今朝も東の空の高い所に木星を見た。また、その右に木星より少し暗い星が見えた。昨日と同じである。気分的にも昨朝と全然変化がないような気がする。何でだろう。
ただ、犬は昨朝と違う。道路の隅で寝ていた猫に間近まで迫り、次には駐車してある車の下を探り猫を見つけすっかり上気している。昨朝は猫を見かけなかった。その前の朝は対面した。猫は一日おきにお出ましになるのか。
辺りは暗いのでリードを短くして持ち犬が勝手にあっちこっちに寄って何か口にすることがないように用心した。川岸に出て左岸を東上する。国道を渡り市の施設の前を通って丘陵の頂に至る。山際に薄灰色の雲が広く伸びていた。その先は触手が伸びるようにして、切れて行ってそのまま消えて行く。でもそれは触手であって、雲の本体は姿を変えない。あの雲の勢いでは全天を覆うことは出来ないだろう。間もなく姿を現す太陽に蹴散らされるだろう。
川に至って、それから明治十二年の丘を越え公会堂の横を通って、踏切を渡り、駅の前を通って国道に出た。
何も変化を感じないし、1時間以上も時間が経過したという感覚がない。自然の観察に関しても自己分析についても何も出てこない。犬の散歩以上のものが心を占めているからだろうか。