【宙乗り稽古】
『南光』
このお芝居の目玉のひとつが
直美ちゃんと猿弥さんの宙乗りです。
市川猿之助さん直々に手ほどきを受けたという直美ちゃん、
今回が二回目の宙乗りです。
上げる人が大変やで~(宙乗りの稽古風景)
<特殊効果・宙乗り担当:田中義彦氏談話>
「もう、あの感じで、最初は怖い怖いって言ってたけど、
まあ足上がった瞬間に、もうバッチリになっちゃうんですよ。」
『南光』
日付が変わるまで稽古は続けられました。
初日まで残された時間はだんだんと少なくなって来ました。
(翌朝?直美さんとまいちゃんとざこばさんが
楽屋口前の道路を歩いている映像)
『南光』
まいちゃんが気になって
お父さんのざこばさん来ましたよ~。
<ざこば>「え~一人で歩いてんのん?」
<直美>「当たり前やん」
<ざこば>「なんか周りをお付とかSPとか」
<直美>「SPって・・・SPゴールデンカレーじゃないから」
<ざこば>「なんで、誰も襲わへんのかいな」
(ざこばさんをぶつ直美さん・・・)
<直美>「お疲れちゃーん」
(反対方向から来る猿弥さんに向かって)
<猿弥>「サンサカシンソンソーン(←?)
どうもおはようございます。素敵なお嬢様で(ざこばさんに)」
<まい>「ギャハハハハ」(4人で楽屋入り)
【10月31日通稽古】
『南光』
ここからスタッフのインタビューを交えて、
通し稽古の様子を見てもらいましょう。
<振付:前田清実>
「ご覧になったお客様が帰りに♪狸御殿と口ずさんで
楽しんで帰って頂ければ、と思っております」
<照明:塚本悟>
「あの~ミュージカル的要素も入ってるし、
そいでこう照明で色々変化をつけて、
え~やらなきゃいけなことも沢山あったものですから」
<振付:藤間左近>
「え~洋舞はみなさん歌舞伎のメンバーは初挑戦ですので、
もう~大変なことにはなっているんですけど」
<装置:金井祐一郎>
「全部絵で表現しているんですけど、でまあ人間世界と狸の世界を上手く、
こうお客さんが違いが分かるように」
『南光』
この男もまたまたやって来ましたで。
(タージンさんの映像)
通し稽古は順調に進んでゆきます。
<衣装:桜井久美>
「狸のマークはマフラーにもついているんですよ。分かってくださったら」
『南光』
さあ、いよいよ明日は初日です。
<舞台監督:助川順子>
「今はとてもおだやかです。ああ、開くな~と思ったので。
あとは皆さんにお任せして、あと問題がないように
フォローアップできればいいなと思っているだけです。」
<作・演出:斎藤雅文>
「早くお客さんに見て欲しいですよ。
そうしないとやっぱり結局いくら稽古場で考えて
もしょうがないものが必ずありますから、
もう、後は神様、お客様、直美さんですよ」
<タージン>「いよいよ明日初日でございます」
<直美>「明日はなんやろ、お皿に乗ってるハンバーグやったら
上に乗ってる黄身を、スルスルスルーっと吸うとこから
始まるって感じかな」
【直美語録:4「初日を控えて」ハンバーグの上にのっている
玉子の黄身だけを吸う】
<タージン>「そんな食べ方しはるんですか」
<直美>「あたし大好きなのそれ」
<タージン>「あのハンバーグの上の目玉焼き」
<直美>(ちゅ~~っと吸うマネ)
<タージン>「あ、じゃあ結構明日は美味しいところですね」
<直美>「そうです。頑張ります明日」
<タージン>「是非とも期待しております」
<直美>「これつけまつげ?
(タージンのうすーい前髪のぽやぽやを触って)」
<タージン>「つけまつげ違いますやん、
チャームポイントで置いてますねん。
今日は驚きました。見ましたら舞台の満月祭のところ、
いったんぐっと静寂がきたかと思いましたら
舞台からこぼれんばかりの月の中、
ず~っと上がってくるシルエットが美しいなと思ったら煌びやか、
目がまばゆいばかりの登場でございました。」
<直美>(耳をかっぽじる仕草のあと)
「だからね、このコメントがね~あの~クソうざいねん」
<タージン>「クゾうざいって、いや、今の表現力、
良かったんじゃないですか?」
<直美>「もう、なんか、ゴテゴテなんかね、
あなたはねどういう感じかと言うたらね、
次の日の冷めたすき焼き!」
<タージン>(泣きマネ)「ウウウ、脂肪分固まってるやつ?
くわ~あんまり食べたくない」
<直美>「う~んでも美味しいよ。おうどん入れたら」
<タージン>「おうどん入れたらね。ひと手間かけたら美味しい」
<直美>「おやすみなさい」
<タージン>「はい、頑張って下さい」
<直美>「ありがとう。タージンさんまた来てね」
<タージン>「は~い」
『南光』
片付けられたロビー。
衣装さんだけが最後のチェックに余念がありません。
【11月1日公演本番初日】
『南光』
そして、迎えた初日。
この日は久しぶりの秋晴れ。
劇場の前には朝早くからお客さんの姿が見えます。
(客席に出演者、関係者が座っている。
役者さんによっては頭はすでに羽二重、白塗りの方も)
<男性の声>「おはようございます。
あらためまして初日おめでとうございます。」
<全員>「おめでとうございます。」
<直美>「台詞が、あの黙ったと思ったら相手喋って下さいね。
いや、まだここで何喋ったろか、どないしたらいいか
分からへんとこもあるんですけど、
あのいい意味で助け合いでお願いします。
あたし、やっぱり付け睫毛つけませんので、よろしくお願いします」
(全員の拍手)
<秀哉>「え~では三本締めでご唱和下さい。
お願いを致します。よろしいですか。いよ~っ」
(全員で三本締め)
「おめでとうございます。ありがとうございます」
『南光』
開場です。この日を待ちわびたお客さんが
客席へと誘導されていきます。
楽屋には溢れんばかりの花、花、花。
一番最初に出番を迎える市川右近さんが舞台へと向かいます。
やっぱり心なしか緊張してはるみたいです。
<右近>「下へ参ります。下でございます」
(楽屋エレベーターのボタンを押しながら)
『南光』
おや、結構余裕でんな。ついに初日の幕が開きました。
(舞台上右近さんの出の場面のあと、
楽屋エレベーターに乗り込む直美さんの映像へ)
<直美>「はぁ~(ため息)」
『南光』
直美ちゃんはスタンバイのため奈落へと向かいます。
(舞台上のレビュー?と奈落の直美さんの対比映像)
(直美さん付き衣装さんが最後の着付けチェックをしている)
<直美>「どないなるんやろうな」(奈落で一人控える直美さん)
「あ~っ。何回しても初日はいややな」
<撮影隊>「あ~そうですか」
<直美>「でもね、お客さんがね芝居さしてくれはるしね、
役者が役者が芝居してると思ったら大きな間違いでね、
ホントさしてもろってるって感じやな。」
(きぬた姫セリ上がり)
『南光』
直美ちゃんのど派手な登場にお客さんは大喜びですが、
舞台裏はまさに戦闘状態です。
宙乗りも大歓声と共に終わり、公演も無事幕を迎えました。
<猿弥>「良かった終わった。無事になんとなく、終わるもんだね」
<右近>「お客さんに非常に受けていただいて、
え、あの~本当に嬉しいです」
<笑也>「(寄るカメラに対して)アップに耐えられない」
<直美>「疲れたなぁ。この衣装脱げるのクリスマスだね。
初めてちゃう?ツリーより派手な衣装(娘狸たちに向かって)」
<斎藤>「あ、もうほっとしてます。ありがとうございます。
終わりよければすべて良し」
(直美さんの楽屋)
<撮影隊>「終わりました初日。いかがでしたか」
<直美>「え~だってまだこれからやもん」
<撮影隊>「まだ、そうですね、大阪でひと月」
<直美>「東京でひと月。うーん、やっぱ疲れましたね、
今日だからみんな、まあ、全部、なんやろ、
昨日やっぱり寝られへん、どうしても
みんな聞いたら三時間ぐらいしか寝てへんって言うてたから、
まあ、ちょっと今日みんなゆっくり寝られるんちゃいますかね。
はぁ~。」
<撮影隊>「如何でございますか、あの手ごたえとしては」
<直美>「なんでこんな仕事選んだかな思うよね。
う~ん、でも、もうお客さん喜んでくれはることだけやね~。
あと、別に何もないねー。うん。
まあとにかくボチボチと頑張ります。」
<撮影隊>「いつも仰る、一日、一日」
<直美>「そうです」
<撮影隊>「重ねて」
<直美>「半紙積んでるみたいなんで、最後になったら破れない、
ちゅーやつやね。電話張ですよ、あたしらの仕事。
みんなホント大変な仕事選んだけどね、
ホンマ、頑張らんとね。ありがとうございます。
おおきに、ありがとうございます。」
<撮影隊>「すいません、長い間」
<直美>「おおきに、ありがとうございました」
『南光』
このお芝居で21世紀歌舞伎組の皆さんも
喜劇に目覚めたのではないでしょうか?
そして、直美ちゃんもお笑いだけじゃなしに、
健気な女の部分も出てましたよ~。
直美ちゃ~ん、惚れ直したよ~。深い関係にはなれへんけど~。
『南光』
このお芝居の目玉のひとつが
直美ちゃんと猿弥さんの宙乗りです。
市川猿之助さん直々に手ほどきを受けたという直美ちゃん、
今回が二回目の宙乗りです。
上げる人が大変やで~(宙乗りの稽古風景)
<特殊効果・宙乗り担当:田中義彦氏談話>
「もう、あの感じで、最初は怖い怖いって言ってたけど、
まあ足上がった瞬間に、もうバッチリになっちゃうんですよ。」
『南光』
日付が変わるまで稽古は続けられました。
初日まで残された時間はだんだんと少なくなって来ました。
(翌朝?直美さんとまいちゃんとざこばさんが
楽屋口前の道路を歩いている映像)
『南光』
まいちゃんが気になって
お父さんのざこばさん来ましたよ~。
<ざこば>「え~一人で歩いてんのん?」
<直美>「当たり前やん」
<ざこば>「なんか周りをお付とかSPとか」
<直美>「SPって・・・SPゴールデンカレーじゃないから」
<ざこば>「なんで、誰も襲わへんのかいな」
(ざこばさんをぶつ直美さん・・・)
<直美>「お疲れちゃーん」
(反対方向から来る猿弥さんに向かって)
<猿弥>「サンサカシンソンソーン(←?)
どうもおはようございます。素敵なお嬢様で(ざこばさんに)」
<まい>「ギャハハハハ」(4人で楽屋入り)
【10月31日通稽古】
『南光』
ここからスタッフのインタビューを交えて、
通し稽古の様子を見てもらいましょう。
<振付:前田清実>
「ご覧になったお客様が帰りに♪狸御殿と口ずさんで
楽しんで帰って頂ければ、と思っております」
<照明:塚本悟>
「あの~ミュージカル的要素も入ってるし、
そいでこう照明で色々変化をつけて、
え~やらなきゃいけなことも沢山あったものですから」
<振付:藤間左近>
「え~洋舞はみなさん歌舞伎のメンバーは初挑戦ですので、
もう~大変なことにはなっているんですけど」
<装置:金井祐一郎>
「全部絵で表現しているんですけど、でまあ人間世界と狸の世界を上手く、
こうお客さんが違いが分かるように」
『南光』
この男もまたまたやって来ましたで。
(タージンさんの映像)
通し稽古は順調に進んでゆきます。
<衣装:桜井久美>
「狸のマークはマフラーにもついているんですよ。分かってくださったら」
『南光』
さあ、いよいよ明日は初日です。
<舞台監督:助川順子>
「今はとてもおだやかです。ああ、開くな~と思ったので。
あとは皆さんにお任せして、あと問題がないように
フォローアップできればいいなと思っているだけです。」
<作・演出:斎藤雅文>
「早くお客さんに見て欲しいですよ。
そうしないとやっぱり結局いくら稽古場で考えて
もしょうがないものが必ずありますから、
もう、後は神様、お客様、直美さんですよ」
<タージン>「いよいよ明日初日でございます」
<直美>「明日はなんやろ、お皿に乗ってるハンバーグやったら
上に乗ってる黄身を、スルスルスルーっと吸うとこから
始まるって感じかな」
【直美語録:4「初日を控えて」ハンバーグの上にのっている
玉子の黄身だけを吸う】
<タージン>「そんな食べ方しはるんですか」
<直美>「あたし大好きなのそれ」
<タージン>「あのハンバーグの上の目玉焼き」
<直美>(ちゅ~~っと吸うマネ)
<タージン>「あ、じゃあ結構明日は美味しいところですね」
<直美>「そうです。頑張ります明日」
<タージン>「是非とも期待しております」
<直美>「これつけまつげ?
(タージンのうすーい前髪のぽやぽやを触って)」
<タージン>「つけまつげ違いますやん、
チャームポイントで置いてますねん。
今日は驚きました。見ましたら舞台の満月祭のところ、
いったんぐっと静寂がきたかと思いましたら
舞台からこぼれんばかりの月の中、
ず~っと上がってくるシルエットが美しいなと思ったら煌びやか、
目がまばゆいばかりの登場でございました。」
<直美>(耳をかっぽじる仕草のあと)
「だからね、このコメントがね~あの~クソうざいねん」
<タージン>「クゾうざいって、いや、今の表現力、
良かったんじゃないですか?」
<直美>「もう、なんか、ゴテゴテなんかね、
あなたはねどういう感じかと言うたらね、
次の日の冷めたすき焼き!」
<タージン>(泣きマネ)「ウウウ、脂肪分固まってるやつ?
くわ~あんまり食べたくない」
<直美>「う~んでも美味しいよ。おうどん入れたら」
<タージン>「おうどん入れたらね。ひと手間かけたら美味しい」
<直美>「おやすみなさい」
<タージン>「はい、頑張って下さい」
<直美>「ありがとう。タージンさんまた来てね」
<タージン>「は~い」
『南光』
片付けられたロビー。
衣装さんだけが最後のチェックに余念がありません。
【11月1日公演本番初日】
『南光』
そして、迎えた初日。
この日は久しぶりの秋晴れ。
劇場の前には朝早くからお客さんの姿が見えます。
(客席に出演者、関係者が座っている。
役者さんによっては頭はすでに羽二重、白塗りの方も)
<男性の声>「おはようございます。
あらためまして初日おめでとうございます。」
<全員>「おめでとうございます。」
<直美>「台詞が、あの黙ったと思ったら相手喋って下さいね。
いや、まだここで何喋ったろか、どないしたらいいか
分からへんとこもあるんですけど、
あのいい意味で助け合いでお願いします。
あたし、やっぱり付け睫毛つけませんので、よろしくお願いします」
(全員の拍手)
<秀哉>「え~では三本締めでご唱和下さい。
お願いを致します。よろしいですか。いよ~っ」
(全員で三本締め)
「おめでとうございます。ありがとうございます」
『南光』
開場です。この日を待ちわびたお客さんが
客席へと誘導されていきます。
楽屋には溢れんばかりの花、花、花。
一番最初に出番を迎える市川右近さんが舞台へと向かいます。
やっぱり心なしか緊張してはるみたいです。
<右近>「下へ参ります。下でございます」
(楽屋エレベーターのボタンを押しながら)
『南光』
おや、結構余裕でんな。ついに初日の幕が開きました。
(舞台上右近さんの出の場面のあと、
楽屋エレベーターに乗り込む直美さんの映像へ)
<直美>「はぁ~(ため息)」
『南光』
直美ちゃんはスタンバイのため奈落へと向かいます。
(舞台上のレビュー?と奈落の直美さんの対比映像)
(直美さん付き衣装さんが最後の着付けチェックをしている)
<直美>「どないなるんやろうな」(奈落で一人控える直美さん)
「あ~っ。何回しても初日はいややな」
<撮影隊>「あ~そうですか」
<直美>「でもね、お客さんがね芝居さしてくれはるしね、
役者が役者が芝居してると思ったら大きな間違いでね、
ホントさしてもろってるって感じやな。」
(きぬた姫セリ上がり)
『南光』
直美ちゃんのど派手な登場にお客さんは大喜びですが、
舞台裏はまさに戦闘状態です。
宙乗りも大歓声と共に終わり、公演も無事幕を迎えました。
<猿弥>「良かった終わった。無事になんとなく、終わるもんだね」
<右近>「お客さんに非常に受けていただいて、
え、あの~本当に嬉しいです」
<笑也>「(寄るカメラに対して)アップに耐えられない」
<直美>「疲れたなぁ。この衣装脱げるのクリスマスだね。
初めてちゃう?ツリーより派手な衣装(娘狸たちに向かって)」
<斎藤>「あ、もうほっとしてます。ありがとうございます。
終わりよければすべて良し」
(直美さんの楽屋)
<撮影隊>「終わりました初日。いかがでしたか」
<直美>「え~だってまだこれからやもん」
<撮影隊>「まだ、そうですね、大阪でひと月」
<直美>「東京でひと月。うーん、やっぱ疲れましたね、
今日だからみんな、まあ、全部、なんやろ、
昨日やっぱり寝られへん、どうしても
みんな聞いたら三時間ぐらいしか寝てへんって言うてたから、
まあ、ちょっと今日みんなゆっくり寝られるんちゃいますかね。
はぁ~。」
<撮影隊>「如何でございますか、あの手ごたえとしては」
<直美>「なんでこんな仕事選んだかな思うよね。
う~ん、でも、もうお客さん喜んでくれはることだけやね~。
あと、別に何もないねー。うん。
まあとにかくボチボチと頑張ります。」
<撮影隊>「いつも仰る、一日、一日」
<直美>「そうです」
<撮影隊>「重ねて」
<直美>「半紙積んでるみたいなんで、最後になったら破れない、
ちゅーやつやね。電話張ですよ、あたしらの仕事。
みんなホント大変な仕事選んだけどね、
ホンマ、頑張らんとね。ありがとうございます。
おおきに、ありがとうございます。」
<撮影隊>「すいません、長い間」
<直美>「おおきに、ありがとうございました」
『南光』
このお芝居で21世紀歌舞伎組の皆さんも
喜劇に目覚めたのではないでしょうか?
そして、直美ちゃんもお笑いだけじゃなしに、
健気な女の部分も出てましたよ~。
直美ちゃ~ん、惚れ直したよ~。深い関係にはなれへんけど~。