6時15分に犬の散歩に出掛ける。今日は木曜日。
川沿いの道を遡り、2つ目の枝道を左に折れ、丘陵の頂の手前で左折し、市の施設に横から入り表の方から出て帰る。晴れている。風がかなりあり涼しい感じがする。
川の水表が風で模様を作っている。窪みと隆起、それは常に変化していた。窪みは平らになり隆起し、隆起は平らになり窪みになり、窪みは平らになりまた窪みになりなど、あらゆる変化のパターンがあるようだ。それを目では確かめていないけれど。
水田を風が渡るのが稲の先のなびきで分かる。稲が伸びているのでかなり大きく揺れる。さっと行く風もあるし押しては返してという風もある。一旦、何かの信号のようにも思えたがすぐにそんなことはあり得ないと否定した。
空には雲が急に増えた。東の雲は太陽を覆い、直射日光を避けられて大変凌ぎやすくなる。高い雲、低い雲、灰色、白色、銀色とそれぞれの色の間を連続的に変化している色、ふんわりした雲、尖ったような雲、群れたような雲、薄い雲、厚い雲と雲の展示会であった。
川面の模様、稲のなびき、雲の様子は主に空気の動き、風によっている。何も意味を持っていないように思える。
踏切の警報が鳴り始めた。これも意味がないのではと続きで一瞬思ったが、いや、これは意味があると思い直した。
風鈴の音が聞こえないと思ったら、風鈴は外されていた。風が強く、却ってうるさいからだろう。微風で鳴らず、強風で外される。丁度良い時というのは滅多にないのだ。
犬は草のある所に鼻を付けて進む。バッタが飛び出すと犬はハッと飛び上がる。今度は向こうに何かが行った。これまた、飛び上がる。トカゲだろうか。枯草があると特にそれを嗅ぐ。犬は完全に自分の世界にいる。それが幸せならそうさせておくしかあるまい。家の中では味わえない体験である。
ニイニイゼミが鳴いている。あの小さな体からこんな大きな声が出るなんて。でも、一様なので声が大きいなと思うだけだ。クマゼミはリズムがあって訴える力が強い。音自体も大きい。電柱に止まったクマゼミが必死で鳴いていた。腹を大きく震わせている。そこだけが別の生き物のようにも見えた。
水田からはカエルの鳴き声がした。何と和やかで寛いでいるように聞こえることだろう。本当は和やかでもなんでもなくセミの鳴くのと同じ目的を持っている。生きるというのは変化することであり、外に向かっては戦いという形をとる。
7時10分に帰着。
昨夕の散歩について
4時10分に犬の散歩に出掛ける。
出事があるので早目に散歩に出掛けたのだが、先程、理髪店から帰る時、太陽はカンカン照りで今夏で一番暑く感じたが、どうしたことだろう、急に曇って風が出て来た。天佑というものだろう。ただ、アスファルトは流石にまだ熱い。
公園、グラウンドを通って海岸に向かう。浜辺のカフェの駐車場の横から浜に下りる。
ウミネコが1羽、上空を飛んでいた。人はかなり出ていた。50名くらいだろうか。波はないが、風によって小さな模様が全水面に付いていた。
早く早くという思いばかりで余裕をもって周りを見ている暇はなかった。
4時半に帰着。