の試みを阻止した」としています。また、ウクライナ軍が越境攻撃を行っている西部クルスク州で、ウクライナ軍の無人機14機や4発の弾道ミサイルを迎撃したとも発表しました。クルスク州のスミルノフ知事代行は11日、SNSで、ウクライナ軍のミサイルの破片がビルに落下し、13人がけがをしたと明らかにし、ウクライナ軍を「テロリスト」と呼んで非難しました。
ロシア非常事態省は10日、クルスク州のウクライナとの国境地帯から、これまでに7万6000人以上がモスクワ州やトゥーラ州といった近隣の地域に避難したと発表するなど混乱が続いています。
一方、ウクライナ国内へのロシア軍の攻撃も続いていて、ウクライナ非常事態庁は11日、キーウ州でミサイルの破片が落下し、35歳の男性とその4歳の子どもが死亡したほか、13歳の子どもを含む3人が大けがをしたと発表しました。
ロシア側の不意を突く形で攻撃か
ロシア国防省や、各国の軍事専門家の分析によりますと、ウクライナ軍は、越境攻撃を行うにあたって精鋭部隊として知られる、戦車などが配備された機械化旅団のほか、空てい部隊を投入したとみられ、ロシア側の不意を突く形で攻撃に及んだとみられます。
ゼレンスキー大統領は10日、ビデオ演説で「ウクライナは、どのように正義を取り戻し、侵略者に圧力をかけられるかを証明している」と述べ、占領された領土の奪還に向けてロシアに圧力をかけるねらいがあると明らかにしました。
このほかウクライナ側のねらいとしてはロシア軍の戦力の一部を分散させて東部の戦線で続く緊張を緩和させる軍事的な目的や他国の軍の侵入を許したとしてプーチン政権の威信を大きく傷つける政治的なねらいも指摘されています。
ゼレンスキー大統領は、先月行われたNHKの単独インタビューに対して「戦争を完全に止めるためには弱い立場ではなく、できる限りのことをする必要がある」と述べていて、将来的な停戦交渉などを見据え立場を強めておくねらいもあるとみられます。
ウクライナ国内では、ことし5月に行われた世論調査で和平達成のためにはロシアに占領された領土の一部を放棄してもいいと考える人が3割に上り、徐々に増えていることが分かっています。今回の攻撃は、ウクライナ軍には、戦況を有利に転換しうる作戦や兵力はあると国民に向けて強調し、ロシアに決して屈しないという世論を再び高めたい国内向けの思惑もあるとみられます。
ロシア ウクライナ侵攻開始から900日 激しい攻防続く
ロシアがウクライナに軍事侵攻を開始してから11日で900日となります。ロシア軍は、東部ドネツク州で攻勢を強める一方、ウクライナのゼレンスキー大統領が、国境を接するロシア西部でウクライナ軍が越境攻撃を行っていることを認めるなど、双方の間で激しい攻防が続いています。
ロシアによる軍事侵攻が続くウクライナの中でロシア軍の攻勢が最も激しいとみられるのが、東部ドネツク州で、ロシア軍は、いずれも要衝のポクロウシクやチャシウヤルの掌握を目指し、多数の犠牲をいとわず攻撃を続けているとみられます。
一方、ウクライナ側は、ロシア軍に比べて砲弾などが不足し、国際社会に繰り返し軍事支援を求めてきました。
このうちアメリカ製のF16戦闘機についてゼレンスキー大統領は、今月4日、ウクライナに到着したことを明らかにし、戦況を好転させたいと期待を示しました。
さらにゼレンスキー大統領は10日のビデオ演説で「シルスキー総司令官から戦争を侵略者の領土に押し出すためのわれわれの行動について報告を受けた」と述べ、今月6日から国境を接するロシア西部で行われている越境攻撃がウクライナ軍によるものだと認めました。今回の越境攻撃は、ロシアによる軍事侵攻以降、最大規模で、ウクライナ軍は、ロシア側の集落などを次々と掌握しているとみられます。
これに対し、ロシア国防省は10日、「ロシア領内に侵攻するウクライナ軍の試みを撃退し続けている」と発表し、激しい攻防が続いているとみられます。
こうした中、ロシアの同盟国ベラルーシのルカシェンコ大統領は10日、ウクライナのものとみられる複数の無人機をベラルーシ上空で9日夜に撃墜したと明らかにしたほか、ベラルーシ国防省もロシアとウクライナの激しい攻防を受けて、ウクライナ国境の部隊の増強を命じたと発表するなど、警戒を強めています。