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アベノミクスの「大失敗」を痛快に論じた新書:『アベノミクスによろしく』

2018-02-09 22:44:36 | 安倍、菅、岸田の関連記事
筆者は弁護士であり、経済学者でも経済評論家でもないが、経済系の連中が書いた本よりもはるかに論理的。

それでいて、難しい内容ではないので、経済を知らない人でもサッと読める内容になっている。


アベノミクスによろしく | インターナショナル新書

「アベノミクス以降の実質GDPは、3年間で比較すると民主党政権時代の3分の1しか伸びていない」

「2014年度の国内実質消費は、戦後最大の下落率を記録」

「算出基準改定のどさくさに紛れてGDPを異常にかさ上げ」

といった知られざる事実を、政府や国際機関による公式発表データを駆使して導きだし、詳細に分析!


・藻谷浩介氏(日本総合研究所主席研究員)推薦!
「客観的事実のみを書いた、文句のつけようのない内容」

・井手英策氏(財政社会学者、慶應義塾大学教授)推薦!
「“リアル”がアベノミクスの正義と幻想を破壊する! 」



一言二言付け加えておきたいことがある。


・民主党は「(経済政策について)何もしていない」というのは違う。わずか8カ月しか持たなかった鳩山首相(代表)と小沢幹事長時代の「マニフェスト」に沿った政策の効果は「絶大」で、これは、民主党政権末期まで継承された。野田政権時代には1ドル=79円にもかかわらず、名目GDPは500兆円近くにも達した。対して、5年後の安倍政権は1ドル=119円付近と4割も円安。なのに、名目GDPは550兆円にすら達しない点(しかも、アベノミクス時代のGDPは大幅にかさ上げされている。この説明についてはこの本を読んでもらいたい。)を見ても、それがはっきりと読み取れる。

・民進党系の政党はもっと旧民主党政権時代の経済政策とアベノミクスとの違いを前面に打ち出すべきだ、と書かれているが、民進党系の中には、みんなの党から合流した連中がいるのがネック。みんなの党はマニフェストを「大きな政府の政策である」批判し、また、アベノミクスの「第一の矢」である、『大胆な金融政策』を全面に打ち出したこともあり、江田憲司などは、「アベノミクスはみんなの党の政策を『横取りした』」と言っている。また、安倍晋三の経済ブレーンである、浜田宏一は、もとはみんなの党の経済ブレーンを務めていた。

・連合は労組最大の組織として、労働者の代弁者たる発言を全面に打ち出せ、と言っているが、連合の組合員の半数以上は「アベノミクス支持者」。また、現執行部は当初、高度プロフェッショナル制度の導入に前向きな姿勢を示していた。

・政権を経験した民進党系の議員の中には、マニフェストを小沢一郎主導で作られたものとして、「忘れ去りたい」と考える者も少なくない。加えて、民主党は消費税増税を主導した上に、TPPにも前向きだったことから、そのことを強く批判できない。


したがって、小沢一郎と鳩山由紀夫の「復権」が実現しない限り、アベノミクスを論破することは「できない」。


つまりは、日本経済は「堕ちるところまで堕ちないと修復不可能」という状況にまで追い詰められようとしているが、この点についてはこの本を読んでいただきたい。

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