燃えるフィジカルアセスメント

総合診療医Dr徳田安春の最新医学情報集

呼吸不全のフィジカル

2022-11-30 | 闘魂症例検討会
みなさん、こんにちは。     CO2ナルコーシスでは、アステリキシス(陰性ミオクローヌス)の有無を評価する。   両手を背屈位で前方へ差し出してもらい、両手首の動きを観察し、振動数の小さい陰性ミオクローヌスがあるかをみる。   アステリキシスがあれば、PaCO2がベースラインより15 mmHg以上上昇していることを示唆する。   . . . 本文を読む
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呼吸器疾患のバイタル

2022-11-29 | 闘魂症例検討会
みなさん、こんにちは。       バイタルサインには、血圧、心拍、呼吸、体温、意識レベル、静脈圧、パルスオキシメーター経皮的毛細管酸素飽和度(SpO2)、尿量がある。     SpO2はSaO2の代用として利用できるため、室内気呼吸下でSpO2が90%のときはPaO2が60 mmHgを示唆する。     S . . . 本文を読む
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呼吸器疾患を疑うときの全身外観

2022-11-27 | 闘魂症例検討会
みなさん、こんにちは。 明日も所用がありますので、この時間にお届けします。   咳の患者の診察時には咳エチケットとして、サージカルマスクを装着してもらうようにする。   急性疾患では、呼吸状態の観察を迅速に行う。   呼吸補助筋を動員した努力様呼吸は呼吸状態悪化の徴候である。   会話では嗄声の有無も確認する。   呼吸困難が . . . 本文を読む
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75才男性、半年前からの咳

2022-11-25 | 闘魂症例検討会
みなさん、こんにちは。     半年前からの咳、喀痰、労作時呼吸困難にて受診。   大量長期の喫煙歴あり。   バイタルサインでは、頻脈や頻呼吸なし。   身体所見上、くちすぼめ呼吸、気管短縮、呼吸補助筋の発達、吸気時の鎖骨上窩の陥凹と頸静脈の虚脱、樽状胸郭、両側呼吸音の低下、心臓最強拍動点の剣状突起下への移動、あり。 &n . . . 本文を読む
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トルソー徴候

2022-11-24 | 闘魂症例検討会
みなさん、こんにちは。   トルソーは19世紀のフランスの医師。   つまり、Trousseauはフランス語であり、英語での読み方はトゥルーソー。   上腕に血圧測定用のカフを巻き、収縮期血圧以上の圧を加えて最低3分間観察する。   検査側の手首の関節の屈曲とすべての指が伸展するような手位をみたときに陽性とする。   この手位は . . . 本文を読む
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クボステック徴候

2022-11-22 | 闘魂症例検討会
みなさん、こんにちは。     この試験が陽性となる疾患は、低カルシウム血症、低マグネシウム血症、そしてアルカローシスである。   これらが原因でおきた場合は、テタニーとも呼ぶ。   偽陽性がみられる疾患には以下のようなものがある。   錐体路障害、ジフテリア、麻疹、猩紅熱、百日咳、腸チフス、扁桃腺疾患、結核、粘液水腫、など。 . . . 本文を読む
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クボステック試験

2022-11-20 | 闘魂症例検討会
みなさん、こんにちは。明日、月曜日は所用がありますので、この時間にお届けします。   19世紀にウイーンの医師Chvostekにより初めて示された。   耳介の前面下部にある顔面神経の走行部位を打腱器で軽く叩く。   筋肉の過敏性亢進による表情筋収縮を見れば陽性。   これは反射ではないのでクボステック反射とは呼ばないこと。   . . . 本文を読む
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アキレス腱反射の弛緩相時間の延長

2022-11-18 | 闘魂症例検討会
みなさん、こんにちは。     下記のような疾患で、その時間の延長をみることがある。 神経梅毒 脊髄空洞症 悪性貧血 糖尿病 サルコイドーシス 低体温症 薬剤性 年齢による影響 である。     アキレス腱反射の弛緩相時間の延長は糖尿病性神経障害でも認められる。   糖尿病性神経障害において、何度もこの反射手技 . . . 本文を読む
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アキレス腱反射

2022-11-17 | 闘魂症例検討会
みなさん、こんにちは。   アキレス腱反射による腓腹筋収縮の速度は、甲状腺機能亢進症で増加する。   甲状腺機能亢進症では、アキレス腱反射における弛緩相時間が短縮する。   逆に、甲状腺機能低下症では、アキレス腱反射の弛緩相時間が延長する。     しかし、様々な疾患でアキレス腱反射の弛緩相時間に異常を見ることがある。 &nbs . . . 本文を読む
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振戦

2022-11-16 | 闘魂症例検討会
みなさん、こんにちは。   振戦が悪化するというのは振幅が大きくなること。   パーキンソン症候群での振戦は安静時に振幅が大きく、動作で振戦のスピードが速くなるが、振幅は小さくなる。   なので安静時振戦という。   逆に、小脳性振戦は意図した動作で悪化するので企図振戦という。   内分泌代謝性疾患で起こる振戦は比較的単位時間の . . . 本文を読む
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