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イチョウの枝は10m以上落下か:東京・日野で下敷きになった男性が死亡した事故

2024-09-14 00:11:44 | その他
東京 日野 イチョウの下敷きで男性死亡 枝は10m以上落下か NHK 2024年9月13日 18時47分

12日、東京 日野市にあるイチョウの木の枝が落下し、下敷きになった男性が死亡した事故で、警視庁が現場で確認したところ、落ちた枝が腐食した様子はなく、みずからの重みで折れたとみられることがわかりました。

現場の緑地を管理する日野市は「2か月前の点検では、異常は確認されなかった」としていて、警視庁は引き続き、原因の特定を進めています。

12日午後6時半すぎ、日野市多摩平の団地の近くにあるイチョウ並木の木の枝が落下し、下を歩いていた市内に住む36歳の男性が下敷きになって死亡しました。

これまでの調べで1本のイチョウの木から長さ数メートルの枝が折れ、下の枝を巻き込みながら少なくともあわせて6本の枝が落下したことがわかっています。

さらに、警視庁が落下した枝や木の幹を現場で調べたところ、枝が腐食したり、葉が枯れたりしている様子はなく、みずからの重さで折れ、10メートル以上の高さから落ちたとみられることがわかったということです。

専門家によりますと、イチョウの木は、毎年9月中旬にかけてのこの時期に実が成長し、枝が重くなるとされています。

日野市によりますと、イチョウの木がある緑地では定期的に木の枝のせんていや、点検が行われていて、ことし7月にも職員が目視で点検を行っていましたが「異常は確認されなかった」としています。

警視庁などは引き続き、枝が折れた原因など詳しい状況を調べています。

日野市「7月の点検では異常見られず」
事故が起きた「多摩平第2緑地」を管理する日野市の担当課によりますと、1960年ごろから周辺に団地が形成され、少なくともその時期からイチョウ並木もあったとみられています。

2000年ごろから再開発が進められましたが「並木を残してほしい」という市民の要望が強かったことから、景観を保全する形で、市が管理を続けてきたということです。

委託を受けた造園業者が、定期的に緑地の草刈りや枝の剪定を行っていて、市は、最近では去年11月に並木の剪定が行われたとしています。

また、並木には大木が多く、下部の枝に日光が当たらずに枯れやすい傾向があったことから、ことし7月に市の職員が目視で点検を行い、倒木のおそれや枯れた枝が無いかを確認しましたが、市は「その際に異常はみられなかった」と説明しています。

一方、「枝が伸び過ぎている」という市民からの苦情や相談が寄せられていたことから、イチョウの葉が落ちる秋以降をメドに、枝を選定する時期について調整していたということです。

今回の事故を受け、日野市は市内の緑地に職員を出して、緊急点検を行なっているということです。

日野市の大坪冬彦市長は「市が管理する敷地内の事故であり、ご本人とご家族に対し、深くおわび申し上げます。再発防止に向けて、全力で取り組んでまいります」とコメントしています。

樹木医「イチョウの実の重みが原因か」
13日午前、現地調査に訪れていた日本樹木医会の小林明理事は、イチョウの木は、毎年9月中旬のこの時期に実が大きくなり、枝が最も重くなるとした上で「枝が折れたのは、実がなるメスの木で、実の重さで枝が落ちた可能性がある。イチョウは木の上部ほど多くの実が成りやすく、まず1番上の枝が重みで折れて下の枝にぶつかり、下の枝が次々折れていったのではないか」と話しました。

その上で「戦後の時期に植えられた木が大きくなり倒れたり枝が折れたりするリスクは高まっている。樹木に人が巻き込まれる事故はほかにも起きていて、高くなりすぎたり、枝が横に広がりすぎたりしている場合は、行政などの管理者が早めに対応することが必要だ。住民も危険を感じるような場合には、管理者に伝えてほしい」と話していました。

住民「子どもも通る道 すごく怖かった」
近くに住む80代の女性は「びっくりしています。50年以上住んでいますが、イチョウがこんな風に折れたのを見るのは初めてです」と話していました。

小学生の子どもがいる40代の女性は「時々、子どもと一緒に通っています。時間帯が違っていれば、私たち家族にも起こり得ることだったので、すごく怖かったです。子どもも通る道なので、緑がなくなるのは寂しいんですけど、危険がないような道にしてほしいです」と話していました。

イチョウの木がある緑地の近くの公園で清掃をしていた男性は「風も吹いていなかったのに、びっくりしました。近くに駅や病院があり、お年寄りや子どもも歩いています。心配で歩けなくなってしまうので、行政がしっかりと管理してほしい」と話していました。

また、近くに住む60代の女性は「亡くなった男性が気の毒です。もう何秒か違ったらこんなことにはならなかったはずで、本当に痛ましい。自分が子どもの時からある木なので、樹齢は50年を超えていると思いますが、皮が剥がれそうになっている様子もあり、気になっていました」と話していました。

専門家「イチョウの枝 長く伸ばさないように」
樹木の専門家で、千葉大学の藤井英二郎名誉教授は、イチョウの枝について「斜め上に向かって伸びていく性質があるため、先端に実ができて重くなると枝が水平になり、付け根に力がかかりやすくなる。付け根から折れやすくなるおそれがある」と指摘しました。

その上で「一番上の枝が折れて、順番に下の枝に負荷がかかり、連鎖的に折れてしまった可能性がある。イチョウの枝はあまり長く伸ばさないように、現場で専門的に管理や判断をして適切にせんていすることが大事だ」と述べました。

一般の人が危ない街路樹などを見た目で判断するのは難しいとしつつ、雨や雪の日は枝が落ちてくる可能性があるので、近づかないよう呼びかけました。

藤井名誉教授は全国的に樹木の管理ができる専門的な人材が減っているとしたうえで「ただ危ないからとむやみに伐採するのではなく、木の個性を理解した上で正しい判断が必要だ。その場所や環境にあった管理をしていくべきだ」と話していました。

全国で事故相次ぐ
倒木などによって、通行人が亡くなったり、けがをしたりする事故はこれまでにも全国各地で相次いでいます。

おととし8月には、鹿児島県曽於市の小学校の校庭で、樹齢160年を超えるイチョウの枝が折れて落下し、近くで草刈りをしていた校長が下敷きとなり、死亡する事故がありました。

去年4月には神奈川県相模原市のキャンプ場で木が根元から折れてテントを直撃し、中にいた29歳の女性が死亡、夫が胸の骨を折るなどの大けがをしました。

去年5月には、青森県十和田市の国道で、倒れた木に通りかかった車がぶつかり、運転していた80代の男性が死亡しました。

ことし4月には、京都市東山区の清水寺に近い通称、産寧坂で桜の木が倒れ、60代の男性1人が下敷きになり腰の骨を折るなどの大けがをしています。

街路樹の倒木は年間平均5200本
ここ数年、全国で街路樹が倒れる事故が相次いだことを受けて、去年国は初めて、全国調査しました。

その結果、おととしまでの5年間に、国や都道府県などが管理する道路の街路樹のうち、1年間に平均でおよそ5200本の倒木が確認されたということです。

このうち、強風などが原因とされたのがおよそ3700本、木の老朽化や根腐れなどが原因とされたのは、およそ1500本でした。

国土交通大臣「公園管理者に注意喚起行っていきたい」
今回の事故を受け、斉藤国土交通大臣は、13日の閣議のあとの会見で「お亡くなりになった方に心からお悔やみ申し上げます。樹木が日野市が管理する都市公園内にあることから事実関係などを把握し、各公園の管理者に対し、必要な注意喚起を行っていきたい」と述べました。

そのうえで「昨年の春ごろ広島でも大きな街路樹が倒れてけがをする方がいました。それを受けて国土交通省の道路局で注意喚起をしましたが、今回、死亡事故という大変重たい事態になりました。どのような形で樹木管理を行っていけばよいか考えさせていただきたい」と話しました。

国土交通省「安全対策徹底を」
事故を受け国土交通省は13日、全国の自治体に対し安全対策を徹底するよう求める文書を出しました。

文書では、国のガイドラインに沿った安全対策を行うよう求めていて、具体的には老齢化や腐食が進む樹木は倒れたり枝が落ちたりする危険があるとして、定期的に状態を確認することが必要だとしています。
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