スーパー歌舞伎でのメッセージは大丈夫だったのに、
この雪之丞、初演時、私は結構、引いてしまったのでした。
以前にも書いたような気がするのですが、
「御曹司はゴルフでもしていろよ」という台詞に
そこまで言わせる?と、ちょっとダメだったんですね。
思想とか理念の対立とか、そういうことで
ぶつかり合うということなら、いくらでもオッケーですが
なにか、これって、八つ当たり的というか、あてこすりというか
すごくフェアじゃない感じがしてダメでした。
雪之丞初演(90年)当時は、仕事が本当に忙しくて
お芝居もほとんど観に行けてなかった頃だし、
たぶん、1回くらいしか観てないかな?
(でも、今回の上演決定の際、過去のチラシとか
ファイルを探したとき、半券が2枚くらいあったような気もする)
今日、中日劇場で初日を観て、あれ?こんな筋だったっけ?
(今回のために書き換えられた部分は除く↑)と思うような処と、
断片的だけど、しっかり記憶に残っていた箇所がありました。
前回ダメだった(←私が)DJシーンは、
ネットの自殺サイト、となっています。
DJシーンも、90年代の芝居にしては、
70年代チックな設定だな~と思ったけれど、
ネットシーンも、なにか語る内容は70年代チック。
頑張ってネット用語な台詞廻しだけれど。
いや、もっと古く60年代ころ(加藤和彦さんの青春世代?)でも
オーバードラックやリストカットでの「自殺」は若者の間に
あったから、2006年の「今」でなく、
なにか、この自殺願望の若者たちとブンタ
(自殺を止めようとするトラック運転手)とのやりとりは
懐古的な印象を(私は)受けました。
ちょっと小劇場系のソレって感じのお芝居(演技という意味)
を、歌舞伎組(六人だけでなく、一門の役者さん含み)
がやる必然があまりよく分からないけど
シンプルな感想では、ユキヒコの段ちゃん、
フツーにカッコ良かったですけどね!!「自殺サイトの人」たちも。
離島の老看護士さん、老救急隊員(なの!?)も
すごい設定でびっくりしましたが、演じてる人たちが
みな楽しそうで、それが、役柄の
「年を取っても前向きに生きている」に通じてもいます。
個人的に落ち着くのは、やっぱり江戸時代に入ってから。
芝居も、すとんと腑に落ちてくる。
まあ、闇太郎の存在があることで、かなりSFファンタジー的な
甘い要素も入ってきますが、人間は「物語」を必要としている
というテーマも含まれているので、
このお芝居がリアリズムだけで描かれてないのは、
物語必要と語るそばから、それを提示しているという
ウィットを、ワタクシは密かに感じています(笑)
(脚本家という職業が必要とされる、横内さんの自己肯定とか・笑)
役者さんたち、演技そのものとしては
みなそれぞれキャラが立っていて良かったです!
段治郎さんの鷺娘は、ちょっと身体が女形になって
なかったかな。雪之丞ではなく、雪太郎(具体的役名は
プログラムに表記されてないけど、この字でオッケーかな?)
が踊ってたような…
あと、ラスト、自害した雪之丞を迎えにくる浪路
笑也さん、こういう象徴的な役は得意のはずだけど
表情が、すでに、タカミヤチックでした…
化粧同じまま替わらなくてはならないから、
難しいとは思いますが…
大変だな~と思ったのは、右近さんの宙乗り。
宙乗り史上、もっとも簡素な拵えだったのではないでしょうか?
あの、何も装飾されない、ほとんど素に近い扮装で
あの飛行距離を見せ場として持たせなければいけないのは
ホント、大変だと思います。
最初の頃、チラっとアナウンスされた、「3人宙乗り」
@闇太郎の星へ飛ぶ場面、でも、よかったのに~とも思いました。
いや、右近さん、すごくよく頑張って持たせてましたけど。
装置というか大道具、非常に良かったです!!
これは初演当時から、評判良かったんですよね。
私は、その時は、そんなに思わなかった(というか
芝居に入り込めていなかった)のだけど、
今回、つくづく、よく出来ているセットと感心!!
「橋」の使い方が、とても効果的。
脚本自体の感想としては、
シミジミとしてしまう科白もあり良かったのですが、
やっぱり説明過多な部分もアリ。
もっと削ぎ落とし(←主に科白の問題)た方が
逆に、深く届くような気もします。
音楽がね~これが、ヤマタケ&パート3!
使ってますよね?(笑)
いや、すでに、加藤さんの楽曲「合方」ですからいいけど。
今日、同じく遠征だった子たちのツッコミ&レスが
面白いので一部紹介。みなベースには「愛」があっての発言なので
怒らないように(←誰に向かってのエクスキューズ?>自分)
帰郷の新幹線車中から、皆様みそカツ弁当食べたり
ビール飲んだりしながらのメールです(爆)
(私は明日まで名古屋です。)
※離島の無線LAN接続についてはどうなのよ?
※無線LANじゃなく、AirH(←でしたっけ?)とかの
モバイル用カード使用してたんじゃない?
携帯の中継局は、たぶん、夏に釣り客がくるから設置されてるんだよ。
今は、沢に下りなきゃたいていの山で携帯通じるから 海でも同じなんだよ。
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この雪之丞、初演時、私は結構、引いてしまったのでした。
以前にも書いたような気がするのですが、
「御曹司はゴルフでもしていろよ」という台詞に
そこまで言わせる?と、ちょっとダメだったんですね。
思想とか理念の対立とか、そういうことで
ぶつかり合うということなら、いくらでもオッケーですが
なにか、これって、八つ当たり的というか、あてこすりというか
すごくフェアじゃない感じがしてダメでした。
雪之丞初演(90年)当時は、仕事が本当に忙しくて
お芝居もほとんど観に行けてなかった頃だし、
たぶん、1回くらいしか観てないかな?
(でも、今回の上演決定の際、過去のチラシとか
ファイルを探したとき、半券が2枚くらいあったような気もする)
今日、中日劇場で初日を観て、あれ?こんな筋だったっけ?
(今回のために書き換えられた部分は除く↑)と思うような処と、
断片的だけど、しっかり記憶に残っていた箇所がありました。
前回ダメだった(←私が)DJシーンは、
ネットの自殺サイト、となっています。
DJシーンも、90年代の芝居にしては、
70年代チックな設定だな~と思ったけれど、
ネットシーンも、なにか語る内容は70年代チック。
頑張ってネット用語な台詞廻しだけれど。
いや、もっと古く60年代ころ(加藤和彦さんの青春世代?)でも
オーバードラックやリストカットでの「自殺」は若者の間に
あったから、2006年の「今」でなく、
なにか、この自殺願望の若者たちとブンタ
(自殺を止めようとするトラック運転手)とのやりとりは
懐古的な印象を(私は)受けました。
ちょっと小劇場系のソレって感じのお芝居(演技という意味)
を、歌舞伎組(六人だけでなく、一門の役者さん含み)
がやる必然があまりよく分からないけど
シンプルな感想では、ユキヒコの段ちゃん、
フツーにカッコ良かったですけどね!!「自殺サイトの人」たちも。
離島の老看護士さん、老救急隊員(なの!?)も
すごい設定でびっくりしましたが、演じてる人たちが
みな楽しそうで、それが、役柄の
「年を取っても前向きに生きている」に通じてもいます。
個人的に落ち着くのは、やっぱり江戸時代に入ってから。
芝居も、すとんと腑に落ちてくる。
まあ、闇太郎の存在があることで、かなりSFファンタジー的な
甘い要素も入ってきますが、人間は「物語」を必要としている
というテーマも含まれているので、
このお芝居がリアリズムだけで描かれてないのは、
物語必要と語るそばから、それを提示しているという
ウィットを、ワタクシは密かに感じています(笑)
(脚本家という職業が必要とされる、横内さんの自己肯定とか・笑)
役者さんたち、演技そのものとしては
みなそれぞれキャラが立っていて良かったです!
段治郎さんの鷺娘は、ちょっと身体が女形になって
なかったかな。雪之丞ではなく、雪太郎(具体的役名は
プログラムに表記されてないけど、この字でオッケーかな?)
が踊ってたような…
あと、ラスト、自害した雪之丞を迎えにくる浪路
笑也さん、こういう象徴的な役は得意のはずだけど
表情が、すでに、タカミヤチックでした…
化粧同じまま替わらなくてはならないから、
難しいとは思いますが…
大変だな~と思ったのは、右近さんの宙乗り。
宙乗り史上、もっとも簡素な拵えだったのではないでしょうか?
あの、何も装飾されない、ほとんど素に近い扮装で
あの飛行距離を見せ場として持たせなければいけないのは
ホント、大変だと思います。
最初の頃、チラっとアナウンスされた、「3人宙乗り」
@闇太郎の星へ飛ぶ場面、でも、よかったのに~とも思いました。
いや、右近さん、すごくよく頑張って持たせてましたけど。
装置というか大道具、非常に良かったです!!
これは初演当時から、評判良かったんですよね。
私は、その時は、そんなに思わなかった(というか
芝居に入り込めていなかった)のだけど、
今回、つくづく、よく出来ているセットと感心!!
「橋」の使い方が、とても効果的。
脚本自体の感想としては、
シミジミとしてしまう科白もあり良かったのですが、
やっぱり説明過多な部分もアリ。
もっと削ぎ落とし(←主に科白の問題)た方が
逆に、深く届くような気もします。
音楽がね~これが、ヤマタケ&パート3!
使ってますよね?(笑)
いや、すでに、加藤さんの楽曲「合方」ですからいいけど。
今日、同じく遠征だった子たちのツッコミ&レスが
面白いので一部紹介。みなベースには「愛」があっての発言なので
怒らないように(←誰に向かってのエクスキューズ?>自分)
帰郷の新幹線車中から、皆様みそカツ弁当食べたり
ビール飲んだりしながらのメールです(爆)
(私は明日まで名古屋です。)
※離島の無線LAN接続についてはどうなのよ?
※無線LANじゃなく、AirH(←でしたっけ?)とかの
モバイル用カード使用してたんじゃない?
携帯の中継局は、たぶん、夏に釣り客がくるから設置されてるんだよ。
今は、沢に下りなきゃたいていの山で携帯通じるから 海でも同じなんだよ。
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名古屋遠征、お疲れ様でした。
名古屋、私、4月も行ってました・・・。(^^;
高麗屋親子の「勧進帳」観ようと思って。
近畿在住の私、そうそう当たらないんですよ、「勧進帳」
いい機会だと思って行きました。
で、初見だから仕方ないのか、台詞が分からなかったのがショックでした。
イヤホン・ガイドも使ったことなかったのに、
「勧進帳」、富樫と弁慶の問答なんて、さっぱりで、一体私は何年歌舞伎を観てるのか?と肩を落としましたわ・・・。
能楽「安宅」から出直します・・・。
「雪之丞」私は楽日です。(^^;
楽しみにしてますわ。
なんといっても近鉄沿線住民、近鉄が近い!
で、7月ですが、歌舞伎座初体験しようかと思案中です。
6月も青山劇場へ行くのに・・・、破産しそうです。(涙)
改名して、粋香屋になりました。
本日初日を観劇いたしまして、感想などをまとめましたので、トラックバックさせていただきました。
よろしくお願いいたします。
私は初演を観ていないので、帰り道々「冒頭の部分は初演の頃は、深夜放送のDJがブンタの役割だったんだろうな」などとぼんやり考えていましたが、やはりそうだったのですね。
私も、小劇場チックなお芝居は・・・ん?だったのですが、全体を通してみて自殺云々のブンタとのやり取りなんかを踏まえて、ノスタルジックな感じを受けました。
最初の部分の段治郎さん、こちらが恥ずかしくなるくらいかっこよかったです。
日付変更線越えて9日深夜の帰宅となりました。
明日っていうか今日、東京で別の芝居を観るので
記憶が新しいうちに、8日昼夜の感想をアップしよう!!と
新幹線の中では考えておりましたが、
やっぱり本日中は無理です。寝ます。
オヤスミナサイzzz
(あ、私は、今回が最初で最後の遠征なので
皆さま、その後の観劇報告よろしくお願いします。)
それほど悪くはありま せんでした。
3月の小栗判官の後だから物足りないのは事実ですが・・・
段治郎ファンとしては満足(ビジュアル的に)しました。
話は違うのに、何故だかヤマトタケルを思い出して
仕方がありませんでした。
話が江戸時代、劇中劇のところはホッとして見れました。
そして、このメンバーで古典を観たい!と、とても思いました。
名代下の方たちがとても上手くなられているので、見所は満載でした^^。
笑子さんは卒がありませんが、
芝居小屋に来ている喜昇さんの表情とか、
子守娘の紫猿さん、いつも控えめな笑野さんがおもしろかったです。
劇中の立ち回り、雪さま^^と猿若さん、
猿琉さんの立ち回りがよかった。
お休みされている猿四郎さんがするはずだった?
用心棒の瀧之さんの立ち回りもよかった。
段治郎さんの踊りは酷評ですが、
女方はそれだけ難しいんでしょうね。
土部の家での舞いは
復讐心見え見えをデフォルメ^^!ということで
最後の鷺娘は瀕死でなく、とてもパワフルな詐欺娘^^でした。
自害した時の緋色の幕!はとてもよかった。
それから、舞台は黒い床でしたが、
白いテープが気になりましたが、夜光塗料でしょうか、真っ暗になると星座が浮かび上がっていました。
舞台転換もシンプルで場面展開がスムーズでよかったです。
現代劇番では老看護士が最高ですね!
青年医師のタカミヤも素敵で・・・・
玉さま~っ!7月の鏡花月間笑也さんの外科室…だめかしら!?
お友達の皆さまからの報告によると、
貸切日以降、テンポ上がったようで
(初日頃より二十数分短縮の模様)
なかなか良い運びになってきているのでは?
宙乗りも多少手直しされた模様?
別の遠征中の友人(今日初見)からも、
舞台良かったよ~!!との報告を貰ってます。
私の感想はホント、主観入りまくりですのでね、
「良い」という声が大きければ
それが、次の彼らの舞台に繋がるので、
それはそれでいいかな~とは思います。
ここのところ、ほとんど深夜近い帰宅なので、
なかなか続きの感想や女形の夕べについても
書けませんが、諦めてません(笑)
書きます!!(そのうち・・・・(~_~;))