映画雑感(2016年1月~8月)11
【ダニエル・クレイグのジェームス・ボンド全作品】
① 007カジノ・ロワイヤル 面白さ☆☆☆
2006年制作
一口コメント モンテネグロのカジノでポーカーゲーム。イギリス政府の資金で賭け事が存分にできる所が魅力。裏切ったので別れざるを得ないのだが、ボンドの命を救って死んでゆく恋人ヴエスパー。これで裏切りも帳消しになり、思い出は美しく残る。万々歳。
② 007慰めの報酬 面白さ☆☆☆
2008年制作
一口コメント 前作「カジノ・ロワイアル」の続編。舞台はボリ
ビア。恋人ヴェスパーの背後の組織を探る。
③ 007スカイフォール 面白さ☆☆☆☆
2012年制作
一口コメント イギリス情報部MI6の命令で任務遂行中に銃撃を受
けたボンドは、イギリスにもどらず、酒と薬物に身を
持ち崩していたが、再度任務に復帰することになる。
しかし往年のボンドの能力にははるかに及ばない。
それでボンドを助けるためのチームが組織される。
ボンドはチームの力で戦うことになる。SOSを出す
とすぐにヘリコプター部隊が助けに来る。老いたボ
ンドでもハイテク機器で危機を乗り越える。あまり
の変わりようだが、老いたと言ってもボンドの真価
が発揮される。舞台はマカオ、上海。
④ スペクター 面白さ☆☆☆
2016年制作
一口コメント 長年の敵「スペクター」の正体が明らかになる。ボ
ンドとの子供時代までさかのぼる因縁。嫉妬と愛
憎。MI6の情報部員に対してではなく、個人的な
怨恨に物語が移っている。ボンドも平和な家庭生
活をおくる予感のする終わり方で、平凡な男にな
るようだ。
【アメリカ映画】
⑤ 白鯨との闘い In the heart of the sea 面白さ☆☆☆☆
2015年制作 監督 ロン・ハワード
配役 クリス・ヘムズワース、ベンジャミン・ウォーカー
原作 「復讐する海 捕鯨船エセックス号の悲劇」
著者 ナサニエル・フィルブリック
一口コメント 有名なメルヴィルの小説「白鯨」の基になったと言われる実話のノンフィクション。そのノンフィクションを映画化したもの。捕鯨業の名門家出身の若い未経験の船長と、裸一貫から一等航海士になったベテランの男との葛藤を軸に白鯨との遭遇、難破。そしてわずかな船乗りだけが帰還するという悲劇の物語。悲劇の果てにプライドを守ることの愚かさを悟って、一等航海士を認めその助言通りに包み隠さず事故の一切を審問会で語る船長。人知を超えるものに出会って小細工の虚しさも自覚したわけだ。自然は人をまともにする力があるのだろう。
⑥ 最高の人生のつくり方 面白さ☆☆☆
2014年制作 監督 ロブ・ライナー
配役 マイケル・ダグラス、ダイアン・キートン
一口コメント それぞれ配偶者を亡くした男女の熟年の恋。頭は
いいが冷たい男をマイケル・ダグラスが、優しいお
ばあさんをダイアン・キートンが演じている。もう
そんな年齢になっているのだ!
⑦ 世界で一番パパが好き 面白さ☆☆☆☆
2004年制作 監督 ケヴィン・スミス
配役 ベン・アフレック
一口コメント 生まれたばかりの娘を育てるために、ニューヨークから故郷のニュージャージー州に戻って、実家で暮らすシングルパパ。娘も小学生になったのでもう一度ニューヨークに行って一花咲かせたいと思っている。
日本でミュージカルというと鑑賞するものだが、この映画の中では小学生の学芸会で演じて歌うものになっている。家族単位で好きなミュージカルの一場面を演じるというのが楽しい。