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今回も座談会からお送りします
自慢の成功症例は?というご質問にたいして
尿路感染症で入院した80歳女性。10年前から難聴。家族によると、老人性難聴で、「全然聞こえませんからいいです」と。耳鏡で観察してみたら、単に耳垢塞栓だった。耳掃除をしてあげると、十年間聞こえなかった耳が聞こえて、エライ喜んでいただけた。うれしい限りである。
耳垢塞栓がいかにQOLを下げているかというのがわかって、こんなに喜ばれたことはなかったですよ。耳垢を取ってあげただけで。
これだけは伝えたい失敗症例は?というご質問にたいして
失敗症例と遺言が重なると思いますが、私はたくさん失敗をしていて、あとで振り返って考えると、失敗する最大の原因は、患者さんの言うことをよく聞かなかったことですね。患者さんが言っていることと、自分たちが考えていることのギャップ、それがずれていると失敗してしまいました。
例えば、私が「こういう治療があります。この薬を飲んでください」と言っても、私の言うことを聞かないときというのは、私が患者さんの言うことを真剣に聞いていないときなんです。あとから考えてそうでした。やっぱり、何を考えているのかを、何が希望なのかを、よく聞くことが大事です。
患者さんの言うことを聞かない医師。そういう人は、研修医のうちから指導医の言うことを聞かないことも多い。指導医の言うことを聞かない人は、患者の言うことも聞かない。人の言うことを聞かないという特徴がありますね。
今回は以上です、話変わって、イタリアで行われているテニスの国際大会は錦織選手、惜しかったですね、フルセットでジョコビッチに敗れてしまいました、結局決勝はジョコビッチとフェデラーの対決になりました、錦織選手、次の全仏は頑張ってほしいですね、では次回に。
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