京都 福知山 田んぼで68歳の男性死亡 シカに角で刺されたか NHK 2024年10月10日 20時20分
9日夜、京都府福知山市の田んぼで、60代の男性が胸から血を流して死亡しているのが見つかり、近くにオスのシカがいたことなどから、警察は角で刺された可能性があるとみて調べています。
警察によりますと、9日午後8時すぎ福知山市下天津の田んぼで、近くに住む68歳の男性が胸から血を流して死亡しているのを、消防署員が見つけました。
消防署員は男性が草刈りにでかけたまま帰宅しないという通報を受けて捜していたもので、男性を見つけた際、近くにオスのシカ1頭がいたということです。
男性の胸には何かが刺さったような傷があり、周囲にはシカとみられる足跡が多数残されていて、警察は草刈りをしていた男性がシカの角で刺された可能性があるとみて、詳しく調べています。
近所に住む男性「シカとの共生は難しい」
近所に住む70代の男性は「このあたりは昼間でもシカをよく見ますし、フェンスを跳び越えて田んぼに入ってきます。かわいいですが、共生するのは難しいと思います。このような被害が出て本当に残念です」と話していました。
専門家「近くで見つけたら動かないで」
動物行動学が専門の公立鳥取環境大学の小林朋道 学長は、9月から11月はシカの繁殖期とされ、オスの攻撃性が高まるので注意が必要だと指摘しています。
そのうえで、近くで見つけた場合はじっと動かずに驚かせないようにしていなくなるのを待ち、万が一向かってきた場合には、機敏に方向転換ができないため、素早く横に回り込み、距離をとることなどを挙げています。
小林学長は「飼育していたシカが人を襲う事例は聞いたことがあるが、野生のシカによる被害だとすれば、これまで聞いたことがない。各地で人里への出没が増加しており、地域全体で生息状況などを把握して、警戒していく必要があるのではないか」と話しています。
奈良公園ではシカへの注意呼びかけ
奈良市の奈良公園でシカの愛護活動を行う団体は、公園のシカは一般的な野生のシカに比べて人に慣れているものの、発情期のピークを迎えるこの時期は比較的気が荒くなるとして、注意を呼びかけています。
奈良公園で観光客などがシカと接触してケガをする事故が増えていることから、シカの保護活動を行う「奈良の鹿愛護会」では、県などと協力し10日から危険性に応じて3段階の注意呼びかけを始めました。
雄ジカの角が伸びるこの時期は危険性が2番目に高い「厳重注意」を出していて、市内15か所に設置されているデジタル掲示板で、シカと距離を取ることや、背中を見せないこと、オスとメスの間に入らないことなどを呼びかけていました。
奈良の鹿愛護会によりますと、奈良公園のシカは一般的な野生のシカよりも人に慣れていますが、発情期のピークを迎えるこの時期は比較的気が荒くなっているということで「この時期は特にシカとの接触に注意してほしい」と話しています。
9日夜、京都府福知山市の田んぼで、60代の男性が胸から血を流して死亡しているのが見つかり、近くにオスのシカがいたことなどから、警察は角で刺された可能性があるとみて調べています。
警察によりますと、9日午後8時すぎ福知山市下天津の田んぼで、近くに住む68歳の男性が胸から血を流して死亡しているのを、消防署員が見つけました。
消防署員は男性が草刈りにでかけたまま帰宅しないという通報を受けて捜していたもので、男性を見つけた際、近くにオスのシカ1頭がいたということです。
男性の胸には何かが刺さったような傷があり、周囲にはシカとみられる足跡が多数残されていて、警察は草刈りをしていた男性がシカの角で刺された可能性があるとみて、詳しく調べています。
近所に住む男性「シカとの共生は難しい」
近所に住む70代の男性は「このあたりは昼間でもシカをよく見ますし、フェンスを跳び越えて田んぼに入ってきます。かわいいですが、共生するのは難しいと思います。このような被害が出て本当に残念です」と話していました。
専門家「近くで見つけたら動かないで」
動物行動学が専門の公立鳥取環境大学の小林朋道 学長は、9月から11月はシカの繁殖期とされ、オスの攻撃性が高まるので注意が必要だと指摘しています。
そのうえで、近くで見つけた場合はじっと動かずに驚かせないようにしていなくなるのを待ち、万が一向かってきた場合には、機敏に方向転換ができないため、素早く横に回り込み、距離をとることなどを挙げています。
小林学長は「飼育していたシカが人を襲う事例は聞いたことがあるが、野生のシカによる被害だとすれば、これまで聞いたことがない。各地で人里への出没が増加しており、地域全体で生息状況などを把握して、警戒していく必要があるのではないか」と話しています。
奈良公園ではシカへの注意呼びかけ
奈良市の奈良公園でシカの愛護活動を行う団体は、公園のシカは一般的な野生のシカに比べて人に慣れているものの、発情期のピークを迎えるこの時期は比較的気が荒くなるとして、注意を呼びかけています。
奈良公園で観光客などがシカと接触してケガをする事故が増えていることから、シカの保護活動を行う「奈良の鹿愛護会」では、県などと協力し10日から危険性に応じて3段階の注意呼びかけを始めました。
雄ジカの角が伸びるこの時期は危険性が2番目に高い「厳重注意」を出していて、市内15か所に設置されているデジタル掲示板で、シカと距離を取ることや、背中を見せないこと、オスとメスの間に入らないことなどを呼びかけていました。
奈良の鹿愛護会によりますと、奈良公園のシカは一般的な野生のシカよりも人に慣れていますが、発情期のピークを迎えるこの時期は比較的気が荒くなっているということで「この時期は特にシカとの接触に注意してほしい」と話しています。