犬の散歩

見たこと、聞いたこと、感じたこと、思ったこと

2013年6月30日(日)

2013-06-30 08:25:40 | 日記


 6月も晦日。実は1年前の今日、この犬は家に来た。知人から預かるという形で。そして、1年がたった。

 雨上がりの朝の散歩。立ち止まって、エノコログサの葉を食べている。イヌムギの葉しか食べないのかと思っていた。いずれにしてもイネ科の植物である。この槍のような草をバッタも好んで食べる。美味しいのか。虫に味覚があるとも思えないが、栄養は豊かなのだろう。犬にとっては薬らしい。胃腸の調子があまり良くないのかもしれない。

 風で畔の草が靡いている。東風のようだ。と思ったら、南に変わった。犬はあちこちに行きたがる。その場その場で行く方向を決めているらしい。やはり、鼻をきかせているのだろう。坂道を上って、また、下って、元の川べりの道に出た。坂の上に電柱があり、ふと見上げると、病院と表示があった。はて、この近くに病院があったろうか。思い出した。子供の頃、あったことは覚えているが、今もあるのだろうか。海水浴という表示の電柱が家の近くにあることは以前記したが、そこの海岸はもう海水浴場ではなくなっている。このズレが時間の流れというものを感じさせる。十分時間がたったのである。何でも変わっていくことの一つの証明である。自然の中で文字を見ると安心する。昔、一人で山に登って、何時間も道なき道を行き、やっと何かの表示板の文字を見た時、ホッとしたものである。その頃は活字中毒で元の世界に戻れてよかったと心から思った。
 また、別の山に行き数日して戻ったが、その時は、道路や車を見ても、戻ったという感じがしなかったが、軌道を見て、よし、良かった、帰れたと嬉しくなったことを思い出した。

 先週だったか、ウナギ釣りを見たのは、その現場に到着した。川は浅く釣り人がいるはずもなかった。あの釣り人たちは、あの事を一生覚えているだろう若さだった。

 市の施設の敷地を建物の方に向かっている時、雨が降り始めた。何ということだ。あと20分くらいで家に到着できるのに。外のトイレで待つ。5分位待つが、空が明るくなったように見えたし、待つことの意義をあまり感じられなかったので、出発した。雨は依然として降る。人の気など知るはずもない。無情で良いのだ。犬には気の毒だが。でも、その犬も雨には頓着せず、道草を食う。

 汗と雨でティシャツがかなり濡れてきた。寒くはないが、最近はいつもべとべとである。皮膚が極端に弱いので弱る。

2013年6月29日(土)

2013-06-29 07:51:30 | 日記


 犬は相変わらず活動的である。道に鼻をつけてクンクン嗅いでいる。真理を求めてでもなく、正義を求めてでもない。食べる物を求めてである。どうして、こう食いしん坊なのだろう。通常のドッグフードの他に、スライスチーズを載せたトーストなどを与えているのに。先日、動物病院で太り過ぎを指摘されたばかりなのに。

 何かを感じて、そちらに近付こうとする。いかん、これはいかん。すると、犬は引っ張られたリードと反対側の肩をぐいと入れて、位置と姿勢を確保しようとする。この細い4本の足で踏ん張ること、頑張ること、信じられないくらいの力である。綱引きに出ると良いと思う。

 元気なようであるが、朝、気にかかることがあった。犬は玄関のマットの上に横寝をしていた。そして、起き上がることなく尻尾を振った。パタパタと。何度でも。でも、起き上がらなかった。そういえば、3時頃の新聞配達の人が来た時も吠えなかった。いつもは吠えるのだ。最近、鼻が乾いている時がよくある。お八つを催促するとき、鼻で私を突っつくのだが、濡れている時もあるが、大抵、乾いている。目に見ても、乾いている。
 朝食の時、散歩に出る時、いつもと同じように生き生きとしている。しかし、犬は、自分のことがあまり分かっていないのだろうと思う。一時の興奮で他のことは消し飛んでしまうのだ。用心しておかねば。

 この犬は高い所が全然気にならないようだ。高い崖に出ても、端まで行って下をのぞいて平然としている。こちらとは大違いで、それで、こちらに出来ないで犬に出来るこの態度に感心している。


2013年6月28日(金)

2013-06-28 08:00:49 | 日記


 いつものコースを行く。4kmはあるだろう。1時間強かかかるのだが、小走りになることもあるし、急ぎ足になることもあるが、立ち止まったり、引き返したりもある。
 散歩の初めは、こっちもしっかりしているので、気を遣う。路上の物を食べないように。この拾い食いがなくなると良いのだが。また、リードを引っ張らないようにしてくれると嬉しいのだが。更に猫を見ても、飛びかかろうとせず、平然と見過ごすことができるようになればこれに越したことはないのだが。
 現実は、壁に休んでいたコフキコガネを目の前でバリバリと食べてしまうし、リードはピンと張っていることが多いし、散歩の終わり頃に、猛然と走り始めたと思ったら、その方向に猫がいるのだった。

 大きな川から離れて水田に出た。カモが一羽、眼前を横切り、すぐに別の水田にボチャンと着水した。着地というべきか。私は身長が1.7mで、視線の先だったので、1m位の高さだったろう。何より近くだったので、焦げ茶色と白色の羽の配色に目が行った。なかなかよろしい。すっきりしている。私の目を奪ったのは、その目だった。真面目という言葉が浮かんだ。そう、真面目な目をしていた。はて、今頃、水田にいて何か食べるものであるのだろうか。

 もう一つの小さな川に至る。川の中を見る。魚影が薄い。見えるのは亀だけ。水中にぽっかり浮いて首だけ伸ばして甲羅は水の中。大きいのは、甲羅だけで5,60cmはあるが、2,30cmのものがほとんどだ。アカミミガメだろう。少なくとも10の頭を数えた。亀は魚のように泳げないし、鳥のように飛んで行くわけにはいかない。定住性が高い。川のことを一番よく知っているのかもしれない。亀は記憶力がかなりあると聞いたことがある。

 川下から来る場合、川の右岸から来る車は大抵が右折である。左岸からの物は逆に左折である。川上から来る場合は、逆になる。国道に出る前に出来るだけ、目的地の近くに寄ろうとしているように思える。道をよく歩くようになって、排気ガスの臭いの強い車があることに気が付いた。殆どしないのが殆どであるが。

2013年6月27日(木)

2013-06-27 07:39:02 | 日記


 今朝も犬は元気が良い。尻尾を激しく振る、足をバタバタさせて踊る、バウと吠える、全身がくねくねして、顔が嬉しさに溢れているのだ。人間以外の動物は笑わないといわれるが、犬の表情に笑っていると思える場合がある。その表情をして私を促した。食事の時より感情が強く出ている。最近、餌をやり過ぎたか、先日、動物病院で体重を量ってもらったら、22kg強あった。少し太り過ぎである。

 いつものコースを歩く。水田の中にシラサギが一羽、立っていた。オタマジャクシを狙っているのか。カモが2羽、水田から飛び立ち、それにどこからか1羽が来て加わり、3羽となって飛んで行く。飛んでいるカモを真下から見たことがあるが、かなり近かったのだが、胴の重量感に圧倒された。お肉が飛んでいるような感じでもあり、人間の体の一部に似ているようでもあり、他の鳥では感じられない存在感がある。アオサギが飛び立った。道を越すとき、1m位の白っぽい紐のような物を落とした。何だろう、近付きながら、ひょっとして糞かもしれないと思ったが、まさにそうであった。白いだけである。カラスの糞もよく落ちているが、これも白い。アオサギは鳴き声が非常に濁っており、低く、島で初めて聞いたとき、とても鳥類の鳴き声とは思えなかった。そして、真夜中でも鳴く。

 踏切の警報器が鳴る。カンカンと聞こえたり、カンコカンコ、コカンコカンと聞こえたりもする。救急車が行った。ピーポーと聞こえなくもないが、カーモーとかにも聞こえる。踏切の警報器には上の方にラッパ型で灰色のスピーカーが下を向いていて、通行者や通行車両に列車が近付いていることを知らせている。大体、一つの踏切に2つのスピーカーが設置されているようだ。

2013年6月26日(水)

2013-06-26 11:14:30 | 日記

 未明からかなり勢いよく雨が降っていた。日の出の時刻になっても雨が降り続いている。これは朝の散歩は無理だと断じた。残念であるが。

 10時頃、犬がワンワンと吠えだした。滅多に吠えないのであるが、あの吠え方は他の犬が散歩をしているのを感じての吠え方である。散歩中に他家の犬に吠えられることがよくあるが、同じような吠え方である。自分のテリトリーに他の犬が侵入したと感じているのだろう。又は、俺も行きたいのにと思っているのかもしれない。この犬はメスなので、表現がちょっとまずいけれども。
 しまった、いつの間にか雨はあがっていたのだ。急いで準備をして散歩に出る。犬はリードを噛んで、目を剝いてこっちを見ながら、つまり、後ろ向きに駆けるのである。待ちかねていたし、嬉しいのだろう。分かったって。前を向き。

 大体、いつものコースをとる。水田をのぞくと、小さなオタマジャクシがちょろちょろと尾を振りながら泳ぐ。そうすると、他のオタマジャクシに伝染して、そのあたり一帯のオタマジャクシがそれこそ、うじゃうじゃいて、勝手な方向に泳ぎだす。よく見ると、オタマジャクシがいる水田は、うじゃうじゃいるが、いない水田には一匹もいない。これはどうしてか。それは、親のカエルが卵を産んだ水田とそうでない水田との違いである。しかし、いずれの水田も昔いたホウネンエビやカブトエビの姿は見られない。

 落ちているビワやウメに興味を示し、ちょっとなめてみたり、口に入れたりするが、食べようとはしない。ヤマモモは少し食べたようだ。

 糞をした。2度目である。そして、後ろ足で土を蹴る。かなりの量の土が飛ばされた。しかし、それは糞の方向とは殆ど関係なく、整理体操のような感じである。昔は糞を隠すためにやっていると聞いたことがあるが、どうだろう。

 川の水量は増していた。よく濁っている。川が流れていないのは、汐のせいだろう。それで、余計に水量が増して見える。

 西の空の雲の切れ間から青い空が横に伸びているのが見えた。なんだかほっとする。