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2024年台風10号は、遅い速度で迷走し、鉄道各社は新幹線などの計画運休の発表や実施タイミングに頭を悩ませた。

2024-09-11 12:07:50 | 交通系問題
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迷走台風の進路見極め難しく、計画運休の試行錯誤続く…鉄道各社運用10年  読売新聞 2024/09/11 05:00

8月下旬に日本列島の広い範囲に被害をもたらした台風10号は、遅い速度で迷走し、鉄道各社は新幹線などの計画運休の発表や実施タイミングに頭を悩ませた。計画運休の運用が本格的に始まって来月で10年。秋の台風シーズンを控え、鉄道各社の模索は続いている。(竹田迅岐)

何度も予定変更
 「台風の進路は刻々と変化して見極めが難しく、計画運休の予定変更が重なった」。JR東海の丹羽俊介社長は今月4日の記者会見で、東海道新幹線の計画運休の予定が二転三転したことを釈明した。

台風10号は当初、四国の南で進路を変え、近畿地方から関東に上陸するとみられていたため、JR西日本とJR東海は進路情報に振り回される形となった。

 JR西は8月23日、山陽新幹線で27、28日に計画運休を行う可能性があると発表。その後、複数回予定を変更し、30日に広島―博多間で終日運休するなど、29~30日に計画運休を実施した。一方のJR東海も予定変更を繰り返した上で、8月30日~9月1日に東海道新幹線の一部区間で計画運休を行った。東京―新大阪間の直通運行が3日間にわたって停止したのは、この10年ではなかったという。

 8月30日朝の東京駅では、始発前に急きょ、東京―三島間の運休が決まり、ドイツから来た男性(19)は「どうしたらいいのかわからない」と嘆いていた。

過去にも混乱
 計画運休は、台風の接近などで風速や雨量が規制値に達する前に運転を取りやめ、乗客の安全確保と混乱防止を目的に事前に周知する仕組みだ。

 計画運休が広く知られるようになったのは、2014年10月13日に近畿地方を横断した台風19号だった。JR西が前日に近畿2府4県の在来線すべての運転を取りやめると発表し、注目を集めた。

 18年9月の台風24号では、JR東日本が首都圏のすべての在来線で初めて計画運休を実施。ただ多くの路線で、事前発表が運休開始の8時間前だったため一部で混乱を招いた。

 これを受け、国土交通省は鉄道事業者向けの指針を作成し、運休の可能性は48時間前、詳しい計画は24時間前に情報提供することをモデルケースとした。

盛り土強化
 JR各社は台風接近などに向けた対策を進めている。

 JR東海は「雨に弱い」と言われる東海道新幹線のハード面の強化に力を入れる。東海道新幹線は、全体の44%を盛り土の上を走り、その割合が全新幹線の中で最も高いためだ。

 盛り土に雨が染みこむと盛り土自体が緩んで不安定になる。盛り土が崩れると、レールのゆがみのほか、最悪の場合、脱線につながる。JR東海は盛り土ののり面補強や、排水機能の向上を図っている。

 またJR西は、今回の計画運休の対応について検証を行う。情報発信の方法やタイミングなどのさらなる改善点を探るという。

 東北大災害科学国際研究所の奥村誠教授(交通計画)は、「計画運休は、コロナ禍で必ずしも予定通り仕事や旅行の移動ができない経験をしたことで、社会に受け入れられるようになった」と指摘。その上で、「計画運休について、『乗客のためでもある』という理解が社会に広まっていくことが大切だ」としている。

小刻みな予報検討…気象庁
 気象庁は、台風の進路や強さといった情報のあり方について見直しを進めている。自治体による避難所設置や鉄道の計画運休などに活用してもらうためで、今月4日には有識者検討会を発足させた。

 現状は、台風が24時間以内に発生すると予測してから発表する。台風が日本に近づくと、24時間先までの進路の見通しを3時間刻みで示し、24時間先以降から120時間先までは1日刻みの予報を出している。

 24時間先以降については、大まかな進路は分かるものの、鉄道や道路、物流などの業界からは「風速や雨量の情報が 精緻せいち になれば、運行などの中止判断に役立つ」といった声が上がったという。

 有識者検討会では、台風の進路や勢力の見通しを小刻みに示すことなどを検討する。来年6月頃には見直し案を取りまとめる方針だ。
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