散るさくら 咲いたさくらも 散るさくら
今年初めての本格的なお花見。
絶好の花見日和に恵まれるはずの朝の日差し。気持ちも弾む。
ただ、一昨日の「爆弾低気圧」が完全には去ったわけではなく、吹く風は強く寒い。
出かける支度は完全冬装備。いつでも取り外せるようにマフラーも巻いて。これが全く邪魔にならない肌寒さ。予定した場所にビニールシートを敷き詰める。
その上に思い思いの座布団や、厚手のキャンピングシートを敷いて車座に。
見上げる桜は、2分か3分咲き。川のすぐそばだけに、山側に比べて満開はやや遅いようだ。それでもシートに陣取った我がグループは満開の姥桜。楽しいお話も満開。
飲み物は各自が好きなものを持参する自由気まま方式。我がクーラーボックスには、前夜から冷やした缶ビール数本と熱いお茶のボトルが並んでいる。
予定の時間よりやや遅れて届く仕出し屋さんのお弁当を受け取るころから、風が一段とひどくなる。空は重い鉛色に変わって行く。委細構わず先ずはカンパイ!!
お花見弁当のひもを解き、幾はしか着けたところに、パラパラ音を立ててシートを叩く雨粒。お互いが顔を見合わせ「雨男は?雨女は?いったい誰じゃ」詮無き繰り言を。
花見客用にしつらえられているお座敷借り入れを交渉。予約で満席、にべもなく断られる。唯一雨をしのげる生活道路の橋の下を、一瞬の遅れで他のグループに占領される。もういけない。完全に移動かここで解散か。ハタと思案。総勢12人の中にはそれなりの顔役もいる。間髪を要れず某集会所と交渉、一部屋借り入れを勝ち取る。
完全屋根つき畳の大広間。桜は窓ガラス越しの遠くに行ってしまったが、安心して嵐を避けながら改めて乾杯。美味しい缶ビールと、褒めたりけなしたりの笑い声とどまるところを知らず、にぎやかな楽しい花見を終えた。
順調な春の日差しを浴びるお花見は格別である。が、このように雨に濡れながら大移動して掴んだ幸せ。このメンバー、この会が続く限り、記憶に残る花見となった。
これほどまでに桜を愛し、桜と一緒に春の訪れを待ち望み開花を喜ぶ日本人。何かをきっかけに自分自身に気合を入れる大きな節目の役割を果たす桜ではある。
カープ、地元開幕戦巨人に3連勝!!花酔いに花を添えてくれた。