「世の中、ちょっとやぶにらみ」

本音とたてまえ使い分け、視点をかえてにらんでみれば、違った世界が見えてくる・・・かな?    yattaro-

「ひと安心!!」

2014年05月20日 | つれづれ噺

       
                       真白い見事な花を付けた、ヤマボウシ

友の入院を見舞った。
冷やかしに行くつもりで出かけたのに、地元を代表する大病院の玄関を入ったとたんに少し気持ちが変わった。
どう変わったのか。自分でもよくは分からないが、何かしら少し気持ちが重くなっていた。
前日の電話で話した内容が、こちらの気持ちの中に引っかかるものを感じたのかもしれない。

「術後の3日間、痛さと重苦しさで死ぬ思いをしたよ・・・」という彼の言葉は、いくら能天気に冷やかし半分に出かける小生をも、いささか引き気味にするに十分なインパクトがあった。
それでも、ここでしばしの間笑いながらしゃべることに意義を求めて気を取り直した、というのが正直な心境。
今一つは、誰かを誘って連れ立って来ればよかった、という反省も少しあった。
でもねー、いくら親しい友とはいえ「入院しとるよ・・・」と吹聴するのは如何なものか?彼の心境や如何に?
こんな思いもあって、取り敢えず様子を見て、これなら他の同級生に言っても大丈夫と判断したら皆を集めよう・・・などとあれこれ思いをめぐらせた。

案ずるより産むがやすし。相変わらず飄々とした彼ではあったが、痛みや苦しさを乗り越えた元気な顔が「またお前さんが来たか・・・」と言わんばかりに、笑顔半分で迎えてくれた姿に先ずはひと安心!!
あとはもういつも通り。病気をさかなに大話をして帰った。主治医から「退院もそう遠くはない」という言葉をもらったと喜んでいた。

仲間内では、彼が唯一の現役仕事人である。世間一般がお客さんである彼にとって、長期入院はなんとしても避けたいところ。その気持ちは十分にわかる。「心配するな、オレがアータの代わりに仕事をしておこう・・・」などと口では大きなことを言って笑わせてはいるが、とてもとても素人に代理が務まるような生易しい仕事ではない。
「早く元気になって復帰しないとお客がそっぽを向くぜ」などと脅し半分で、一日も早く元気になることを毒づいて帰った。

行くときの気持ちの重さはどこへやら、帰りはなんかしら気分が軽くなった。
また近いうちに「快気祝い」と銘打ったビアパーティでもやろうと言ったら、彼も苦笑いをしていた。
決して嫌いではない彼。時期やよし、うまいビールを呑める日が早く来ることを願おう。

ヤマボウシの白い花が、二人の会話を笑って聞いていたのかな。

コメント (6)
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