逆戻りした寒さのなか、華やかにそして清楚に、艶やかさの中にキリリと張り詰めた空気感。
短大の学位記授与式にお邪魔した。幼児教育課程を修了した50人の卒業生。そのうち47人が女性。その大半が思い思いの振袖に袴姿も凛々しく、靴音を鳴らして壇上に立つ。
過去に何度か学位記授与式に侍ったが、今年ほど艶やかな振袖袴姿に目を奪われたのも珍しい。
そしていつも思うのは、こんな華やかな場で素敵な送辞・答辞を述べる学生に思わず拍手を送りたくなるが、厳粛な儀式だけにそれは許されない。これがアメリカ方式だったらどうなんだろう。涙を精いっぱい押し殺して、教職員に対してあるいは後輩へ保護者へ切々と訴える感謝の言葉、未来への決意を語る晴れ姿。間違いなく感動シーンである。
日本式ではシーンと静まり返るが、本場アメリカ会場だったら大いに湧き上がるんじゃないだろうか。
まあそこは国民性というか、厳粛を優先する日本には日本ならではの良さがあるということか。
かれこれ4週間前から咲き始めた我が家の寒アヤメ。寒さの中で清楚にして凛々しく咲き続ける姿が、今日の学位記証書を受け取る袴姿に重なった。
明日はお彼岸の中日。暑さも寒さもこの日を境に好転する。そんな期待を込めてカイロを貼ってお墓参りしよう。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます