ヤマトタケルの夢 

―三代目市川猿之助丈の創る世界との邂逅―
★歌舞伎・スーパー歌舞伎・その他の舞台★

歌舞伎座『十二夜』短観劇報告

2005-07-28 23:03:12 | 歌舞伎
本日、歌舞伎座『十二夜』夜の部で拝見@地震付き・・・^_^;
先日の揺れより小さかったので、地震付観劇リピーターの私は
舞台の役者さん同様平然
(っていうか23日の国立に引続き遭遇する自分自身に苦笑)
瞬時「地震~」とざわついたけれど、先日の地震より震度も
弱かったので、一般の方も地震慣れ?してたせいか、
やがて、何事も無かったかのように静まりました。

お芝居自体は、私は結構面白く拝見いたしました。
が、
観劇前に本屋さんでチラっと演劇界を眺めたところによると
「歌舞伎とハーフミラーの取り合わせが斬新」
(正確な文言ではないけれど、そんなような主旨)
といったような記事をチラ見し、
これはプロの演劇評論家として、
(実際スーパー歌舞伎の舞台を観てないにしても)
歌舞伎史の史実(?)の認識不足ではないかなぁ~と思いました。

猿之助さんが、八犬伝やオグリ、三国志などで
ムービングミラーやハーフミラー、鏡コロス等を利用し
演出してたじゃん!!と、つい突っ込む私。
別に自分(客席)の姿が鏡に映っても
全然驚かないもんね~!!(爆)
天井から吊られている鏡が、ぐわ~んと動いて
客席が映りこんでいった、三国志パート3の方が新鮮だった~
すでに、「鏡の演出」は既知のものであったにも関わらず
尚、強い印象を残した使い方だった。
十二夜のはただ、鏡張りにしてあるだけだもん~(笑)
「既知の演出」だから驚かなかったのではなく、
ほぼヒネリのない利用方法だったので、インパクトがなかったのだ。

「蜷川演出」がウリでもあるようですが、
盆廻しの使い倒しで、これはどこが斬新?な「演出」なのか
よう分からん~。一幕の早い段階ですでに
「織笛姫様の館へ参りましょう」等々の“移動”を示唆する
台詞が出ると、また、廻すんかいな~と
次の舞台転換法も予測出きるという単純明快さ。
せめて、半廻しとか使わんの~?と思うくらい
ひたすら<廻して転換>に明け暮れておりました。

幕開け確かに綺麗だけど、
まんま、スーパー歌舞伎でやったことの踏襲?
ハーフミラー越しに浮かぶ大木&楽器演奏、って既視感ありまくり~
って金井大道具だし、カオスだし、
古典も多くの演目で他の狂言の意匠を持ってきたり
換骨奪胎はやっているから、それが、悪いとは言わんが、
これが最初、画期的!!みたいな宣伝戦略に
ちょっと、むっとしてしまう、私の狭量さを許して(~_~;)

歌舞伎座でってことは「珍しい」のかもしれないけど
歌舞伎と何々、歌舞伎と誰々等コラボ的なものは
別に今回特別、とは全然感じませんでした。

亀ちゃんが、やっぱり凄い!!
いかようにすごいかはまた今度~

そして「あと20分は縮まる、8時40分打ち出しくらいに
出来るんじゃないの~?」と、
発想が澤瀉化?してる自分を発見したりも(笑)

鑑賞教室の続きも、千本桜の事も
書きたいことは山積だけど、今月終わるまで、まともな
時間に帰宅出来る日がない予感・・・

取り急ぎ十二夜報告でした。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。