ヤマトタケルの夢 

―三代目市川猿之助丈の創る世界との邂逅―
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りゅーとぴあ能楽堂シェイクスピアシリーズ          第四弾「オセロー」東京公演1

2006-08-29 00:35:24 | りゅーとぴあ能楽堂シェイクスピアシリーズ
東京初日が開けました!おめでとうございます

18時15分開場よりちょっと早めについて、
中の様子を覗いてみれば…
(正面玄関ガラス張りなので、中が見えるのです。)
オセローのたれ幕?が、すべて英語で書かれていて
すでに、世界に持って出ても大丈夫な仕込み(笑)
ルーマニアに持っていった『冬物語』も大好評だったようですが、
大好きな『マクベス』も是非是非、世界に打ち出て欲しい~。
今回のオセローのパンフに、ルーマニア遠征記も掲載されてます。
各国のフェスティバルのプロデューサーが栗田さんの元を訪れ
オファーがあったとの記述もあるので、実現して欲しいです。

さて、今日から楽まで帰宅が日付変更線を越えるのは必至なので
簡単レポ(寝かして・笑)

マクベスの印象が強烈だった私には、冒頭の
イアゴーとロダリーゴのやりとりに、目がテン!
ちょっと昔の小劇場ノリで展開される科白術っぽくて。
全体的に、マクベスの時より(役者の芝居の)様式美は薄れて
リアルな芝居っぽい部分もあるけれど、
そこは「りゅーとぴあ能楽堂シェイクスピア」なので、
きっちり、りゅーとぴあの女優さんたちが、
芝居の枠を固めてくれていました。

彼女たちは、ホント、素晴らしいです
前回の魔女といい、今回の楽器の演奏といい
教えられたことは、きちんと、なんでも体現出来るのね。
ある意味、栗田さんの描こうとする世界観を具現化する屋台骨。
というか、中世の古城の堡塁のよう。
そして、「柳の歌」(/_;)
マクベスで彼女たちの奏でる歌声も大好きだったので、
あの透明感と翳りが綯交ぜになったような、
郷愁を誘う歌声が流れてきた時、ぐっと胸にくるものが…

いつもながら素晴らしいパフォーマンスです!

オセロー谷田さん、
これはもう、ルックスからしてちょっと卑怯(笑)ですよね。
ムーア人だもん!!
ただ、役作りは大変だったと思います。
潤ちゃん(あえて、ちゃんと呼ばせてもらおう!)のイアゴーが
キャラ立ち過ぎですからね。

今回、オセローと決まって、真っ先に、松岡版読みましたが
何故か、行方不明。
今日も、東中野へ着くまでの間、福田版を読んでたので、
その文体から想起される登場人物は、もうちょっと古典的なキャラ
(私たちが想像できる類型)だったのだけど
もの凄い勢いで裏切られました。

最初は、本当に「裏切られた」と思ったくらいです。
なにか、マクベスのテイストを期待していたので。
けれど、だんだん、その波に呑みこまれて行き
気付いたら溺れてた~という感じ。

このシェークスピアシリーズに通底するものは
たぶん、変わらないのだろうけれど、
アプローチを変容させていってるのかな?

まあ、多々迫力のシーンはあるのですが、
デズデモーナが死んでからのエミリア・オセロー・イアゴーの
応酬は凄過ぎます。キリキリとこちらの魂も揉まれるような…
個人的には、役者の芝居では、ここがイチバン泣けた(:_;)

さて、話がランダムに飛んでますが、
笑也さん@デズデモーナ。
正直、私は微妙…あの拵え。なんで白塗りでないのか
演出家だ捕し小一時間~な感じ(笑)
女優人に混じって、白塗りなしはキツイよ~@かぶりつき
(しかし、3列目以降に座っていた友人らは、一様に
「え、可愛いじゃん!」と言ってマシタ。好みの問題もあるかも。)
古典のお姫さまとか大店の娘と同じだからさ~。

自分の信ずる恋に一途、一直線。
声のつくり方とか、みやず(姫)系だし?
(あ、でも、今日会った友人の一人は、丑松の「お米」を思い出す、
と言ってた。誤解され救われないまま、命が果てる様が)
綺麗に白く塗って美貌を際立てた方が、らしくて、私は好き。
笑也さんである意義があるような気がする。

山賀さんは、マクベスの時もそうだったけど、
ちょっと強気で、ふん!みたいな演技、チャーミングですよね~。

栗田さんは、何気にイチバン豪華な衣装を着用?(職権乱用?)
レゲエのお兄さんが出てきたときはビックリしたが(゜o゜)
でも、何気にやっぱり細部に凝っててステキな拵えでした。

本日は、力尽きこれぎり~

【追伸】マクベス再演決定!!
2007年、3月、4月。東京は4月、千駄ヶ谷の国立能楽堂にて!

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