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オンライン落語 三遊亭白鳥

落語評論家広瀬和生氏プロデュースの三遊亭白鳥独演会。氏が2007年頃に聴いたという白鳥師匠の新作落語「サーカス子象」を氏がリクエストし、それを師匠が今風にアレンジして聴かせてくれるという内容。約1時間の人情噺だが、時間を忘れて聞き入ってしまった。最後の中村仲蔵というオチもドンピシャリで面白かったし、また後半のトークも白鳥師匠自身の経験を交えた2000年代前半のSWA結成以降の落語界の動きや関東と関西の違いのお話の面白さ、それを上手に引き出す広瀬氏の手腕を堪能した。
①新作落語 サーカス子象
②広瀬氏白鳥師匠 対談
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オンライン講義 宇宙論23

今回のテーマは「宇宙の晴れ上がり」。宇宙が電子がランダムに飛び交う高温高密度の状態から陽子が電子を捉えて水素原子が誕生する時期に移行し、自由電子に邪魔されていた光が直進できるようになった時を「宇宙の晴れ上がり」と呼ぶことはすでに以前の講義で学習済み。今回はそのメカニズムを分かりやすく復習できたし、宇宙論の本を読むと必ず掲載されている「宇宙マイクロ波背景放射」の全球図の正しい見方などもきちんと理解できた気がする。次回はビックバン、宇宙の晴れ上がりに続く宇宙史のビックイベント「ダークマターハローと大規模構造」についてとのこと。
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オンライン講義 天文学19

今回のテーマは「暦と天体の見え方」ということで、①日本の暦の歴史 ②二十四節気(立春,春分,立夏など)、雑節(節分,土用など)、六曜、十干十二支など暦に関連した用語 ③日周運動、年周視差、天球、黄道など天体の見え方に由来する用語などの説明を聞いた。今回も何となく知っていることの復習という感じだったが、頭の整理ができて楽しかった。3月から毎週視聴した本講義も今回が最終回。次週はこれまでの総まとめで。その後新しいシリーズがスタートするとのこと。どんなテーマなのかまだわからないが楽しみだ。
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ビジネス戦略から読む美術史 西岡文彦

オランダは宗教改革の中心地であったと同時にレンブラント、フェルメールなど美術史に残る巨匠を輩出した国でもある。この2つをどう関連づけて考えるか。本書では「美術もビジネスである」という視点で様々な美術史のシーンを見直すことによって見えてくるものを教えてくれる。「美術もビジネス」と言い切ることは一見無粋だし、強い言葉で言えば芸術への冒涜のようにも思えるが、本書はちゃんと美術への敬意も払いつつ考察を進めているのが印象的だった。(「ビジネス戦略から読む美術史」 西岡文彦、新潮新書)
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月刊ワンコイデ12

東京オリンピック開会式と同日同時刻(7月23日午後8時)の月刊ワンコイデを視聴。内容は本人が五輪開会式のテレビ中継を見ながら副音声風にコメントしていくというもの。オリンピック開幕直前に相次いだ関係者の辞任、辞退、解任を「ずっこけ3人組(JJK)」と命名したり、3時間後に判明する聖火の最終ランナーを予想したりで笑えた。最終ランナーについては、アトランタ五輪のモハメドアリに因んでアントニオ猪木はどうか、日本が誇るキャラクターのピカチュウとドラえもんだとトーチが持てないので難しい、一番の理想は大谷翔平、意外なところで大相撲の力士などなど。
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オンライン講義 宇宙論22

今回のテーマは「バリオン音響振動」。この講義を聴き始めるまで全く聞いたことのなかったワードだが、講義を聞いてどういうものか何となく分かったような気がした。バリオン音響振動(BAO:Baryon Acoustic Oscillation)とは、宇宙の晴れ上がり前、即ち宇宙に水素原子などができる前(宇宙が高温のプラズマ宇宙だった頃)に、重力不安定性によって密度の濃いところが潰れたり広がったりしたその振動が音波として宇宙全体に響き渡っていたその残響。晴れ上がりによって一瞬で消えたのでその最後の響きが今でも聞ける。これまで講義で聞いてきたCMBも実は、温度ゆらぎ=密度ゆらぎ=音波もようのBAOを観測しているとのこと。1990年代にはCOBEによってCMBゆらぎの主成分がBAOであることが確認され、2003年にはWMADによってくっきり見られるようになった。宇宙の初期ゆらぎのパターンが刻まれたBAOを観測することによって当時の宇宙の大きさが確定されるなど、BAOによる宇宙論の進歩は計り知れないほど大きいらしい。今回の講義では、BAOというものの不思議さもさることながら、初期宇宙についてここまで分かっているのかということ、それによってビッグバンとかインフレーションという理論が補強されていることに驚きを感じた。次回は「宇宙の晴れ上がりのメカニズム」ということで今回の内容をさらに掘り下げるとのこと。
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オンライン落語 三遊亭好青年独演会

スウェーデン出身の落語家の独演会で今回が2回目の視聴。日本語とスウェーデン語の両方で同じ小話をしたりでとても大変そうだが、熱心さが伝わる落語を今回も堪能した。前回の独演会が古典落語のみだったので「次回は是非新作落語を」とチャットでお願いしたのだが、今回は本人による新作落語がプログラムに組み込まれていて、新作落語ファンとしてはとても嬉しかった。いくつか新作ネタを持っているとのこと、是非これからも独自の新作を色々な場所で披露して欲しいし、できれば自分の地元の横浜にぎわい座のげシャーレあたりでやっていただけると有り難い。
(演目)
①小話2つ(日本語&スウェーデン語)
②新作落語(日本語)
③古典落語(スウェーデン語)
仲入り
④古典落語:猿後家(日本語)
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他者の靴を履く ブレイディみかこ

「エンパシー」という言葉を手がかりにして、社会のあり方、教育のあり方を考察する一冊。エンパシーとシンパシーの違い(能力と感情)、エンパシーの4類型(コグニティブ、エモーショナル、ソマティック、コンパッショネイト)、エンパシーとアナーキズムの親和性などを緻密な考察によって浮かび上がらせていく。それぞれの言葉のニュアンスの違いを頭の中で整理をしながら読み進めていくのは結構しんどかったが、アフターコロナのあり方としてのアナーキックエンパシーの世界、エンパシーという能力を正しく習得し正しく利用するための教育のあり方について、深く考えさせられる一冊だった。(「他者の靴を履く」 ブレイディみかこ、文藝春秋社)
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オンライン講義 天文学18

今回のテーマは「時間と時刻」。内容は、「時刻」と「時間」の違い、「1秒」の定義、「暦」の歴史などで、こうしたことを詳しく聞いたことがなかったので、色々為になることが多かった。「時刻」は天体の観測によって決められたもの、一方の「時間」は物理的に決められたものなので、両者の整合性を保つためにはどうしても調整が必要になる。天文観測を基本とする「暦」にはそれを調整する工夫が組み込まれているが、紀元前45年に制定されたユリウス暦は1年に0.0078日太陽年の誤差が生じるため、約1600年後の1582年にはその誤差が12日になってしまったという。1582年に現在使われているグレゴリオ暦(誤差0.0003日)が制定された際はその誤差をリセットするため10月4日の次を10月15日にしたそうだ。この講義、次回が最終回、テーマは「暦」の話の続きから。
(日、月、年)
T=(西暦年–1900)/100
1日=86400秒+0.00198T+0.00164T*T
1日=29.530589日+0.19+10(-6乗)T
1年=365.24219878日+0.0000614T
(グレゴリオ暦)
西暦年:4で割れる→閏年、100で割れる→平年、400で割れる→閏年
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見えない宇宙の正体 鈴木洋一郎

今宇宙論でホットな研究対象になっている「暗黒物質」について書かれた啓蒙書。最先端の研究対象なのでそれを理解するにはこれまでの宇宙論研究の流れや全体像を頭に入れておく必要があるということになり、本書でもかなりの部分がその謎に至るまでの経緯として述べられている。そのためか話の範囲が広くて読んでいてもなかなか頭に入っていかない感じに悩まされた。暗黒物質については、その存在を仮定するに至った銀河の回転問題、宇宙マイクロ波背景放射技術の進展との関係、いくつかの候補や仮説など、これまでオンライン講義で聞いた内容の確認ができたし、特に現時点での有力候補の話では講義では聞けなかった詳細を知ることができた。オンライン講義と啓蒙書の2本立てで知識を少しずつ確実なものにしていくという感じがつかめてきたように思った。(「見えない宇宙の正体」 鈴木洋一郎、ブルーバックス)
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私の美しい庭 凪良ゆう

著者の本は3冊目だが、本書も前の2作同様、マイノリティの部分を持ちながらも時代の閉塞感に抗う人たちの話だ。マイノリティの部分は誰にでもあると思うが、周りの気遣いや自分自身が感じてしまう引け目がかえって自分を追い詰めてしまう。本書の登場人物は皆、世間的には辛い思いをしながらも色々な出会いや経験を通じて、自分を追い詰めたりする一歩手前で立ち止まって自分を肯定していけるようになっていく。これまでの作品のなかでは一番軽やかで明るい内容だった気がする。(「私の美しい庭」凪良ゆう、ポプラ社)
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風よ僕らの前髪を 弥生小夜子

ある殺人事件の捜査を依頼された主人公が、その謎を追う中で次々と明らかになる二人の少年の周りで起きていた数々の死亡事件。それらの事件のつながりと隠された背景がストーリーの中心だが、最後に明らかにされる真相は読んでいてやりきれないほど凄惨な2人の少年の境遇だ。途中で明らかになる大まかな謎はそれほど意外ではないが、最後に残された事件のタイミングに隠された謎とその真相が読者の心を打つ。(「風よ僕らの前髪を」 弥生小夜子、東京創元社)
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オンライン講義 宇宙論21

テーマは前回に引き続き「暗黒物質」。前回は、暗黒物質の「電磁波と相互作用しない原子からできていない物質」という定義を学んだが、今回は、宇宙の大規模構造が暗黒物質の存在、およびその運動エネルギーがかなり小さい(冷たい)という特徴によって成り立っているというお話。宇宙の大規模構造とは、①フィラメント(線)②ウォール(面)③ボイド(泡)からなる3〜30億光年規模の宇宙最大の構造物。宇宙の平均密度の1.6倍の密度になると天体ができるが、暗黒物質の重力によって密度の濃いところの密度がさらにが増幅されると今のような天体が出来上がる。宇宙の構造を作るのは重力があれば何の物質でも良いが、暗黒物質の方が普通の物質よりも多いので、結果的に暗黒物質が大規模構造を作っているという言い方になる。また、宇宙に銀河ができるためには3億年程度の時間が必要だが、運動エネルギーが大きすぎると短期間で蒸発してしまうが、銀河を取り巻くダークマターハローの運動エネルギーが適度に弱い(冷たい)ため、天体ができたり消えたりする時間があるのだという。暗黒物質という名前から分かっていないことが多い未知のものというイメージが先行しがちだが、実は電磁波との相互作用がないのから見えないだけでそれ以外の特徴などはもうかなりのことが分かっているということらしい。次回は「バリオン音響振動」について。
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水よ踊れ 岩井圭也

書評誌で絶賛されていた一冊。中国への回帰直前から現在までの香港を舞台に、ある少女の死の謎を追う日本人青年を描いたミステリー風味のある一冊。登場人物は、中国から日本に帰化した主人公始め、香港の変貌を見届けようとするイギリス人、ボートピープルとして不法滞在するベトナム人、建築を学ぶマレーシア人、中国の一国二制度の施策を警戒する香港人など多彩だが、それぞれが水のように形を自在に変えながらも自分の信念を何らかの形で守ろうと頑張って生きていく様を描いている。少女の死に隠された真相は衝撃的だが、それ以上に全ての話がそこに収斂していく展開はスリリングそのもの。登場人物の造形も実に見事で年間ベスト級の作品と謳う書評誌の評価通りだと感じた。著者の前作もその書評誌の推す年間ベスト10だったというが完全に見逃していた。その作品も是非読んでみたい。(「水よ踊れ」 岩井圭也、新潮社)
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オンライン講義 天文学17

3月から毎週月曜日の夜に視聴してきたこの講義だが、今回を含めてあと3回で終了とのこと。今回のテーマは「地球温暖化」。地球には「炭素循環」というものがあり、地表の温度が何かの要因によって上がると岩石の風化や降雨の進展→二酸化炭素消費量の低下→地表温度低下、逆に地表の温度が低下すると風化や降雨が減少→二酸化炭素増加→地表温度上昇、という流れで地表温度を安定化させるループがあるとのこと。一方、地球に降り注ぐ太陽放射と地表からの熱放射によれば地表の温度は255°kで均衡するはずだが実際の地表温度は288°kになっておりその差が「温室効果」。但し、温室効果に関しては、一旦温度が上昇すると①氷融解→反射減少→温度上昇→さらに氷融解 ②大気内の水蒸気量増加→温室効果増加→温度上昇→さらに水蒸気増加などの正のフィードバックがある。本来温室効果は地表温度を今の状況で安定させる効果があるが、何らかの外的要因や人間の自然破壊によって一定方向にずれるとそれが増幅されるものらしい。地球温暖化の話を聞いていて、かなり前に、地球温暖化に対する警鐘派の学者が組織的にデータを捏造する事件があったのを思い出して、それについて質問してみたが、事件の存在すら忘れられてしまっている感じだった。当時はものすごく騒がれたので変だなぁと思ったが、捏造があったがそれを修正しても温暖化は事実ということで落ち着いたのだろうか。次回テーマは「時間と時刻」。
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