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ソフィア・ローレン サイン

 1960年代から70年代にかけて世界的な人気を博した映画女優、ソフィア・ローレンのサインである。1951年に名画「クオ・ヴァディス」の端役として映画デビューし、イタリアとハリウッドの両方で活躍、1960年には「ふたりの女」でアカデミー賞主演女優賞を受賞している。
 製作会社によれば、このサインは、世界で5枚の限定製作とのことだ。コレクティブルのプライスリストやグレーディング業務(コレクティブルの格付け)を行っているベケット社の封印されたケースに収められ、偽造ができないようになっている。また、物故者の場合と同様、他のものにしたサインを切り取ってコレクティブルにする「カット・シグナチュア」の手法によるものである。このシリーズは、サインをした人の写真がないため、一見すると誰のサインか判らないのが難点で、コレクターとしては、サインが珍しければ珍しいほど見たことのないサインになるので、ベケット社のケースに記載された表示だけが頼りとなる。
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私の嫌いな10人の人びと 中島義道

 大好きなノンフィクション作家・高野秀行が「エンタメノンフの理事長(横綱よりも上)」と言い切る著者の本を初めて読んだ。高野氏が薦めるどころか大絶賛する著者の本とはどんな本なのか、期待度十分で読んだが、全く「最強」という名にふさわしい内容だった。この著者を薦めてくれたことで、私の高野氏に対する読書指南としての信頼感はますます強くなった。
 さて、自分と周囲のいざこざまで全部さらけ出しながら、自分の頭で考えない人々を徹底的にこき下ろす本書を読んでいると、著者の講演を聴いた学生3人が精神に変調をきたしたという著者自身が語るエピソードが判るような気がする。何の思考もなくマジョリティーになることを選択してそれに安住している人びと、さらにはマジョリティーになることよりも「マジョリティーと見られること」に汲々としている人びととの戦いの記録のようなものだが、文章を書く際に重視したい「覚悟」という点では、まさに著者こそ「理事長」にふさわしいと思えてくる。著者が本書で指摘しているような人々は、著者の懸命な抵抗にも関わらず急速に増えているのではないか。私自身はどうかというと、10のうち2つ当てはまるような気がして、何だかもっと生き方を変えたいなぁと思ってしまった。また、巻末の解説をアナウンサー「麻木久仁子」さんが書いているがこれがスゴイ。これまで何百と読んできた文庫の巻末の中でも、1,2を争う名文だと感じた。下手なことを書くと「嫌いな人」に分類されてしまうだろうと思うと解説を書くのも大変だったろうと思うが、麻木さんの解説は、著者が読者に期待したことに100%応えているように思われた。(「私の嫌いな10人の人びと」中島義道、新潮文庫)
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ボトルネック 米澤穂信

著者の本は5冊目だが、本書を含めていずれも主人公が中高生。青春ミステリーの第一人者のようだ。本書は、SF仕立てで、自分が生まれてこなかったパラレルワールドに飛び込んだ主人公が、その世界と自分のいた元々の世界を対比しながら、自分とは何かを見つめるという話だ。あとがきによると、作者が本書のアイデアを思いついたのは学生の時で、それを何年も温めていて、流行作家になってから本にしたという。若者らしいアイデアとキャリアで培った文章力が融合しているのが最大の魅力だと感じた。(「ボトルネック」米澤穂信、新潮文庫)
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ダイアナ妃

先日、野球カードの中からでてきた「タイガーウッズ」のカードを紹介した際、コレクティブル市場において、単独のスポーツでは十分な需要が見込めず、他のスポーツやスポーツと全く関係ないジャンルのものを組み合わせることで、売り上げの増加と購買層の拡大を狙った動きがあることを書いた。このカードも、野球カードの中からでてきた「ダイアナ妃」のカードである。どの程度希少価値があるものか、「肖像権」の問題をどうやってクリアしたのかなど詳しいことは判らないが、こうしたものを作ろうとする製造会社の努力と意欲は高く評価して良いと思う。こうした現象が長く続くようであれば、本末がひっくり返り、こうしたカードが欲しくて野球カードを入手しようとする人も増えるのではないかとも思われる。
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フィル・ミケルソン ウエア GOLF

今年のマスターズの覇者、フィル・ミケルソンのウェア。マスターズ3度目の優勝でメジャー通算4勝となり、史上最高の「レフティ」という称号を不動のものにした感がある。今回のマスターズでは闘病生活を送る夫人とのエピソードがクローズアップされ話題になった。今年は、先日紹介したオチョアの引退と宮里との友情物語、石川遼選手のギネス認定と、ゴルフ界はいろいろ話題があって面白い。何回も書いたが、ここ数年ゴルフ関係のサインカードやコレクティブルが全く製造されていない状況が続いている。アメリカで製造できなければ、日本限定販売でも良いと思う。今作れば、石川遼選手、宮里藍選手などのアイテムはすごい人気がでると思うのだが…。
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街場のアメリカ論 内田樹 

新書「日本辺境論」を読んだ人が、本屋でこの本を見つけたら買わずにはいられない。「日本辺境論」で体験した微妙なニュアンスを的確に伝えてくれる文章、着眼点の面白さをもっと味わいたいと思っているところへ、その著者が今度は「アメリカ」を論じてくれており、しかも目次には面白そうなテーマが並んでいるからだ。本書は「日本辺境論」で注目された著者の少し前の単行本を文庫化したということのようで、出版社も上記のような読者を想定してのことだと思われる。内容は、アメリカンコミックのステレオタイプのストーリーに隠されたアメリカ人の心象風景、ジャンクフードと肥満の関係の意外な側面、理想国家建設から始まったアメリカという国家の特殊性、シリアルキラーがアメリカに多い(世界の80%)理由、アメリカ映画に見られる「子供嫌い」の系譜、宗教国家アメリカにおける政教分離の本質、アメリカの戦争犠牲に対する過剰な報復の背景などなど、言われてみればなるほどという話が満載でとにかく面白い。(「街場のアメリカ論」内田樹、文春文庫)
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バレリ・ゼレプキン サイン NHL

元NHLプレーヤー、バレリ・ゼレプキンのサイン。ロシア出身の選手でNHLでのプレーは10年足らずだが、強い印象を残した選手だ。それは、NHLのキャリアの大半が全盛期のニュージャージー・デビルスに所属しており、ほとんど必ずプレーオフに出場していたということもあるだろうが、大変バランスの取れたすぐれた選手だったこともその理由として大きい気がする。
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ジョージ・ララク サイン NHL 

現役NHLプレーヤー、ジョージ・ララクのサイン。エドモントン、フェニックス、ピッツバーグ、モントリオールと渡り歩いて現在33歳。年齢的にはもうそろそろ衰えがでてくる頃で、ここ数年はフル出場もめっきりなくなってしまっているのが寂しい。彼の場合、出身地がモントリオールなので、アメリカのスポーツ選手が引退間近によく見られる、出身地のチームに移籍したり、プロとして最初にプレーしたチームに戻るパターンのようにも思われる。そうだとするともう引退を意識しているということだろうか。アメリカのファンは、キャリアの終盤に出身地や昔のチームに移籍してきた選手に対して「おかえりなさい」と言って、概して温かい応援をする。先日、NYを離れた松井選手がNYでの試合で温かく迎えられたというニュースをやっていた。応援がシビアなことで有名なNYのファンも例外ではないようだ。選手としては、最後を温かい声援のなかで迎えたいという心境になるのだろうか。もう1つ考えられるのは、家族の生活の場を出身地や若い頃プレーしていたところに置いているケース。スポーツの種類によっても異なるが、現役引退の時期を30歳代とすると、ちょうど子供が大きくなってきた頃がその時期にあたる。古巣に戻る選手のなかには、「子供や家族との時間を増やしたい」というアメリカらしい理由もあるのではないかと思う。彼の場合がどちらかはよく判らない。
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アダム・オーツ サイン NHL

カナダ出身の元NHLプレーヤー、アダム・オーツのサイン。1985年から2003年までNHLでプレーしており、実際に何度か試合をみたことはあるのだが、あまり活躍していたという記憶がない。出身のオンタリオ州出身では絶大な人気を誇る選手だったようだが、比較的地味な選手ということが言えるだろう。通算記録を見ると、1000アシスト(史上8人目)、オールスター5回出場など、輝かしい数字が並ぶ。アシスト数の多さは、ブレッド・ハルやカム・ニーリーなどチームメートに恵まれたという面はあるものの、数字的にはかのミスター・ホッケー、ゴーディ・ハウのアシスト数を上回っているというすごい選手なのだ。このサインは、引退後に書かれた最近のものである。
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マドンナ・ヴェルデ 海堂尊

「日本の産科の現状」「代理母」の問題を取り上げた医学小説。いつものように読みやすく現代の医学に関する深刻な問題提起を含む内容になっている。但し、「代理母」の問題については、非常に難しい問題だからだと思うが、本当の母親を「生みの親」とすべきなのか「生物学上の親」とすべきなのかについて、著者の意見がはっきり提示されている訳ではない。この問題は、ちょうど今、NHK教育TVの「ハーバード白熱教室」という番組をやっていて、そこで取り上げていたのを見たばかりだったので、特に興味深かった。アメリカでは、代理母の契約を取り交わした代理母が生まれてきた子どもの親権を主張して勝訴(代理母契約を無効と)するというケースがあったそうだ。契約社会と言われるアメリカにおいても、代理母が抱く「親心」は契約よりも重たいという判決だ。
 それから、本書を読んでいて、本書で生まれた子どもが、作者の既刊の小説「医学のたまご」に出てくる子どものことだと気がついた。「医学のたまご」を読んだ時、複雑な家庭が背景にあること、そのことについていずれ別の本が出るだろうと思ったことを思い出した。そう考えると、この本は、かなり前から作者の構想にあった本ということになるのだろう。(「マドンナ・ヴェルデ」海堂尊、新潮社)
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ロレーナ・オチョア ウェア GOLF

先日引退した女子ゴルフの女王ロレーナ・オチョアのウェアをあしらったコレクティブル。すでにサインは2007年8月6日に紹介済みだ。最終戦での宮里藍との友情あふれるやり取り、宮里の優勝スピーチは感動的だった。オチョアの前の女王、アニカ・ソレンスタムもそうだったが、女子ゴルフ選手の引退は早すぎるという気がする。女子の場合、選手としての活動と私生活の両立が男子に比べて難しいことが早期引退の原因だとすると、何か改善の手立てを早急にとる必要があるのではないかと思う。
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お坊さんが隠す仏教の話 村井幸三

前に読んだ「葬式は、要らない」という本が、現在の仏教界をかなり厳しく糾弾していたので、そのバランスを取るために、中立的な本を読もうと思って本書を選んだ。非常に中立的で判りやすい内容なので、その目的は十分に達成できたように思う。本書では、「葬式仏教」というお寺のあり方にはその歴史的な経緯を踏まえた上で理解を示しつつも、法外で根拠のない戒名料に全てを依存する現在の仏教界には非常に辛辣だ。本書を読んでいると、例えば、お寺の数がコンビニの店舗数よりも倍近く多いとか、2万弱のお寺に住職がいないとか、お坊さんの半数近くが女性であるとか、いろいろ面白い話が載っていて興味が尽きない。また、団塊世代の住職への登用、女性僧侶の活用、檀家制度の会員制への移行など、斬新で面白い提言も満載で、85歳という著者の思考の柔軟さには驚かされる。(「お坊さんが困る仏教の話」村井幸三、新潮社)
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珍妃の井戸 浅田次郎

かの「蒼穹の昴」の続編と位置づけられている本書。かなり昔に読もうと思って手許に置いていたものの、なかなか読む機会がなかったが、ようやく読むことができた。「蒼穹…」がすごく面白かっただけに、期待も大きかったが、本書も期待に違わぬ面白さだった。ただ、「蒼穹…」を読んでからかなり時間がたってしまったので、前作の細かいところを覚えておらず、何人かの名前が重なるだけで、続編という感じもしなかった。これがマイナスなのかそうでもないのかも良く判らないが、少なくとも単独の作品としても非常に室の高い面白い小説であることは間違いない。こういう作品を読むと、本当に小説家というのはすごいものだと思う。(「珍妃の井戸」浅田次郎、講談社文庫)
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タイガー・ウッズ カード GOLF

スキャンダルでプレーを自粛していたタイガー・ウッズが試合復帰を果たした。そんなタイミングでちょうどこのカードを入手した。一見すると何の変哲もないカードだが、少しだけ特殊なカードだ。実はこのカードは、最近購入したUPPER DECK社製造の「野球カード」のパックから出てきたものだ。おそらくUD社がスポーツのジャンルを超えて、今年の製品に特別に封入したシリーズの1枚だと思われる。こうしたスポーツ種別のクロスオーバーは、あるスポーツのカードのコレクターに別のスポーツのカードを集めるように促すという意図で作られたものだと思うが、ここ数年ゴルフのカードが全く製造されていないことを考えると、ゴルフ関連のコレクターには少し嬉しい試みと言えるだろう。
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グレツキー ヘリテージ・カード NHL

これもグレツキーのコレクティブルの1つ。一般的にはヘリテージカードと呼ばれているシリーズの1枚だ。製造枚数はちょうど100枚。以前にも書いたことがあるが、グレツキーのものなら何でも欲しい、何が何でも集めたいというディープなコレクターが世界に100名程度いると言われていた。したがって、製造枚数が100枚以下になると、途端に入手が難しくなる。しかし2000年くらいからだと思うが、コレクティブル市場は、世界25枚限定…10枚限定…5枚限定とレアものの製造がエスカレートしてしまい、「全て集める」ということが100%不可能になってしまった。そのため、多くのコレクターが目標を失い、そのうちの何人かは収集そのものを止めてしまうという事態に陥ったと言われている。そんなことがあって、こうした100枚前後の製造枚数のものが数多く市場に出回るようになり、値崩れを起こすということになった。私がこれを入手したのは値崩れする随分前だったので、入手のためにそれなりに苦労したのを覚えている。こうした値崩れは、一方では入手しやすくなるという面で良いことではあるのだが、今までの苦労は何だったのかと思うとやや寂しい想いがするのも確かだ。
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