米国の内科学会雑誌(Arch lnternal Med 2011, 171:134)によると、心筋梗塞などの冠動脈(心臓を養う血管)の病気のあった患者さんを2群に分けて、通常の治療の上に載せて、ストレスマネージメントなどの認知行動療法の効果をみたところ、心筋梗塞などの再発率が有意に低かったとのことです。
心臓は心の臓器と書きます。
文字通り、こころの影響を受けているということ . . . 本文を読む
今多くの病院・診療所で電子カルテが紙カルテに代わって使われています。診察室にどんと居座ったコンピューターやモニター画面がもう当たり前の光景となっていますね。
今回、その電子カルテが診察に与えた影響を海外で検証した研究をご紹介します。
場所は米国ですが、170人の患者に電子カルテ導入前後のインタビュー調査をしてみたところ、当初安全面などにやや不安を感じていた . . . 本文を読む
パーキンソン病は、転倒を起こす平衡障害・姿勢保持障害などを来すことがあります。
このような患者さんに対して、一般的に運動が進められています。しかしながら、どのようなプログラムがよいかはあまりわかっていませんでした。
米国の一流医学雑誌 (NEJM) の2012年2月9日号に興味深い報告がありました。
リンクはこちらです→http: . . . 本文を読む
世界的に権威のある英国医学雑誌(British Medical Journal)に、日本でも「関節の痛み」に対して一般的に使用されているグルコサミンやコンドロイチンに関する研究が発表されました。
変形性膝関節症及び股関節症に対するグルコサミン、コンドロイチンの効果を調べるいくつかの研究をネットワーク・メタ分析という手法で検討した研究です。
その最終的な結果 . . . 本文を読む
予防接種は大切な予防医療政策の一つです。
さて、米国での小児への肺炎球菌ワクチンの導入効果を評価する研究結果が最近発表されました。
ワクチン導入前の1997年~99年、そして2000年の導入を経た2007~09年の肺炎球菌に関連する年間平均入院数を比較したところ、導入前に比べて10万人あたり55人の減少、言い換えると年間に推定16万8千人もの肺炎球菌感染症の入院 . . . 本文を読む
今回から新シリーズ、「総合診療最新研究からの話題」と題しまして、短めの記事をお送りいたします、第一回目の今回は、
筋力が強い男性は死亡率が低い
です。適度な運動が心肺機能を向上させ心血管系の病気(心筋梗塞など)の発症を減らすことはよく知られている事実です。
運動の成果の1つの指標である「筋力」が強い人は結果として心血管系の病気が少ないこともわか . . . 本文を読む
医学生向け総合診療特訓ゼミのお知らせ
勉強会のお知らせです。耳寄りな情報です。
実力派講師による講義やグループワークを行い「総合的な診療能力」について学んでいく1日コースのプログラムです。各グループに専任の担当講師を招き、グループ討論をフォローするなど、きめ細かく充実したゼミです。
昨年度の参加者からは高い評価を受けました。たった1日のコースですが、「飛躍的に総合診療能力のアップが出来ました . . . 本文を読む
オープン・ケースカンファレンスの内容変更のお知らせです。
「フィジカル診断講座3時間集中コース」となります。
UCSFホスピタリスト内科学助教授グレッグ・バレル(Greg Burrell)先生は、諸事情により、11月に来日されることになりました。オープンケースカンファレンスの開催につきましては追ってご連絡いたします。
さて、この9月22日(火・祝) 13:00~には、内容を一 . . . 本文を読む
腰痛の原因は様々なところに隠れています。
例えば生活や仕事をする際に、間違った姿勢で重いものを持ち上げたり、悪い姿勢で同じ作業を繰り返したり、どのような姿勢が腰に負担をかけるかということは、実際に腰を痛めるまで分からないものです。
また腰が痛くなってからどのように運動習慣を取り入れられるか、ということも大きな問題です。
「運動しなくちゃい . . . 本文を読む
入院された患者さんのご家族からこんな話を聞いたことがあります。
「救急車で病院に運ばれて、心臓マッサージなど救急処置を受け、命はとりとめたが意識は回復せず植物状態になってしまった。高齢で、もうずっと寝たきりだったから、最後はやすらかに逝って欲しかったと思う。命を助けてもらったことには感謝しているが、こんなはずではなかったという想いがぬぐいきれない」。
救急車を呼 . . . 本文を読む