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2024年夏の日本の平均気温は平年と比べて1.76度高く、気象庁が1898年に統計を取り始めてから2023年と並んで最も高くなった

2024-09-03 02:07:48 | 災害情報
今年も最も暑い夏に 平年より1.76度高く 暑さの原因と影響は? NHK 2024年9月2日 21時51分

この夏の日本の平均気温は平年と比べて1.76度高く、気象庁が1898年(明治31年)に統計を取り始めてから去年と並んで最も高くなったことがわかりました。

気象庁によりますと、ことし7月は最高気温40度以上を1日に6つの地点で観測するなど危険な暑さが続いたほか、8月も西日本を中心に高気圧に覆われて日ざしが強く照りつけ、連日猛烈な暑さとなりました。

このため、ことしの夏の日本の平均気温は平年と比べて1.76度高くなり、2023年と並んで気象庁が1898年に統計を取り始めてから最も暑い夏となりました。

地域別でみると西日本が平年より1.4度、沖縄・奄美が平年より0.9度高く、それぞれ地域別の統計を取り始めた1946年(昭和21年)以降で最も高くなったほか、東日本は平年より1.7度高く1位タイとなりました。

北日本は平年より2.3度高く、過去2番目となりました。

暑さの原因は?
特に7月以降に全国で記録的な高温となったことを受けて、気象の専門家らによる気象庁の「異常気象分析検討会」は2日、会合を開いて分析しました。

高温の背景として7月と8月ともに偏西風が北へ蛇行し、背の高い暖かな高気圧に覆われやすく日ざしが強まったうえ、特に7月は太平洋高気圧が西日本に向かって強く張りだしたことが影響したと指摘しています。

また、地球温暖化や春に終息した「エルニーニョ現象」、日本近海の高い海面水温も影響しているとみられるということです。

“ことしの暑さも異常気象”
「異常気象分析検討会」の会長で東京大学先端科学技術研究センターの中村尚教授は「去年は圧倒的に気温が高く『異常気象といって差し支えない』と発言したが、ことしもそれに匹敵する、もしくはそれを上回るような地域もあった。ことしの暑さも異常気象といって差し支えない」と述べました。

その上で「長期的な地球温暖化が気温を底上げしていることは否めない。特にここ2、3年は海面水温が高い。以前と比べて気温が上がりやすい状況は続くのではないか」と指摘しています。

熱中症の搬送者 去年を上回る状況
総務省消防庁のまとめによりますと、全国で熱中症で病院に搬送された人は、ことしの4月29日から8月25日までに8万3238人と去年のほぼ同じ時期と比べ5200人余り多くなっています。(去年5/1~8/25 7万7966人)

このうち死亡したのは108人、入院が必要な「重症」や「中等症」があわせて2万8682人、「軽症」が5万3864人でした。(その他584人)

都道府県別にみると東京都が7236人と最も多く、大阪府が6030人、愛知県が5586人、埼玉県が4820人などとなっています。

北日本では記録的大雨も
検討会では東北や北海道の7月下旬の大雨についても議論されました。北日本では7月24日ごろから各地で大雨となり山形県では線状降水帯が発生し、2度の大雨特別警報が発表されて大きな被害が出ました。

7月下旬の北日本日本海側の降水量は1946年に統計を取り始めてから2番目の多さとなりました。この要因としては、上空の偏西風が北に蛇行するのに伴って太平洋高気圧が西に張り出す中、中国大陸の南を進んだ台風3号との間から多量の水蒸気が前線に向かって流れ込んだことが挙げられています。また、多量の水蒸気の背景には沖縄・奄美の周辺で海水温が深いところまで高かったことも影響したと考えられています。

中村尚教授は「地球温暖化に伴う影響があり、日本の近海の水温上昇のペースは世界でも有数に速い。黒潮の蛇行など条件が重なると海面水温が高くなり、水蒸気の供給も増える。こうした状況が続けば、北日本でも大雨が降る可能性が高くなってしまうのではないか」と指摘しています。

地球温暖化 猛暑や大雨にどの程度影響
猛暑や大雨に地球温暖化がどの程度影響しているのか。

文部科学省や気象庁などの研究チームは、ことしの記録的な暑さと大雨について分析を行い、温暖化が影響していた可能性があると結論づけました。

「イベント・アトリビューション」と呼ばれる解析手法では地球温暖化が進んでいない地球と、温暖化が進んだ現実の地球とをシミュレーション上で比較し、猛暑や大雨といった個別の現象に、どの程度温暖化が影響したかを示すことができます。

まず、7月の猛暑では地球温暖化の影響を考慮した場合、ことしの記録的な暑さは「10年に1度」程度の確率で起こる結果となったのに対し、地球温暖化の影響がないと仮定した場合「ほぼ発生しない」という結果になったということです。

また、7月下旬に起きた東北の日本海側の大雨については、地球温暖化に伴う気温上昇がないと仮定した場合と比べ、現在の気候状態を反映した場合の方が、48時間の積算雨量が20%以上多くなったということです。

台風による大雨 今後も起こりえるか
1日、熱帯低気圧に変わった台風10号は、気圧配置や偏西風が北上した影響で時速10キロ前後と進みが遅く、各地に大雨をもたらしました。

過去の台風を比較すると近年、日本に接近した台風は移動速度がゆっくりになっているという研究成果があります。

中村尚教授は、これから偏西風は南下しやすい季節になるとした上で「海面水温の上昇傾向が続く中、台風が北上してきたら勢力を保つ可能性がある。これから台風シーズンが続くので、防災上の備えが重要だと思う」と述べました。

猛暑はカンパチの養殖にも影響
この夏の猛暑で鹿児島県内の水産業には大きな影響が出ています。

鹿児島県はカンパチの養殖が盛んで、県によりますと全国の半数以上の年間およそ1万4000トンの生産量だということです。

しかし、養殖カンパチを生産する垂水市漁業協同組合によりますと、猛暑などの影響で水温が上がり、カンパチがえさを食べる量が通常の5割から8割ほどに減っているということです。

生けすのカンパチ
カンパチの成長に最も適した海水温は28度前後だということですが、8月中旬以降は30度を超える日が続いたということです。

えさやりにかかる時間はふだんは1つの生けすで1時間ほどですが、ことしは30分ほどすると餌を食べなくなってしまうということです。

漁協では、えさの食いをよくするため、えさに混ぜる配合飼料の割合を控えるなどの対策を行っていますが、海水温が30度以上の日が続くと成長しにくくなるほか、暑さなどの影響で身が白っぽくなる「身やけ」が起こるカンパチも出てきているということです。

垂水市漁業協同組合の篠原重人組合長は「来年は水温が低くなることを祈っていますが、海水温が32度になるような時代も想定して対策を取り、30度になる前に魚の成長を促していくことが必要だと思います」と話していました。

建設現場でかき氷
岡山県では9月に入っても30度を超える暑さが続く中、岡山市の建設会社では建設作業員の熱中症対策としてかき氷を提供する試みが行われました。

岡山市東区の整備工場の建設現場では、キッチンカーが登場し、午前10時に作業員およそ40人にかき氷が無料で配られました。かき氷は11種類あり、汗を流しながら働いていた作業員は、カップに入った好みのかき氷を食べながら涼をとっていました。

作業員の1人は「暑い中の作業なのでとてもありがたいです。このあとも頑張れます」と話していました。

この建設会社では、これまでも熱中症対策として空調ファンがついた服の提供などを行ってきましたが、ことしは、8月下旬から県内10か所の現場でかき氷を提供していて、費用は会社側で負担しているということです。

建設会社の現場担当者、吉田竜哉さんは「職人さんがかき氷を笑顔で食べてくれてよかったです。からだを芯から冷やして、健康面に配慮しながら作業できるような取り組みを今後も継続していきたい」と話していました。
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