今朝、今田竜二が米男子ゴルフツアーで初優勝したというビッグニュースが飛び込んできた。日本人としては、青木功、丸山茂樹に次いで3人目、5年振りの快挙だという。今田選手のサインは持っていないが、丸山茂樹のサインを持っているので紹介しておこう。今回の今田の優勝が「5年振り」と報道されているので、丸山選手はもう4年間も優勝していないということになるが、それ以前はコンスタントに毎年必ず1勝する選手ということで、アメリカでも非常に高い評価を受けていたと記憶している。注目を集めていただけに、マナーの悪さかなにかを指摘されたりもしていた。1つ彼のことで忘れられないのが、何かのインタビューで、「タイガー・ウッズに後ろから近づいていって、膝カックンをしたら、驚いていた」と楽しそうに語っていた場面である。「天下のタイガーウッズに何という不届きなことを…」とあきれる半面、この図太さがアメリカ・ツアーで活躍をする秘訣なのかもなぁと妙に納得した記憶がある。サインの方は、文字通りミミズの這ったような、完全な手抜きのひどいものである。日本人としては、海外で活躍する以上、是非、ファン・サービスの観点から善処して欲しいと願う。
2007年度「このミス」第1位の本作品が早くも文庫化され、店頭に並んでいた。新人作家のデビュー作としては、異例の反響を呼んだ作品であることは、いろいろな書評で知っていた。本書を含めて気になる翻訳物のミステリーは何冊かあるのだが、ここ数年翻訳物を後回しにしがちだったので、これを機会にまた読んでいこうという思惑も働いて読んでみた。内容は、現場の警察官の苦悩が切々と語られた短編集で、抑制の効いた語り口が際立つ傑作だ。書評にもあるように「絶望と不安と虚無と諦念と祈りの混在」した警察官の苦悩が胸に迫ってくる。本書では5人の女性警察官が主人公になっており、全てが甲乙つけがたいが、特に「キャサリン」「モナ」「キャシー」の章が強く心に残った。翻訳本と疎遠になっている原因の1つが「翻訳本は読みにくい」ということなのだが、本書では読みにくいどころか、翻訳文そのものが大きな魅力になっているような感じがした。不振が続く翻訳本が再び活況を取り戻すきっかけにするためにも、本書を異例の早さで文庫化した出版社の英断に感謝したい。(「あなたに不利な証拠として」ローリー・リン・ドラモンド、ハヤカワ文庫)
NHLのゴールキーパー、パトリック・ラリームのサイン。彼も、デビューした時に大活躍をして、大いに騒がれたくちだ。確か、ピッツバーグ・ペンギンス(当時は史上最高のデュオ、ヤロミール・ヤーガとマリオ・ルミューの2人が健在だった)からデビューして、負けなしの連勝記録の新記録を作ったと記憶している。その後の彼は、かなり浮き沈みの激しい選手生活を送っている。まず、デビューの翌年には再び2軍落ち、その後、オタワ・セネターズに移籍し、そこそこの活躍を見せたが、セネターズが名ゴールキーパー、ドミニク・ハッシェクを獲得したのを機に、3度目の2軍行き。そして最近、今度は、シカゴブラックホークスのキーパーとして、そこそこの活躍をしている。このサインは、デビュー当時の最も輝いていた時代のものである。
先週、アニカ・ソレンスタムの引退というニュースがあったので、彼女のサインでまだ紹介していなかった1枚を紹介しておく。このサインは、彼女の最初のカードすなわちルーキーカード(RC)に直筆サインがなされたもので、画面右上の刻印をみると799枚存在することが判る。彼女のサインの特徴は、これだけの選手でありながら非常に丁寧に書かれているということと、そのために非常に形状が安定していること、の2点である。以前に紹介したサイン(彼女の女子世界最小スコア記録59にちなんで59枚だけ作られたサイン:2007年7月20日の書き込み)と比較してもらえば、形状がほとんど同じということが判るはずだ。この形状の安定性は、この2枚だけではなく、私の手元に以前あった全ての彼女のサイン(4枚)、あるいは他で見かけたサインにも共通して言えることである。
NHLのカロリ-ナ・ハリケーンズのゴールキーパー、カム・ワードのサインである。2005年以降、NHLでは若手の台頭が著しいが、彼もその期待の若手の1人と言ってよいだろう。年齢はまだ若干24歳である。彼の名が一躍世界に轟いたのは2005~06年のルーキー・イヤーにスタンレーカップを制覇したことによるが、これはNHL史上最多勝等数々の記録を持つパトリック・ロア以来の快挙だそうである。このサインは、彼がまだNHLに昇格する前の写真を使用したもので、実は、私も自分自身が彼のサインを持っていることを認識していなかった。彼の名前が急に有名になった後、何気なくコレクションをみていたら、今をときめく彼のサインだったのでびっくりした位である。若手のサインを集めているとと、時々そういうことがあるので楽しい。
「鴨川ホルモー」「鹿男あをによし」の続編、あるいは作者の新作が待ち遠しい読者に向けた1冊という位置づけだろう。私も、普段はエッセイなどあまり読まないが、待ち遠しさを紛らわせるためについ読んでしまった。さて本書だが、期待通り、こうしたエッセイ等でも随所に作者らしい感性とユーモアが感じられた。特に、作者が小説の題材を思いつくまでを吐露した「ホルモー誕生の秘密」と「モンゴルでのトナカイとの邂逅」の2編が面白い。ホルモーの由来が「灯台もと暗し」で締めくくられる話も良いし、トナカイに見守られながらのトイレの話も、本当に笑ってしまった。こうした感覚が好きだ。また、飼い猫との別れの話などもネコ派としては涙なしには読めない秀作であった。但し、本書を読んでいると、不満というわけではないが、小説家のエッセイは小説の代用品には成り得ないことを強く感じる。エッセイを書く時間があったら小説を書く時間にあてて欲しい、早く次の作品を読ませて欲しい、というのがわがままな読者の本音だ。(「ザ・万歩計」万城目学、産業編集センター)
ミルウォーキー・ブルワーズのベン・シーツ、ヒューストン・アストロズのロイ・オズワルイトの2投手のダブルサインである。両者の共通点は、2000年のシドニー・オリンピックでアメリカチームの一員として同国の金メダル獲得に貢献したこと、もう1つは、オリンピックの後の2001年に大リーグデビューし現在活躍している選手であるということ、の2点である。そういう意味では、アメリカではこのコレクティブル、2000年シドニーオリンピック関連のコレクティブルと認識されているのかもしれない。ベン・シーツの方は、これまでの大リーグの7年で70勝と活躍振りは今一つである。なお、広島・阪神でプレーしたシーツは、彼のいとこだそうである。一方のロイ・オズワルトは、今や大リーグを代表する投手に成長した感がある。これまでの7年間全て10勝以上をマーク、通算112勝をあげており、特に2004年、2005年には、ナックルボーラー・ニークロ以来球団史上2人目の2年連続20勝を達成している。ただ、2007年に限ってみれば、オズワルト14勝、シーツ12勝と大きな差はないようにも思われ、良きライバルといえるかもしれない。2001年のデビューと言えば、イチローとプーホールスがデビューした年なので、当然ながら両選手とも新人王にはなっていない。ただ、オズワルトは新人王の投票では、プーホールスに次ぐ2位の得票数だったようである。
1980年代にグレツキー、メシエを擁して黄金時代を築いたエドモントン・オイラーズの当時の正ゴールキーパー、グランド・フュアのサインである。私自身は、最盛期の彼のプレーを知らない。当時のゲームの様子は、いろいろな記録媒体を通じて見ているが、こうした記録はほぼ100%オイラーズの攻撃の場面であり、守りの場面は見ることができない。彼の晩年のプレーをみたことはあるが、それほどの選手とは思えなかった。但し、グレツキーは「彼こそ史上最高のゴールキーパー」と発言している。黄金時代のオイラーズは、当然オフェンスの力が際だっていたのだろうが、それでもキーパーが平凡ではあそこまで強くはなかったはず。もっと光があたっても良い選手の1人かもしれない。
NHLの往年のスター選手、デイブ・アンドレイチェックのサインである。生涯の通算得点は640でNHL史上11位に位置する選手である。アシスト数を含めたポイント数では1338で、NHL史上23位となる。1982年にNHLに昇格し2006年に引退するまで24年間という息の長い選手だった。デビューが82年ということなので、グレツキーやメシエとほとんど同年代ということになる。いくつものチームを渡り歩いており、最後はタンパベイ・ライトニングだった。彼がスタンレーカップ決勝に最初に出場したのは彼が40歳の時で、これはスタンレー杯デビューのNHL最高齢記録だそうである。
先日読んだ「SFはこれを読め」に触発され、その中でタイムマシンの項目で取り上げられていた本書を読んでみた。表紙に少女漫画のようなイラストが描かれていて、これはハードSFではありませんと自己主張していた。本書の感想は、「SFはこれを読め」で絶賛されていた表題作も大変良いが、その他の作品もそれに劣らず面白かったということだ。SFとかミステリーとかファンタジーとか純小説とかいったジャンル別けにはあまり意味が無いと感じさせる作品ばかりで、要するに、この小説がSFと言われるのは、ある状況を描きたいときに、その舞台装置として科学的な機械とか異星人を持ち出すかどうかだけなのだという感覚を持った。本書の場合は、それがたまたまタイムマシンとか、その他の時間に関する特別な設定であったということに過ぎないのだろう。本書の短編集としての真骨頂は、まさにそうした時間に関する特別な設定がこんなにたくさんのバラエティがあるということだと思う。(「美亜へ贈る真珠」梶尾真治、ハヤカワ文庫)
これは、1969年にニュ-ヨーク・メッツが「ミラクル・メッツ」と呼ばれる奇跡のワールド・シリーズを果たした翌年1970年に製造された、「ミラクル・メッツ」の記念カードである。上部の「World Champion」の文字がそれを表している。このカードもそうだが、それまで万年最下位だった弱小球団「メッツ」が突然勝ちだして地区優勝、リーグ優勝、そしてワールドシリーズ優勝したいわゆる「ミラクル・メッツ」にちなんだアイテムは、アメリカではいまだに人気が高い。1970年製造ということで、ヴィンテージ・カードと呼ぶにはやや新しいが、かなり解像度の低い写真が使われている点などは、趣きがあってむしろ良い気がする。カードの裏には、チーム内の個人成績なども記載されていて面白い1品である。
スウェーデンの女子プロゴルフ選手、ソフィー・グスタフソンのサイン。彼女は、米国と欧州の代表選手が対戦するソルハイム杯(ほぼ隔年開催)に、1998年以降6回連続して欧州代表として出場しており、まさに欧州を代表する女子ゴルファーである。ツアー優勝も欧州などでのツアーを入れると20を越え、PGAツアーだけでも4勝をあげている。メジャー大会では、2005年2006年と2年連続で2位に終わりビッグタイトルを逃している。
レンジャース優勝関連の3人目、チェコ出身のNHL選手、ピーター・ネドベド選手のサイン。94年にセントルイス・ブルースからNYレンジャースに助っ人として移籍し、その年(94ー95年)のNYレンジャース歓喜のスタンレーカップ優勝に貢献した選手である。その翌年には、ピッツバーグに移籍してしまっており、まさに1年だけの助っ人だったという印象がある。その後再びNYレンジャースに戻って5年間プレーしているのだが、2003年に再びレンジャースを離れ、その後はほぼ毎年のように所属チームが替わっている。こうした変遷のなかで、NYレンジャース・ファンには、彼に対してやや複雑な感情があるのも確かだ。95年の優勝の時は大変頼りがいがある助っ人だったのだが、再び戻ってきてからの彼はそこそこ活躍したものの、チームが全くの不振な状態に陥ってしまっていたため、その不満が彼に向かってしまったような感じだった。全くプレーオフに出場できなくなったどん底の時のNYレンジャーの時期と彼が戻ってきた時期が重なったため、私などは「彼が戻ってきてからNYレンジャースはダメになってしまった」というイメージを持ってしまっている。今シーズンは、NHLを離れ、母国チェコでプレーしていると聞く。
尊大だが真正直な若者、自分にもこうした時代があったことがとにかく懐かしく思い出されるという点は、前作の「太陽の塔」と変わらない。また、主人公にまとわりつく変な人々の魅力は、しっかり最近作の「夜は短し歩けよ乙女」に受け継がれている。3作とも飛び切り面白いが、3作の中では本書が最も凝った作りになっている。読者としては、太陽の塔・本書・夜は短しの3作がしっかり1本の糸でつながったように感じられる。そして、本書を読んで、作者の次の展開が本当に楽しみになった。
なお、読もう読もうと思っていた本書が、いつの間にか文庫化されていた。もう少し頻繁に文庫本のコーナーにも足を向けなければいけないと反省。これであと「きつねのはなし」を読んでしまうと後は作者の執筆ペースに合わせて読んでいくことになる。こうなると作者には質を維持したままで執筆スピードのスピードアップを図って欲しいという大変身勝手なお願いをしたくなってしまう。(「四畳半神話体系」森見登美彦、角川文庫)
なお、読もう読もうと思っていた本書が、いつの間にか文庫化されていた。もう少し頻繁に文庫本のコーナーにも足を向けなければいけないと反省。これであと「きつねのはなし」を読んでしまうと後は作者の執筆ペースに合わせて読んでいくことになる。こうなると作者には質を維持したままで執筆スピードのスピードアップを図って欲しいという大変身勝手なお願いをしたくなってしまう。(「四畳半神話体系」森見登美彦、角川文庫)
1994年のNYレンジャース、スタンレーカップ制覇にちなんだ選手の2人目、ロシア出身のNHLプレーヤー、アレクセイ・コバレフのサインである。1991年のエントリー・ドラフトで、NYレンジャースの第1巡指名でNHL入りしたが、彼も、1994年のNY悲願のスタンレーカップ優勝の立役者の1人といっても良いだろう。ロシア人らしい華麗なプレースタイルは、メシエやグレイブスとはまた違った攻撃のバリエーションを形成し、優勝に貢献したと思う。今は、モントリオール・カナディアンで活躍中とのことで、時間の流れを感じさせる、彼のレンジャース・ユニフォーム姿である。