「世の中、ちょっとやぶにらみ」

本音とたてまえ使い分け、視点をかえてにらんでみれば、違った世界が見えてくる・・・かな?    yattaro-

「仲裁は時の氏神」

2020年10月11日 | ニュース・世相

                  

安倍前総理大臣のお膝元で、次の衆議院選挙を睨んだ熾烈な戦いが勃発しようとしている。
山口県には衆院小選挙区が4区あり、いずれも現政権自民党が独占している、いわば保守王国と呼ばれる土地柄である。
その保守王国に地殻変動が起きるのでは、などという戦いではない。それならむしろ一丸となって戦うファイトも湧こうというもの。

そうではなく、自民党同士の戦いというか、骨肉の争いとも言うべき泥沼状態を招きかねないつむじ風が吹いている。
事の発端は、将来の総理大臣の器と目される林芳正参議院元文科大臣の存在である。つまり、名実ともに将来の総理大臣候補たる資格を得るためには、参議院から衆議院議員へ鞍替えする必要がある。そこで目を付けたのが山口三区という選挙区。しかしそこは、元官房長官河村建夫現職の長年の地盤である。ましてや、次の衆院選挙立候補予定でさらに強固な地盤固めをしているところである。

よその火事と喧嘩は大きいほど面白い、などと呑気なことは言ってられないのだ。
林芳正氏は、林義郎元大蔵大臣の御曹司で、そのキャリアも温厚なお人柄も信頼に足る人物であることは、何度か会って直接お話しした時の好感触を今も忘れてはいない。一方の河村氏は、30数年にわたる長い付き合いの、萩市を地盤とする県議の実兄であり、文科大臣のころに膝を交えてお話しさせてもらったこともある。

そんな個人的なちっぽけな感情はさておき、政治の世界の奥深さを考えるとき、林氏59歳、河村氏77歳、と言う年令を考えても、いまここで骨肉の争いをしてどうなるんじゃろう。どちらも傷ついたり遺恨を残したりしては、将来になんの利益も残さないこと。それどころか大きな信頼まで失いかねないことにならないか。そんなことを思うのは政治素人の私だからなのか。それとも、そんな危険を犯しても、将来に禍根を残すことがあっても、今戦わなければならないのか。「売られたケンカ」なのだから徹底して勝ちに出ると、意気込む元職側。ヘタをすると党規違反で除名申請も辞さない、などという恐ろしい話に発展する。

そんな争いを今やっている場合ではないでしょ。もっと大きな職務遂行の課題がいっぱいあるでしょ。と言いたい。
もしもこの私に力があったら「仲裁は時の氏神」とばかりに躍り出て、付き合わせている互いのツノを引き離し、円満解決に乗り出すかもしれないが、なんせ力がない。時の氏神様になるにはそれ相応の「力」がなくては勤まらない。誰か出てこないかねー。氏神候補が近くにいるような気もするけどねー。兎に角、政治の世界の「一寸先は闇」を地で行くようなはなしである。

「仲裁は時の氏神」は、ときに「挨拶は時の氏神」とも言われる。その話は明日に持ち越し。今日はこれにて。おあとがよろしいようで・・・。

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