公営競技はどこへ行く

元気溢れる公営競技にしていきたい、その一心で思ったことを書き綴っていきます。

中野浩一、吉岡稔真ですら達成できなかったグランドスラムを達成した新田祐大を讃えたい。

2022-10-24 08:35:07 | 大レース回顧集
前橋競輪G1 第31回寬仁親王牌・世界選手権記念トーナメント2022 決勝|吉岡稔真・金川光浩のレース徹底解説【本気の競輪TV】



新田祐大のGI獲得タイトル一覧

・2015年 - 日本選手権競輪(京王閣競輪場)、オールスター競輪(松戸競輪場)
・2016年 - 高松宮記念杯競輪(名古屋競輪場)
・2017年 - 高松宮記念杯競輪(岸和田競輪場)、競輪祭(小倉競輪場)
・2018年 - 全日本選抜競輪(四日市競輪場)
・2019年 - オールスター競輪(名古屋競輪場)
・2022年 - 寬仁親王牌(前橋競輪場)


・日本選手権競輪 1回
・高松宮記念杯競輪 2回
・オールスター競輪 2回
・寛仁親王牌 1回
・競輪祭 1回
・全日本選抜競輪 1回

・なお、GIはこのほか、2010年にSSカップみのり(立川競輪場)も制している。


多くの競輪選手は、前に歯数の多いギアをあて、後は少なめ、という感じでギアを選択しているが、新田は後ろの歯数も多い。ゆえに、他選手と同じギアで競走する場合、前はもっと歯数が多くなる。

よって、大半の選手は「円回転を描くように」ペダルを回すが、新田はきれいな円回転ではなく、楕円に近いような回し方に見えてしまう。

したがって、新田のマークにつくのが一番しんどい、という声をよく聞く。

佐藤慎太郎も、新田と同乗したときはよく離れる。今大会もそうだった。

したがって、客の中には、

「新田は自分のことしか考えていない」

「後ろの選手のことを無視して走っている」

と批判する声も聞かれるが、これは、後ろの選手を無視しているのではなく、新田の踏み出しに対応するには、相当コツがいるからである。

普通、自力選手が踏み出す際のギアの高さは、一番高いところに来た時が多い。

しかし、新田の場合は、必ずしも一番高いところには来ない。ゆえに、マークする選手はタイミングが取れないのだ。

新田自身は、もともと、千トラのスペシャリストのような選手であり、短距離選手としてはそんなにダッシュがあるほうではない。

にもかかわらず、新田の踏み出しにはなかなか対応できない理由は、まさに上記のことが大きく影響している。

また、新田は捲りの姿も決して見栄え(今だったらインスタ映えとでもいうのだろうか)がいいとはいえない。

なのに、豪快に捲れてしまう。これもギアの件が影響していると思われる。

単純な回転系ではなく、てこの原理を利用した回転、とでもいうのだろうか、こういう選手は新田以外には見当たらない。

ということは、今のところ、新田だけができる芸当、といえるのだろうか。

やはり、全冠制覇するような選手は、他の選手とは違う何かがあり、また、その部分が図抜けている。

他人に教えようにも、教えられない、まさに、新田が独自に考案した走りで六冠グランドスラムを達成したと言っても過言ではない。
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