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2022年1月28日(金) 晴れ
犬がばあさんに思えてくる。じっとしている犬を撫でても撫でてもじっとしている。
犬が求めているのが撫でるごとにわかるのだ。今を続けてと願っているのがわかる。
伝えない犬の姿は一人で生きている、ただ生きているということだ。
犬においでおいでと手を振っても犬は躊躇した。それでも一歩こちらにやってきて過ぎていった。犬の目はいつも濡れている。
先週、横浜の親戚が帰った。帰り際、犬を撫でた。これが最期の別れであるかのように。犬は知っているかどうか。
親戚を新下関に送って家に戻ると犬は玄関に迎え出て私を見るなり、戻ってくるのはいつもこっちの方だなと犬は少し失望したような態度をとる。誰も戻らんよりましだろうがと私は言う。
先日、前の飼い主が訪れた時、フラワーエッセンスという万能薬?を紹介してくれた。その場で合鴨の煎餅に付けて犬に食べさせた。動物にも人間にも効果あるそうだ。それでか犬は落ち着き大丈夫だと感じたようだった。
その効果が犬の生活に早速に現れたのかどうか、犬は腹ばいからほぼ自力で立ち上がれるようになった。これまでも自力で立ち上がることもあったが、前足を大きな座布団から出してフローリングでカチカチと滑らせることもあった。そういう時は犬の腹の下にバスタオルを差し込んでバスタオルの両端を持って引き上げていた。立ち上がれば自力で歩きだした。
散歩中、犬は溝に落ちてしまうことがあった。1度や2度の話ではない。道路が溝に対して軽く傾斜があり、よろよろ歩いていると落ち込むと考えられた。目も悪くなっているのかもしれない。それで犬を溝から引っ張り上げねばならないのだが、相手は丸々黒豚スタイルから腰のくびれが見え始めたとはいえ体重は20キロ近くあるのだ。よいしょ、よいしょと力を入れる。心不全なのにこんなことをして大丈夫かなとも思うが他にすることはないのだ。そして危機を脱して帰路につくのだった。それが最近落ちなくなった。私が気を付けていることも落ちなくなった理由かもしれない。
それから犬は室内で粗相をすることが増えた。その時、犬はきまり悪い表情を私に見せる。別にここでしたかったわけでない。我慢できなかったのだ。私は犬の粗相を叱ったことはない。早く気付いてやれず、御免ねと反省するばかりである。こういう時、犬は大抵、体調が悪く、便が柔らかかったりする。ああ、大変、大変である。臭いもするし、あとで処理しようと考え、新聞紙をかぶせておくこともある。そうすると犬はなんとわざとではないと思うのだが、新聞紙の上を踏んで踏んで踏みまくるのだ。穴が開いてしまう。止めろよと言う。
それでもこういうことが少なくなった。私が気を利かせて真夜中でも未明でも犬を庭に連れ出すからだろうと思うが、万能薬の効き目かも知れないとも思える。
私自身はこういうネットで評判になっているものを直ちに信奉する気持ちはない。
以前、島に住んでいた時に紫色の布が怪我に何でも効くという物を貰ったことがある。何か効いたようにも思えたが、それほど怪我をすることがなかったのでいつしか、その存在や意識はどこかに消えてしまった。
それから内疾患や怪我や何にでも効くという万能薬を常用している人がいたが、私は全然信ぜず、服用したことはない。今ではオミクロンにも効くとされているのではないか。
私には人類の太古からの友、アルコールがあるので他の物は必要ないのである。それにそんなに体に良いものを摂取すると死ねなくなるかもしれないではないか。