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ショック症状

2015-05-19 | 徳田語録

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高齢者のバイタルサインの解釈

 高齢者のバイタルサインの解釈では、単に成人の延長としてとらえると思わぬピットフォールに陥る。バイタルサインにおける高齢者の特徴を理解したうえでその解釈を行う。たとえば、体温が36度でも「発熱あり」のこともある。普段の体温が35度台の高齢者が多いからだ。

 また、さまざまな急性病態で、高齢者は臓器症状に乏しいことがあり、バイタルサインでの陽性所見に気づくことでその病態を疑うきっかけとなることがある。今回から、救急外来における高齢者のバイタルサインの解釈について概説する。

ショックの定義

 主要臓器循環障害をショックと呼ぶ。血圧が低くない場合でも主要臓器循環障害をきたせばショックとよんでもよい。普段は高血圧症で血圧が高い高齢者の場合、たとえば収縮期血圧が180mmHgから120mmHgに低下した程度でも主要臓器循環障害をきたすことがある。この場合、収縮期血圧が120mmHgでも臨床的にショックということができる。

 臨床的にショックがないかどうかの診かたについてはまず、脳血流低下症候(気分不良、意識障害、失見当識)を確認する。普段から降圧剤を内服していても血圧が正常範囲内にコントロールされているとは限らない。普段のベースラインの血圧値を問診や血圧手帳で確認しておきたい。また、皮膚の冷感、冷汗、蒼白などもショックの徴候である。

 今回は以上です、話変わって、沖縄県は例年五月十日前後に梅雨入りします、しかし、今年はどうでしょう、台風六号と共に梅雨入りか?という人もいましたが、連日の青天、快晴状態です、でも、明日当り、梅雨入りしそうな天気だそうです、では次回に。

 電子書籍「マンガ臨床推論~めざせスーパージェネラリスト~」は好評です、皆さんも一度お手にしてみては?宜しくお願いします。

こんなとき、フィジカル: 超実践的! 身体診察のアプローチ
徳田安春
金原出版

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